目的と利用
毎月勤労統計調査は、統計法に基づく指定統計であって、その地方調査は、大分県における常用労働者の給与、労働時間及び雇用について、毎月の変動を明らかにすることを目的としています。
また、その調査結果は、政策決定の指針として、例えば景気動向の把握に欠かせないものとなっているほか、労働経済の分析や国民所得の推計のための基礎資料として用いられています。
調査の対象
この調査は、日本標準産業分類に定める次の産業分類に属する事業所を対象にしています。
産業分類 |
鉱業 | 建設業 | 製造業 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 情報通信業 | 運輸業 |
卸売・小売業 | 金融・保険業 | 不動産業 |
飲食店、宿泊業 | 医療、福祉 | 教育、学習支援業 |
複合サービス事業 | サービス業(他に分類されないもの) |
調査期日と周期
区分 | 調査期日 | 調査周期 |
第一種事業所調査 | 毎月末現在(給与締切日の定めがある場合には、毎月最終給与締切日現在) | 毎月 |
第二種事業所調査 |
特別調査 | 7月末現在(給与締切日の定めがある場合には、7月の最終給与締切日現在) | 年一回 |
調査事項
調査事項は、事業所の属性、常用労働者数、出勤日数、労働時間、現金給与額等です。
調査方法
区分 | 調査対象(常用労働者数) | 調査方法及び提出方法 |
第一種事業所調査 | 30人以上の事業所 | 事業所の自計による郵送調査方式 事業所の自計によるオンライン調査方式 |
第二種事業所調査 | 5人以上29人以下の事業所 | 調査員による実地他計方式 事業所の自計によるオンライン調査方式 |
特別調査 | 1人以上4人以下の事業所 | 調査員による実地他計方式 |
調査事項の定義
常用労働者
次の条件のいずれかを満たす人です。
- 期間を定めず、または1ヵ月を超える期間を定めて雇用されている人
- 日々又は1ヵ月以内の期間を定めて雇われている人のうち、調査期間の前2ヵ月間でそれぞれ18日以上雇われてい る人
また、常用労働者には、重役・役員、工場長、支店長であっても常時事業所に出勤の上、一定の業務に従事し、一般従業員と同じ給与規則又は、基準で毎月給与の算定を受けている場合は、常用労働者に該当します。
なお、社長や理事長などの事業主は、同様の条件を備えていても除きます。
パートタイム労働者
常用労働者のうち次の条件のいずれかを満たす人です。
- 1日の所定労働時間が一般の労働者よりも短い人
- 1日の所定労働時間が一般の労働者と同じで、1週の所定労働日数が一般の労働者より短い人
一般労働者
常用労働者のうちパートタイム労働者以外の人のことです。
現金給与総額
賃金、給料、手当、賞与などの労働の対価として、使用者が常用労働者に通貨で支払うもので、所得税などを差し引く前の金額のことです。
また、「きまって支給する給与」と「特別に支払われた給与」の合計額となります。
きまって支給する給与
労働協約、就業規則等によってあらかじめ定められている算定方法によって支給される給与のことです。
また、「超過労働給与」を含みます。
超過労働給与
「きまって支給する給与」のうち、所定の労働時間を超えて提供した労働に対して算定される給与のことです。
所定内給与
「きまって支給する給与」から「超過労働給与」を除いたものです。
特別に支払われた給与
賞与、ベースアップが行われた場合の差額追給分、3ヵ月を超える期間で算定される現金給与(6ヵ月分の通勤手当等)、臨時に支払われた現金給与のことです。
出勤日数
常用労働者が、実際に就業した日数です。給与の算定を受けていても実際に出勤しなかった日は含みません。1時間でも就業すれば1出勤日となります。2暦日にわたって働いた場合、出勤日数は2出勤日となります。
総実労働時間数
常用労働者が実際に働いてた実労働時間数のことです。
また、有給休暇や休憩時間など、給与の算定の有無、理由の如何にを問わず、事業活動に従事しない時間は含みません。しかし、運輸関係労働者等の手持時間は含みます。本来の職務以外の宿日直の時間は、実労働時間には含みません。
なお、「所定内労働時間数」と「所定外労働時間数」の合計となります。
所定内労働時間数
実労働時間のうち、労働協約・就業規則等であらかじめ就業すべきと定められた時間帯内の実労働時間数のことです。
所定外労働時間数
実労働時間のうち、労働協約・就業規則等であらかじめ就業すべきと定められた時間帯の範囲外の実労働時間数のことで、早出、残業、休日出勤、臨時の呼び出しのことです。