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独自の営業形態が柔軟な働き方を叶える
株式会社BASは、大分市内を中心に、県内各地で美容室を展開しています。大分市府内町にある「Terminal.」や、「モダンサロン」「ライフサロン」など店舗は複数。美容師の資格をもつたくさんの女性が活躍しており、スタイリストの河野 三紀さんもそのひとりです。河野さんは、仕事をしながら子育てにも奮闘中。
そんなママさん美容師たちが「働きやすい」と語るさまざまな制度について、お話を伺ってきました。
「手に職があれば場所を選ばずに働けるから」と、高校生の頃に美容師を志したという河野さん。高校卒業後、日中はサロンで働きながら経験を積み、夜間の美容専門学校に通ってみごと美容師の国家資格を取得したという努力家です。順調にスタイリストデビューも果たした後、結婚、出産を経験。職場は退職し、2人の子どもを育てていましたが、「働きたい」という思いも捨て切れなかったとか。そんなときに出合ったのがBASの求人でした。
河野さんが見つけたのは、SNSを通じた「ママさん美容師」の求人。以前、BASの社長に髪を切ってもらったことがあったという河野さんは、迷わず応募! 就業時間が長く、休日も不規則なイメージのある美容業ですが、そんななか、BASはとても融通がきく職場であると感じたそうです。
子どもが病気になってしまって、会社に休みをもらうとき、多くのママさんは心苦しい思いをするもの。しかし、BASにはそれをカバーする「応援要請LINE」という心強いシステムがあるとか。誰かが急遽お休みになったとき、店舗間で共有するグループLINEを通じて、ヘルプに入れるスタッフを補い合っているのです。これは、お客さまがいっぱいで忙しくなったとき、多店舗からの応援を要請するときにも使われています。
ほかにも、シフトなど仕事上の諸連絡を共有する「業務連絡LINE」や、バーベキューなどの企画参加を呼びかけたりスタッフの誕生日を祝ったりする「コミュニケーションLINE」など、SNSが上手に活用されていました。
「普段、仲間に助けてもらうと、他の人に何かあったとき自分も助けてあげたいと思えるんです」と言う河野さん。休日、たまたま近くにいた店舗から応援要請があり、時間の許す1時間だけ駆けつけたこともあったとか。
また、就業する店舗は固定されておらず、自宅周辺にある店舗にシフトで配属される仕組み。たくさんの仲間ができるのもメリットです。
さらに残業はいっさいなく、シフトの融通もきくそうで、無理なく可能な範囲で働ける環境はとても心地好さそうです。
そんな就業スタイルを叶えているのが、「モダンサロン」「ライフサロン」の営業形態。たいていの美容室が予約やスタイリストの指名を受け付けていますが、ここは予約・指名不可が原則。お客さんの来店順に、対応できるスタッフが接客するうえ、来店の最終受付は16時。就業時間から逆算して、17時には必ず退勤できるように考えられているのです。
「従来の組織は縦社会で、上からの指示で動いています。我々はそれをフラットな組織に変えて、個々の意思を尊重し、みんなで話し合って物事を決めて行こうとしています」。今、注目されているティール組織への改革を始めたと語るのは、「Terminal.」の店長、薬真寺 雅美さん。美容師は昼食を食べる時間が取りづらい、だったらどうしようか? ママたちが働きやすくするにはどうしたらいいか? 従業員たちがコミュニケーションをとりながら、考え、実現しているそうです。
現代に合った改革のなか、ママたちにかかわらず様々な事情をもった人が働きやすい環境がつくられているのですね。そして、イキイキと輝くスタッフさんたちの笑顔の先には、お客さまの笑顔がありました。
企業名 | 株式会社BAS |
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事業内容 | 美容業 |
創業 | 2001年 |
所在地 | 〒870-0021 大分市府内町3-7-26 Bガレージ3F 大分市中戸次5111-7(本社) |
Tel | 097-594-3633 |
従業員数 | 22名 |
URL | http://www.e-terminal.jp |
※ 2020年1月現在