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4月28日、佐藤樹一郎大分県知事が就任しました。
佐藤知事は、戦後の公選制による知事としては、細田徳寿、木下郁、立木勝、平松守彦、広瀬勝貞の各氏に続く6代目の知事です。
この日、佐藤知事は、県職員などの拍手の出迎えを受けて初登庁し、臨時部長会議、知事就任式に臨みました。
佐藤知事は、「県民との対話はもちろん、国・市町村をはじめ、多様な団体と連携しながら、『安心元気』『未来創造』『共生社会』の3つの視点で、元気で夢のある大分県づくりに取り組みたい。大分県は、広瀬前知事の5期20年の県政によって大きく発展した。しかしながら、まだまださまざまな可能性にあふれている。一人ひとりが県政推進の原動力であると考え、大分県がさらに発展し元気になるよう、ともに、力を尽くしていただきたい」と力強く語りました。
県民の皆さまとの対話を大事にし、より一層発展する大分県を目指して、佐藤県政がスタートしました。
プロフィール
昭和32年(1957年) 大分市生まれ
【略歴】
昭和51年 大分雄城台高校卒業
昭和55年 東京大学卒業
昭和55年 通商産業省(現 経済産業省)入省
平成 7年 在サンフランシスコ日本国総領事館領事
平成18年 経済産業省中部経済産業局長
平成21年 中小企業庁次長
平成22年 独立行政法人日本貿易振興機構
(JETRO)ニューヨーク事務所長
平成27年 大分市長
令和 5年 大分県知事(1期目)
【趣 味】 音楽鑑賞、自転車、読書
【特 技】 少林寺拳法(2段)
このたび、県民の皆さまのご信任をいただき、大分県知事として県政を担当することになりました。
県民の皆さまとの対話を重ねながら、県政の発展のために全力を尽くしてまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
課題はたくさんありますが、県政運営にあたっては、これまで大分市長として取り組んだ8年間の経験を生かすとともに、各地域、各分野の県民の皆さまのニーズや思いをしっかりと受け止め、国や県内18市町村と連携しながら、日々果敢に挑戦していきたいと思っています。
まず何よりも、人口減少・少子高齢化対策です。社会増対策では、令和4年度の移住者数が過去最高となるなど、これまでの取組で成果も出ています。引き続き、子どもを産み育てやすい環境づくり、高齢者の健康づくりに粘り強く取り組んでいきたいと思います。また、誰もが安心して笑顔で元気に住み続けられるよう、障がいのある方などに寄り添うこと、女性がより活躍できる社会をどう作るかということも大事だと考えています。
大分県の元気づくりでは、ポストコロナに向けた動きが加速する中、インバウンドなどの観光振興が重要になってきます。来年春のデスティネーションキャンペーンは、5月から動きが本格化しています。また、ツール・ド・九州や豊かな海づくり大会、さらには大阪・関西万博なども見据えて、観光振興に取り組んでいきたいと考えています。また、中小企業の振興について、Dxや先端技術の活用、農林水産業の成長産業化、あわせて、賃上げが中小企業にも広がっていくような取組も必要です。
大分県の安心元気や未来創造の基盤となる広域交通網の構築も重要です。子どもたちが住み続けたい、県外の人が訪れたいと思うよう、国との連携も強化しながら、中九州横断道路や中津日田道路をはじめ、東九州自動車道の4車線化の整備を、着実に進めます。東九州新幹線や豊予海峡ルートをどのように進めていくかも議論、検討していきます。
そして、将来を見据えた取組です。宇宙港のプロジェクトのほか、カーボンニュートラルにおいては、コンビナートが立地しているという大分県の強みを生かした水素エネルギーの普及なども進めていきたいと思います。
いろいろと課題を申し上げましたが、現場に赴き、県民の皆さまとの対話を大事にしながら、一歩一歩、諸課題を乗り越えていきたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いします。
大分県知事 佐藤 樹一郎
うさ児童館館長 久保 絵里さん(宇佐市)
子育て支援に長く関わってきましたが、支援は整ってきているのに、いまだにつらさを抱えているお母さんが多いと感じています。経済的な支援も大事ですが、気持ちの面での負担感を減らすため、USAパパクラブなどの取組を行っています。
男性の育児休業など制度も充実してきていますが、お父さんが育児に参加するには、企業や社会の意識改革が必要です。中小企業で働くお父さんも制度を活用できるような社会を目指していただきたいです。
NPO法人リエラ代表理事 松永 鎌矢さん(日田市)
私どもの法人は、被災者支援、防災活動、移住定住の3つの事業に取り組んでいます。
大分県は自然豊かな一方で災害が多く、「まさか」から「またか」と声にする被災者も出てきているため、県民が安心して暮らすことができる防災政策が大事だと感じています。
自主防災組織のみならず、子どもたちや若年層、要配慮者など、多様な層へ防災啓発を行いつつ、誰一人取り残さない実効性のある取組を、県民と一体となって進めてほしいと思います。
トラベルイン吉富おかみ 井上 真由子さん (竹田市)
コロナ禍で観光スタイルも大きく変わりました。私たちは、これを変われるチャンスと捉えています。観光商品も団体から個人へと加速移行する中、コンセプトがしっかりとしていると集客できることが分かりました。
県の実施するツーリズム大学は尖った体験ツアー開発や県内の地域案内人と出会える素晴らしい事業です。ただ、単年度では限界があります。連携促進・活性化・定着化のため、複数年での支援も視野に入れていただきたいです。
大分県いちご販売強化対策協議会会長 樋口 勝典さん (佐伯市)
目前に迫る物流の2024年問題や資材・燃料の高騰により、農業を取り巻く状況は非常に厳しいものがあります。その中で、消費者の方においしい品を届けるため、日々頑張っています。佐藤県政では、国とも連携を取りながら、各課題に迅速かつ柔軟に取り組んでもらいたいです。
また、これからの時代、生産者が一丸となってオール大分で勝負していかなくてはならないと考えます。大分の農産物の一層のブランド化を進めていただけることを期待しています。