二級河川 八坂川基幹河川改修事業(杵築市)
八坂川は、杵築市の守江湾に注ぐ二級河川です。八坂川は下流部の川幅が狭く、大きく蛇行していたため、大雨の度に河川が氾濫し、周辺の農地や家屋への浸水被害が発生していました。
このため、河川改修工事が1964年(昭和39年)に始められ、20年後の1984年(昭和59年)に河口部の工事(1期工事 延長約1.2km)が完了しました。引続き、大きく蛇行している本庄・中区の工事(2期工事)に着手し、その後、農村活性化住環境整備事業(圃場整備)と河川改修を一体とした事業による改修計画が策定されました。
しかし平成9年に台風19号が来襲して大洪水が発生し、浸水面積1,433ha、床上浸水120戸、床下浸水226戸という被害にみまわれました。これを契機に、ショートカット区間(延長1.6km、川幅150m)に最初に着手し平成13年度に概成しました。
八坂川河口部に広がる守江湾の干潟には、生きている化石といわれる、カブトガニをはじめ、様々な干潟生物が生息しています。また、下流部の岸辺には貴重植物のハマボウが植生しています。このため、多自然型川づくり、旧川道の一部を利用したワンドの創出、淵の保全、カブトガニ産卵地のミティゲーション等、環境の維持及び保全を考慮しながら残りの延長約1.8km区間の改修工事を行っています。