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大分県では、平成29年3月に施行された「建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律」(建設職人基本法)に基づき、平成30年12月に「建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する大分県計画」を策定しました。
このたび、計画策定から5年が経過することから、状況の変化等を考慮し令和6年3月に計画を見直しました。
県計画では、建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な方針と取組の方向性を示し、関係機関・関係団体が共通認識を持ち、施策を総合的かつ計画的に推進することで、建設業の健全な発展を目指すことを目的としています。
※「建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律」及び「建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画」については、国土交通省ホームページよりご確認ください。
大分県では、建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、建設業の健全な発展を目指すため、「建設工事従事者の安全及び健康の推進に関する大分県計画」に基づき、実態調査を行います。
調査方法等の詳細は下記「建設職人基本法大分県計画に基づく実態調査要領」を参照してください。
国土交通省が策定した建設業法遵守ガイドラインでは、元請負人と下請負人との間で下請契約を締結する際に、建設業法に従って契約をしなければならないことや、元請負人と下請負人との関係について、どのような行為が建設業法に違反するかを具体的に示しています。主な項目と違反する可能性のある条文は下記のとおりです。
○見積条件の提示等(建設業法20条第4項、第20条の2)
○著しく短い工期の禁止(建設業法第19条の5)
○不当に低請負代金(建設業法第19条の3)
○原材料費等の高騰・納期遅延等の状況における適正な請負代金の設定及び適正な工期の確保(建設業法第19条第2項、第19条の3、第19条の5)
○支払保留・支払遅延(建設業法第24条の3、第24条の6)
○支払手段(建設業法第24条の3第2項)
具体的な内容については建設業法令遵守ガイドライン(国土交通省ホームページ)をご覧ください。
※建設業法に違反した場合は、不良・不適格業者を排除するため、不正行為等に対して監督処分(「指示処分」、「営業の停止処分」、「許可の取消処分」)や「指名停止等の措置」を行う場合があります。さらに、罰則が適用される場合もありますので、十分ご注意ください。
また、監督処分がされると、その処分内容が業者名・所在地とともに建設業者監督処分簿に記載され、県庁のホームページで公表されます。⇒https://www.pref.oita.jp/site/n-kennsetsugyou/n-kantokushobunntokushobun.html
このガイドラインは、建設業における社会保険の加入について、元請企業及び下請企業がそれぞれ負うべき役割と責任を明確にしたものであり、建設企業の取組の指針となるべきものとして国土交通省が策定したものです。
元請企業の役割として、下請企業の社会保険の加入状況を確認し、適用除外でないにもかかわらず未加入である場合には、早期に加入手続きを進めるよう指導することなどが記載されています。
下請企業の役割として、労働者である社員と請負関係にある一人親方の二者を明確に区分した上で、労働者である社員については社会保険加入手続きを適切に行うことなどが記載されています。
※「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」については国土交通省ホームページよりご確認ください。
あわせて「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」における「適切な保険」について [PDFファイル/925KB]もご確認ください。
○一人親方について
一人親方とは、従業員を雇っていない個人事業主として、自身の経験や知識、技能を活用し建設工事を請け負い報酬を得ている作業員のことです。この一人親方との契約の形式が請負契約であっても、実態が元請企業の指揮監督下において労務を提供し、労務の提供として対価が支払われるものである場合、その契約は建設工事の完成を目的とした請負契約には当たりません。
また、明らかに実態が雇用労働者であるにもかかわらず一人親方として仕事をさせている場合、社会保険関係法令、労働関係法令や税制等の各種法令を遵守していない恐れがあります。
法令遵守の観点からも、一人親方の働き方を「働き方自己診断チェックリスト」 [PDFファイル/327KB]で確認しましょう。
あわせて、働き方自己診断チェックリストの運用方法 [PDFファイル/633KB]もご確認ください。
○法定福利費を明示した標準見積書の活用について
社会保険の保険料は、建設業者が義務的に負担しなければならない法定福利費であり、建設業法第19条の3に規定する「通常必要と認められる原価」に含まれるため、元請負人及び下請負人は見積時から法定福利費を必要経費として適正に確保する必要があります。
このため、元請負人は、専門工事業団体等が作成した標準見積書の活用等による法定福利費相当額を内訳明示した見積書を提出するよう下請負人に働きかけるとともに、提出された見積書を尊重して下請契約を締結しなければなりません。
※各団体が作成した標準見積書は国土交通省ホームページでご確認ください。
あわせて標準見積書の作成手順も国土交通省ホームページ(PDF)でご確認ください。