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大分県では、企業誘致や産業集積により、鉄鋼や化学、自動車関連産業、機械、造船、半導体など、県内各地にさまざまなものづくり企業が立地しています。
ものづくりの根幹を支えるのは、専門的な知識と技術を持つ現場の技術者の皆さんです。今回はものづくりの若き担い手を育成する現場を紹介します。
平成10年に中津市に開校した県立の職業能力開発短期大学校です。
≪特徴≫
◆2年間で4年制国立大学工学部と同等の授業時間数を確保
実技や実習に重点を置くことで、企業が求める即戦力の人材を育成しています。
また、少人数制のクラス編成で、きめ細やかな指導を行っています。
◆開校以来、就職率はほぼ100%
県内企業へも多数就職しています。
◆3系7コース制
1年次に各系で基礎を身につけ、2年次に専門のコースを選択します。
※入学金/102,000円(県内生) 授業料/390,000円(年額)
※奨学金制度、学生寮有り
問/県立工科短期大学校 ☎0979-23-5500
住所/中津市東浜407-27
≪機械システム系≫
金型エンジニアコース大門玲惟さん(20)
金型はたいやきの焼型のようなもので、中にプラスチックや金属を流し込むことで、さまざまな製品を作ります。金型の製造と金型から製品を作る技術のどちらも学べるこのコースの特長を活かし、卒業研究はUSBケーブルを巻き取るホルダーづくりを金型から取り組んでいます。
輸血や透析などに使う医療機器を製造するメーカーへの就職が決まり、自分の技術が役立てられることがとてもうれしいです。腕を磨いて一人前になれるよう頑張ります。
≪電気・電子システム系≫
電気エンジニアコース仲健治さん(22)
高校で電気工事士の資格を取って就職しましたが、より専門的な勉強がしたくてここに来たので、授業は本当に有意義で楽しかったです。卒業研究のドローンは4つのプロペラのバランスが大事。上手く飛ばせるよう試行錯誤中です。
電子エンジニアコース守口司さん(20)
高校は普通科でしたが、電子基板に興味があって進路を決めました。卒業研究の多脚型歩行ロボットは、約10年前に先輩が作ったものを譲り受け、歩くだけではなく障害物も避けて進むよう改良しています。
≪建築システム系≫
プランナーコース藤本実那さん(20)
内容の濃い授業ばかりで、設計からデザイン、インテリアなど建築のトータルコーディネートを幅広く学びました。系を越えて友達もたくさんでき、充実した2年間でした。いずれは一級建築士の資格にも挑戦してみたいですね。
施工管理エンジニアコース有嶋恭平さん(20)
現場監督として働けるよう建築の基礎のほか、工程や安全管理の手法なども学びました。今は同じ系の皆で協力し、卒業研究の模擬家屋を作っています。実習が多く、身体で技術を覚えられるのが工科短大のいいところだと思います。
県内に4カ所ある職業能力開発校です。幅広い年代の方々が就職に必要な技術や資格の習得に励んでいます。就職率も高く、平成26年は95%。
また、既に働いている人を対象とした無料の技術向上セミナーなども行っています。
※入学金・授業料は無料(教科書等の実費を除く)
※県内の公共職業安定所でも入校の相談を受け付けています
自動車整備科では、基礎から学んで、国家検定3級自動車整備士資格を取得するためのカリキュラムを設けています。
その他、メカトロニクス科、電気設備科、空調配管システム科、木造建築科があります。
☎097-542-3411
溶接技術が学べる機械加工科のほか、オフィスビジネス科と建築科があります。
☎0972-22-0767
造園技術が学べるガーデンエクステリア科のほか、オフィスビジネス科があります。
☎0973-22-0789
全国で唯一の竹工芸の職業能力開発校です。多くの竹工芸職人・作家を輩出し、別府竹細工の伝統を受け継ぐ拠点のひとつとなっています。
☎0977-23-3609
※4月から介護サービス科が廃科され、「竹工芸訓練センター」に名称が変わります
問/雇用労働政策課
☎097-506-3330