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ふるさとを誇る思いが自然を守り、
歴史をつなぐ。人がつくる景勝地。
(No.58) 清水瀑園の景 豊の国名水15選の1つで、玖珠の仲田川にかかる飛瀑群。山から湧き出た水が、40余りの小さな滝を作り出しているというからその水量に驚かされる。1日に数10万トンといわれ、農業用水として田畑を潤している。明治時代まで雨乞いの行事が行われていた。 | |
(No.59) 角埋山の景玖珠盆地にそびえる標高577メートルの角埋山。ビュート地形を成す山の上には、天然の岩壁を利用した角牟礼城があった。天正15(1587)年の大友・島津の戦いの際、6千人の島津兵に対しわずか1千人で守り切った難攻不落の城として知られる。土塁や竪堀のある中世の山城が、近世初頭の縄張りを持つ城郭に改修されており、土造りの城から石垣を主体とした城への変遷がみられ、全国的にも珍しい遺構がそのまま残っている。山頂南側にある角埋神社には、右足の指だけ6本ある不動明王が安置され、源為朝が祀られている。山麓にも見所が多い。城を持つことを許されなかった森藩主、久留島通嘉が城に似せて再興したといわれる末廣神社や、くじゅう連山を眺望に取り込んだ茶室「栖鳳楼」の庭園など、丘陵そのものの地形を巧みに利用した旧久留島氏庭園があり、角埋山の山頂から麓まで回遊することで歴史を学べる公園のようになっている。角埋山の環境は、山を愛する地元の有志が集まった「つのむれ会」の人々により守られて来た。遊歩道の草刈りの他、恒例の親子登山会で山の歴史を案内するなど、自然環境だけでなく、歴史と文化を守りつなぐ活動を続けている。平成17(2005)年には国指定の史跡となった。景勝地は、地元の人々に愛され守られることでこそ、継承されていくものなのだと考えさせられる。(Pあり) | |
(No.60) 龍門滝・小滝の景九重町の松木川にかかる落差20メートル、幅40メートルの滝。鎌倉時代に中国から渡来した僧侶が、自国の龍門滝に似ていることにより名付け、この地に龍門寺を建立した。夏には滝滑りを楽しむ子どもたちで賑わう。県道を挟んで南側に小滝がある。(P・トイレあり) | |
(No.61) 黒岳の景県道409号を玖珠から日出生台へ向かう途中、左手にある牧場の奥になだらかな丘が見える。山麓の牧草地では、放牧が行われている。(Pなし) |