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Team-ribbon(チームリボン)
毎日何気なく使っている電化製品。機能も大事だけど、買うならやっぱりカラーやデザインにこだわりたい…女性が買いたくなる商品には、女性独自の目線や製品選びのアンテナが反応してしまうものです。
株式会社デンケンは今、女性独自の視点と発想を商品開発に生かし、業績を伸ばしています。製品の開発段階で、誰が、どんな風に関わって商品を生み出しているのか、気になりませんか?
そこで、開発プロジェクトに関わるメンバーの二人にお話を聞いてきました。
ピンクのリボンが描かれた名刺をスッと差し出して、にこやかに挨拶をしてくれた藤原里香さんと重末陽子さん。「所属するML事業部の名刺もありますが、Team-ribbon(チームリボン)として活動している時は、こちらの名刺を使うんです。」
国東市武蔵工場内にあるML事業部に所属する、全ての女性で構成している“Team-ribbon”プロジェクト。現在は17人のメンバーで活動していますが、その年代や家庭環境、働き方も実にさまざまです。この活動は某有名メーカーに女性だけのプロジェクトチームがある記事を紹介されたメンバーが、同じような取り組みができないかと会社に相談し、発足されました。
Team-ribbonは、月に一度のペースで定例ミーティングを重ねています。「ミーティングには男性の上司や責任者は加わりません。女性のみで気兼ねなく、ビジネスに繋がるアイデアを出したり、時に雑談を交えたりしながら、プロジェクトの進捗や業務確認をするんです。」
商品開発の要望が入ると、リーダーである藤原さんが、メンバーの中から一人の担当を選任します。メンバーの特技や趣味を、依頼や要望に結び付けて、担当をお願いしたい人に直接声を掛けるのだそうです。「得意なことを生かしながら責任ある担当を経験すると、これまで出来なかったようなことが、スキルアップして出来るようになっていく。それを見るのがうれしいんですよね。」と語る姿に、管理者として見守る視線と強い思いを感じました。
以前に、パン発酵機を試作する工程で、プロジェクト担当を経験したことがある重末さん。これまでは趣味の域だったそうですが、藤原さんの人選によってメンバーになり、「一次と二次それぞれの生地発酵に適した時間や温度、湿度など、一からパン作りを学びました。クライアントさんからは、焼き上がりがこれまでと全然違う、と良い評判をもらえたんです。」担当を任されて、率先して前向きに取り組むこと。ここに大きなやりがいを感じたそうです。
デザインや資料作成など、発表をする場のスキルも育っているようで、未来に向けたプロジェクトの形が整い始めています。
出産を理由に、退職を考えたメンバーも居たそうですが、「育児休業は取れるし、キャリアストップさせないで残ったほうが良いよ!と強く勧めました」という藤原さんは、同事業部で育児休業を取得した第一号の社員です。
「引きとめたからには、後に続く人のためにも、キャリアを継続したまま復帰することが出来る体勢を整えておかなきゃ、と思っていました。」
Team-ribbonとして、更に女性の視点と細やかさを生かした活躍の場を広げるため、思いをきちんと発信して、その環境を自ら作り上げようとしている印象を受けました。
育児休業のほかに、同社には「看護・介護休暇」という制度があります。子どもや家族が病気になって、数日看病しなければいけない時も、この休暇を利用してしっかりと子どもや家族をケアできる環境はうらやましい!
「休むべきときは遠慮せずに休んで、後でしっかりと仕事に戻るという考え方ができるので、とても助かります。」きちんと制度が整っているからこそ、家族を大事にする時間と、仕事をする時間をうまく切り替えることが出来るのでしょうね。
女性比率が高い同社のML事業部で、活動をスタートしたTeam-ribbon。商品開発に対して、今以上に女性の意見を取り入れてもらいたいと願っている二人は、その先に更なるTeam-ribbonの活動ビジョンを描いています。
「まずは、Team-ribbonが行っている開発の取り組みを社内に認知されること。プロジェクトとして良い仕事ができれば、もっと多くの女性社員が、組織にとらわれず活動できるようになるかもしれません。全社的にこのような活動を広めて、ビジネスとしても更に大きな効果を見せて行きたいですね。」将来的には、女性目線を活かしたリボンブランドの商品ラインアップを開発したいという想いもあるそうです。
責任ある仕事に取り組み、キャリアを積みながら無理せず勤めることができる職場環境は、働く女性にとって正に理想的。
女性目線で開発を進めて誕生する同社の新商品と、働く女性社員みなさん、そしてTeam-ribbonの更なる活躍に期待大!です。
企業名 | 株式会社デンケン |
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事業内容 | パチンコホール管理システム、半導体組立、解析・試作、医療健康器具の開発・製造販売など |
創業 | 1976年設立 |
所在地 | 〒879-5501 大分県由布市挾間町鬼崎688-2(ML事業部は国東市) |
TEL | 097-583-5535 |
従業員数 | 478名 |
URL | https://www.dkn.co.jp/ |
※ 2022年4月現在