株式会社古城

県外にある大学へ通っていた当時から、地元大分での就職を考えていたという沓冠春妃(くつかむりはるひ）さん。数ある大分地場企業の中から、株式会社古城に就職したいと思った理由はズバリ、社長の熱意です。

「就職説明会といえば、どの企業も、人事担当者と何人かの社員さんがテーブルに並んでいるイメージがありますが、そこで社長自ら会社のPRをしていたんです。単純に、凄い！この会社で働きたい、と思いました。」

明るい社風に惹かれて就職を決めたという島谷さんも、「笑顔が絶えない雰囲気があって。この中で楽しく働く自分の姿が想像できたんです。」と、そのアットホームな空気感に惹かれたといいます。

同社では、円滑に仕事をするためのスキルアップも盛んです。社員はITパスポート資格を取得し、営業やITサポート業務をさらに円滑に進められるよう、日々前向きに取り組んでいます。ITソリューションで問題となる、セキュリティ系資格を習得した社員もいるとのこと。

「私は専門的な知識を学んでいたわけではありません。ただ、パソコンは日々進化しているので、これから先も勉強は欠かせませんね。自分が得た知識で、お客様の業務改善やトラブルを解決できたときは達成感があります。うれしいですね。」と、ITサポートに従事する島谷実苑（しまたにみその）さんは、そのやりがいを十分に感じているようです。

沓冠さんも、「もともと、人と話をすることには前向きな性格なので、お客様といろんな話をして刺激を得ますし、話をする中でお困りごとを聞き出して、解決に導けるところに魅力を感じています。」と、自分の特性やスキルを活かしながら働く今を、楽しんでいるようです。

同社では、昨年から「働き方改革」の一環として、週に二日のノー残業デーを実施しています。仕事とプライベートのメリハリを付けるために、仕事が忙しくてもこの日だけは残業を「させない」雰囲気を、全社をあげて作っているとのこと。「実は、働き方改革が始まる前は、日をまたいで仕事をすることもありました。でも今はノー残業デーの日は、ほぼ定時で退社していますよ。」

島谷さんも「趣味で続けているクラッシックバレーの教室が、会社から通える距離にあるんです。たまに仕事でお休みすることもありますが、レッスンと仕事を両立できています。」オンとオフをしっかり切り替えられる環境を整え、徹底して取り組んでいるところに、社員の結束力の高さが伺えます。

『IT・OAと建設ICTで大分をさらに元気に』が、同社の掲げるスローガン。その源には、働き人口が減り続ける将来にこそ「社員が幸せを感じて働くことが大切だ」という想いが込められています。三ヶ月に一度のペースで、社長が社員一人ひとりと個別に仕事やプライベートのことを話す面接では、これまで女性社員のタブーだと思われがちだった結婚のことや、既婚社員との間には出産の話も飛び出すそうです。

ハッピーな気持ちで働くことが出来れば、会社が元気になり、廻りめぐって大分を元気にして、良い形（循環）になる！という会社の理念を、社員みんなが共有しています。

営業職として入社6年目を迎える沓冠さんは、自身の結婚を機に、これからの働き方にも目を向け始めています。

「業務にタブレットを導入して、外出先で簡単な仕事ができるような環境が整ってきました。これから先、出産で仕事をお休みすることになった時には、このタブレットを使って、在宅ワークのように場所を選ばす仕事ができるようになると良いなと考えているんです。」

また中堅社員として、後輩たちが結婚や出産を迎えるシーンに直面したとき、退職を選ぶのではなく、『働きつづけること』ができる環境と必要な仕組みを整えるために、「女性ならではの目線で発信していけば、もっと活発に力を出していけるだろうなと感じています。」といいます。後輩世代がスムーズに実践されそうな仕組みを、自分が作っていこうという姿勢は頼もしいですね。