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チャレンジを応援する企業
出産、子育てのために必要な休暇。これはむしろ、女性が働き続けるための「要素」の一つにすぎません。例えば、育児施設への送り迎えに、病気や流行病の看病、子どもと過ごす時間の確保と、自分自身が楽しく健康に過ごすための時間…。これらが相まって、女性の働きやすさにつながります。どこかに無理や未解決があれば、その生活は長くは続きません。
「働く女性をバックアップしてくれる制度の整った企業があれば…」と思った貴方が、きっと羨ましくなる、そんな企業が大分にもあるんです。実際に働いている二人の女性に話を伺いました。
女性の社会進出が注目されている中、産休と育休の取得がなんと「特別なこと」ではないと話すのは、人事総務部の
「実はうちでは申請した人が100パーセント取得しているので、取るのが当たり前の雰囲気が出来上がっているんです。」
女性職員が全体の45パーセント程を占めるという同庫。窓口にとどまらず渉外、営業の場でも女性が働く姿を見る機会が多い理由の一つはここにありそうです。
「休暇から復帰する時も、時短勤務とフルタイムを選択することができるようになっています。時短の職員も、無理なく好きなタイミングでフルタイムに戻れるんです。」
産休と育休が「取れるかどうか」を、心配する必要が全くない職場って、実在するんですね…。
一般的に採用時点は、大卒者は総合職、短大卒者は一般職で職務スタートをするのだそうです。しかし、やりたい業務や勤務内容があれば、自己申告してチャレンジすることもできるとか。「基本的に頑張る人、チャレンジしたい人は応援する。というのがもともとの社風なので。女性だからできないという職種も一切ありません。」と、三河さんはキッパリと言い切ります。年に数回、上司との面談を行うという同庫には、一人一人の思いが伝えやすい環境と風土、仕組みがきっちりと構築されています。
昨年、信金ブランドを考えるプロジェクトによって誕生したキーワード「しんきんかん」を発案したのは若手メンバーだったのだそう。「トップは途中で口を挟むこともありません。『プロジェクトで決まったことだから』とバッジも作りますし、あれこれと(若手のアイデアが)業務の中に広がっていくんです。これが金庫に根付いている参画経営の風土なので。」年代や職歴に遠慮はナシ。新しいことを取り入れて形にしていく楽しさを、社員の誰もが感じ、実践しています。
昨年と今年、二年連続で開催された「フラフェスティバルin別府」。全国から約800人のフラ愛好家、そして10,000人を超える観客を集めたこのイベントに、参加したという人もいるでしょう。実は、同イベントの実行委員長として企画運営のかじ取りをしたのが、同庫で働く
「学生で就職活動をしているときから面白そうな雰囲気を感じていた」という吉野さんは、入庫後に自らフラ部を立ちあげ、以来10年間活動を続けています。
部活動は、数名が集って申請すれば発足させることができ、活動内容に応じて部費が付くのだそう。「信用金庫の名前でフラ部が踊って、どうやって評価されるかをみんなで真剣に考えた」と、吉野さんは当時を懐かしむように話します。
運動部のように実績や成績が判りづらいという点を、「みらい
女性支援につながる同庫の制度を「もっと活用してほしい」と三河さんは話します。休暇や勤務時間の制度だけでなく、「どんなシステムがあるのかをもっと知ってもらわねば。そして、困ったときはいつでも(人事に)相談してほしいし、皆の『声』を拾って形にしていきたいんです。」
そこで、これまで以上に子育てを身近に感じてもらうための「みらい子育てママ広場」を開催。集いの場で、出産前の不安や子育ての悩み、復帰後の仕事などをみんなで分かちあったのだそうです。一度辞めると戻るハードルが高くなるし、キャリアにも繋がらないからこそ、「子どもが小さいうちは時短でも、長く働いてほしいから今は(子育て重視で)いいの。という感じ。」と、受け止める姿勢を言葉から強く感じました。
人と地域を思う企業風土は、こんなにも人を想い、人の為に関わりたいと思わせるものかと、あふれる人情に感動しました。
「企業のために貢献する」という社会人意識を、まるで日常のように心がけることで、「地域」を身近にし、さらに「人」と「生活」を豊かにする。また、働く人を思えばこそ、充実した社内制度も完備されていく…。「働く人と働き方」を追求したロールモデルを見るような、ハートウォーミングなインタビューでした。
企業名 | 大分みらい信用金庫 |
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事業内容 | 預金・融資・為替他付随業務など、金融関連業務 |
設立 | 1922年4月12日 |
所在地 | 〒874-8639 別府市駅前本町1番31号 |
TEL | 0977-22-1181 |
従業員数 | 397名 |
URL | http://www.oitamirai.co.jp/ |
※ 2018年7月現在