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「働きやすさ」を肌で感じる職場
1951年、西日本初の民間の知的障害児施設としてスタートした「みのり園」は、杵築市を拠点として、障がい者と高齢者の生活を支援する5つの施設と13の在宅サービスを展開しています。若者から最高齢は80代だというシニア世代まで、さまざまな職員が働く仕事場には「思いやり」の気持ちでお互いを支え合う企業風土「人が人を大事にする」が根付いていました。
国道213号を日出町から杵築市に入ると、右手に可愛い直売所と小さなカフェが現れます。それが、みのり村への入口。障がいがある方が入所する「白萩園」や個室ユニット型特別養護老人ホーム「菩提樹」など、さまざまな形の福祉サービスを提供する拠点です。総勢約263名の職員のうち、7割が女性という職場には、働くママや介護を抱えた人なども多く、それぞれがお互いの生活を気遣いながら業務に取り組んでいるようです。
たとえば、「菩提樹」でユニットリーダーとして活躍する
第1みのり学園で、入所している障がいがある方の生活支援をしている森崎未紗希さんも昨年、育児休暇から復帰した新米ママ。学生時代、実習先だったみのり村の雰囲気が気に入り、就職。同じ悩みを共有できる同世代の職員やママとしてのアドバイスもくれる先輩たちが「子どものことを優先して」と言ってくれること、そして「私のときもフォローしてもらいますから!」と言ってくれる後輩たちにも支えられて、育児を乗り越えているそうです。
そして、ベテランの
「うちの場合は制度は後付け。脈々とお互いが働きやすいように思いやる企業風土が根付いているんですよ」と話してくれたのは、事務局長の
ただ、ここ10年特別に取り組んできたというのが、男性の育児休暇取得。第1号となったのが、人事企画課の
妻の第1子出産時、実家から自宅に戻ってくるタイミングで約1週間の育児休暇を取得したという藤原さん。「休んでいいのかなと後ろ髪を引かれましたが、妻が助かったと言ってくれたので、良かったと思います。意識も変わりました」。育児の大変さを痛感し、その後はできる日に食事づくりも担当しているとか。夫婦揃ってみのり村で働いているという森崎さんの夫も、育児休業取得者のひとり。休暇中、離乳食づくりに奮闘してもらうと「こんなに大変だと思ってなかった!」と言ってくれたそうです。
良い職場づくりに向けて、みのり村では今、研修に力を入れています。福祉の専門分野に加え、管理者に向けた経営理念研修や外部講師を招いたアンガーマネジメント研修、メンタルヘルス、権利擁護・・・とその内容は多岐にわたります。「利用者さんと関わっていると、それぞれに個性があるので必然的に向学心が湧きます。最近は、利用者さんのご家族も知識をたくさんお持ちなので、それに応えてご安心いただくためにもこちらが学び続けなければならないのです」。利用者さんのことも、仲間のことも我が事のように考える風土があるからこそ、さまざまな人が長く、いきいきと働ける職場となっているのですね。
企業名 | 社会福祉法人 みのり村 |
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事業内容 | 障がい児・者、高齢者を対象とした施設・在宅サービスの運営 |
設立 | 1951年12月 |
所在地 | 〒873-0013 杵築市日野1921-7 |
Tel | 0978-66-1200 |
従業員数 | 263名 |
URL | http://www.minorimura.or.jp |
※ 2020年3月現在