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株式会社センコー企画
株式会社センコー企画は、大小あらゆる道路の舗装工事、排水用側溝の設置や津波から逃れる避難施設といった土木工事、上下水道管の新設や耐震性を強化する水道工事、道路標識やガードレールの設置工事など、私たちの暮らしや経済活動になくてはならない社会基盤を造り、守り、進化させる、技術企業です。設立して36年の間にしっかりと実績を積み重ね、高い技術を持つ実力派企業として、厚い信頼を寄せられています。
全社員67名のうち女性社員は10名、そのうちの3名が技術職です。男性が多い会社と聞くと気後れしてしまう人もいるかもしれませんが、センコー企画では女性社員もなくてはならない仕事を任され、それぞれに実力を発揮して存在感を示しています。 女性初の新卒技術者として採用された嶺さんと、同社で初めて産休・育休制度を利用した河野さん、そして女性社員の採用と活躍の場づくりをサポートしてきた総務部の足立さんにお話を伺いました。
工事部の嶺憂香(みねゆうか)さんは、センコー企画初の土木技術者つまり『土木女子(通称ドボジョ)』として2018年に入社し、今年で4年目の22歳です。「高校ではコンピュータ関係の勉強をしていました。進路に悩んでいた時に先生に紹介され、すぐに見学して『私も道路を造りたい』と思ったのがきっかけです」と、入社動機を話してくれました。
現在は、現場で工事の進み具合を写真に収める写真管理や、現場に届く資材の管理集計などの大切な仕事を任されています。特にドローン撮影は嶺さんが会社で一番の腕前らしく、上司や先輩にすっかり頼られているそうです。また、車両系建設機械の資格を持っているので、サッと油圧ショベル(バックホウ/ユンボ)に乗り込んで、手際よく資材置き場を整地することも珍しくありません。
「どの現場にも女性専用の休憩室とトイレが完備されているので、安心してのびのび働けます」と言います。人間関係も、色白の嶺さんの日焼けを心配して「日焼け止め、ちゃんと塗ったか?」と上司や先輩が声をかけてくれるほど、温かだそうです。 忘れられない仕事は、大分市内でもっとも渋滞が激しかった交差点の車線拡張工事。無事に工事が終了した満足感と同時に、以前上司に言われた「でき上がったものが何十年も残る仕事だよ」という言葉を実感しました。
「何十年も誰かの暮らしを豊かにできる仕事に、魅力とやりがいを感じます」と語る嶺さんは、現在、2級土木施工管理技士の資格取得に向けて勉強中。 「1日でも早く先輩や上司に追いついて、現場監督として人の役に立つモノを造りたい」と目を輝かせる嶺さんの、これからの成長が楽しみです。
今年4月に1年間の産休・育休から復帰した総務部の河野伽奈(かわのかな)さんは、1歳半の息子さんの子育てと家事と仕事を頑張るママ社員。短大を卒業して入社し、9年目になる28歳です。
「先輩の女性にたまたま産休・育休を取得した方がいなかっただけで、私はタイミングよく産休・育休制度を使わせてもらいました」と河野さん。おなかに命が宿ってすぐ、上司に報告し、休みに入るまでの間にしっかりと仕事を引き継いで産休・育休に入ったので、安心して出産と育児に専念できたそうです。 産休前の河野さんは主に経理業務を担当しながら、合間には他部署の仕事も引き受け、こなしてたそうです。その流れから、復帰した現在では、経理全般と総務の仕事、さらに契約関係の仕事も覚えている最中で、仕事の幅がますます広がっています。
「いろいろなことを知ると、会社のことがもっと理解できます。それに、できることが増えた方が、仕事をするのもおもしろいですから」と、涼しい顔の河野さん。時短勤務ではなく8時から17時のフルタイムで働いて、残業はせずに定時で退社し、ママの顔になって保育園へ息子さんを迎えに行きます。
「仕事と育児と家事の同時進行は、大変じゃないと言えば嘘になります。でも、特別なことではありません。仕事をしている自分と、プライベートの自分を切り替えるメリハリのある生活は、私の性分に合っているかもしれません」と、河野さんはにこやかに語ってくれました。
土木・建設業界も機械や機器が進化して、仕事の進め方も変わり、労働環境は大きく改善しました。もはや「男の職場」ではありません。パソコンやモバイルを使う仕事も多く、性別に関係なく活躍できるフィールドが広がっています。
嶺は、彼女の熱心で積極的な姿勢に心を打たれて、女性技術者として初めての新卒採用が実現しました。土木の経験が無くても、パソコンを扱い慣れていたためCADはすぐにマスターしましたし、油圧ショベルの扱いもドローン操作も舌を巻くほど。今ではインターンシップで訪れた高校生にドローン操作を教えたり、現場写真の空撮は1番に依頼が入ります。おっとりした印象ですが芯がしっかりしていて、資格取得の勉強も計画的に取り組んでおり、女性主任技術者になる日も、遠い話ではないと感じています。
河野は、社歴では私の先輩です(笑)。担当の経理に限らず、総務や他部署の仕事も、頼まれたらイヤな顔ひとつせずに引き受けて、全体をサポートしています。専門的な知識も勉強してすぐに覚えるし、とにかくカンがいい。事務のオールラウンドプレーヤーであり、みんなが頼りにしている存在です。プレッシャーをかけるわけではありませんが、私は彼女が女性初の管理職になってくれればと期待しています。
嶺の採用をきっかけに、新卒の女性技術者が数名入社するようになりました。河野に続いて、総務部1名、工事部の女性技術者1名も産休・育休を取得中です。嶺と河野は二人とも、多くを語るタイプではありません。でも、その存在感はとても大きいです。 二人以外にも出産・育児で退職した女性社員が時短パートで復帰するなど、各自のライフスタイルに合わせた働き方で、建設業でも女性一人ひとりの持ち味が生きる環境整備を進めていきます。
企業名 | 株式会社センコー企画 |
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事業内容 | 土木工事業、舗装工事業、その他各種建設工事、舗装資材の販売、土木建築資材の販売等 |
設 立 | 1985年 |
所在地 | 〒870-0318 大分市大字丹生193番地の6 |
TEL | 097-593-3633 |
URL | http://www.senko-planning.com |
※ 2021年10月末現在