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人や経済、情報、文化、価値観などが、従来の国境や地域を越え、地球規模で動く変化の激しい社会が訪れつつあります。
県では、こうした急速なグローバル化を見据え、大分から世界へはばたき、国際的に活躍できる人材の育成を推進します。
これからのグローバル社会を生きる子どもたちが、世界に挑戦し、多様な価値観を持った人々と力を合わせて未来を切り拓いていくためには、次の5つの力の「総合力」が必要であると考え、その素地を小・中・高等学校の教育を通じ、家庭や地域と連携しながら育成します。
(1) 挑戦意欲と責任感・使命感
◆自らの意志で色々なことに果敢に挑戦す る意欲や、伴う結果を真摯に受けとめる 責任感を育成します。
◆子どもたちがグローバルに活躍する人材 とふれあう機会を増やすとともに、留学 や海外大学進学の支援を行います。
(2) 多様性を受け入れ協働する力
◆世界各国にはそれぞれに優れた点がある ことを理解し、認め合う豊かな価値観の 中で、協力して活動する力を育成します。
◆小中学校の異文化理解活動や県立学校 の海外姉妹校協定の締結など、国際交流を促進します。また、英語の授業で日本人教師を補助するALT(外国語指導助手)の活用をさらに進めます。
(3) 大分県や日本への深い理解
◆郷土や国を深く理解し、愛着や誇りを育 みます。
◆地元ならではの独自の教材を使った郷土 学習の充実のほか、高校生が自らの郷土 や日本のことを外国人に説明し、伝える 機会の充実を図ります。
(4) 知識・教養に基づき、論理的に考え伝える力
◆身につけた知識や教養を基に、自分の考えを表現し、相手を説得する力や多様な視点で捉え判断する力を育みます。
◆小中学校では、子どもたちが教師の話を聞くだけに留まらない、魅力ある授業を目指します。また、中高校では、思考力・判断力・表現力と学習意欲の改善を進めるため、実践モデル校や研究指定校を設置します。
(5) 英語力(語学力)
◆学習意欲や理解度の向上のほかにも、外 国人と実践的なコミュニケーションが図 れる能力を育成します。
◆小中高を通じた英語力向上を図るため、 「大分県英語教育改善推進プラン」を策定 し、改善に取り組みます。
スーパーグローバルハイスクール(SGH)とは、高等学校の段階から社会的な課題に関心を持ち、語学力や問題解決力等の素養を身につけたグローバル・リーダーを育成するために、文部科学省が指定するものです。
昨年度は全国246校の応募から56校が選ばれ、大分県では県立大分上野丘高校が指定を受けています。
大分上野丘高校のSGHコースでは、暮らしや経済、環境、文化など、課題について生徒がそれぞれに研究レポートを作成します。その中でアドバイザーとなるのが、約80もの国・地域から集う立命館アジア太平洋大学(APU)の留学生の皆さんです。英語によるディスカッションやインタビューを通して、異なる文化や多彩な価値観、豊かな国際性にふれ、生徒たちは課題研究を深めていきます。
この他にも大分上野丘高校では、海外研修やホームステイの受入、国内外から講師を招いた講演会なども行っています。今後は、こうして培われた教育プログラムを他の学校にも普及することで、県内全体の英語力や思考力、コミュニケーション能力などの向上を目指します。
大分上野丘高校のSGHコースでは、暮らしや経済、環境、文化など、課題について生徒がそれぞれに研究レポートを作成します。その中でアドバイザーとなるのが、約80もの国・地域から集う立命館アジア太平洋大学(APU)の留学生の皆さんです。英語によるディスカッションやインタビューを通して、異なる文化や多彩な価値観、豊かな国際性にふれ、生徒たちは課題研究を深めていきます。
この他にも大分上野丘高校では、海外研修やホームステイの受入、国内外から講師を招いた講演会なども行っています。今後は、こうして培われた教育プログラムを他の学校にも普及することで、県内全体の英語力や思考力、コミュニケーション能力などの向上を目指します。
昨年SGHの研修で訪れたベトナムで、急速な経済発展の一方、環境汚染が社会問題となっていることを知り、「環境問題」を研究テーマに決めた垣迫さん。「英語を使い、自分の持つ言葉で、留学生に疑問を正しくわかりやすく伝えるのは、とても難しいです。環境問題という大きなテーマをいかに身近な質問にして、相手から深い回答を引き出すか工夫しています。英語は少しずつ上達していると思いますが、もっともっと自由に楽しくコミュニケーションが取れるようになりたいです」
問 高校教育課 ☎097-506-5616