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3月になりました。現場では朝晩の冷え込みはありますが、日中は少しずつ暖かくなり、春らしさが感じられるようになりました。
玉来ダムでは、平成29年3月に本体建設工事に着手し、平成30年10月から堤体コンクリートを打設開始。令和3年8月に約18万立方メートルのコンクリート打設が完了しました。
現在は、天端橋梁仕上げ工事や貯水池の止水工事(※1:グラウチング)を行っています。
ダム直下に架かっていました仮橋や、ダム下流部にありました仮設備の撤去もほぼ完了し、ダム完成の姿が玉来川下流より望めるようになってまいりました。
引き続き工事の安全と周辺環境に、より一層配慮し、早期完成に向けて事業を進めていきます。
※1:グラウチングとは、ダム上流部の止水対策として、岩盤内の割れ目にカーテン状にセメントミルクを注入するもの。
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令和4年3月2日撮影
竹田市久住高原周辺では野焼きのシーズンを迎えています。竹田市内各所では、オレンジ色の炎が山肌を黒く染めています。
「野焼き」は、雑草や害虫を駆除し、草木の新たな芽吹きを促すために行われます。3月半ばに行われる「野焼き」に先立ち、その前年の9月に「輪地切り」「輪地焼き」という前準備の作業が行われます。「輪地切り」とは、「野焼き」をする前に燃やしてはならない場所との境になる防火帯の草を予め切ることをいい、切った草が1週間から10日程で乾いて、枯れ草になった状態を焼く作業を「輪地焼き」といいます。
その「野焼き」は、草原に適応した希少植物の生存にとっても、大切な役割を担っています。草原が、藪になり林になれば、草原性の希少な植物は絶滅してしまう可能性があることから、「野焼き」によって毎年草原が蘇ることで、草原の景観が維持されます。「野焼き」は春の到来を告げる風物詩となっており、竹田を訪れる多くの観光客の心を引きつけます。
また、「野焼き」は危険を伴う作業でありますが、地元住民やボランティアの協力の下、貴重な植物を絶滅から守り、日本を代表する景観を後世に残すためにも、今後も不可欠な作業であるといえます。