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知事からのメッセージ 風紋 「平和なくらしを守ること」

印刷ページの表示 ページ番号:0002149755 更新日:2022年7月20日更新

「平和なくらしを守ること」

大分県知事 広瀬勝貞

 第二次世界大戦の惨禍を経験し、人類は国際連合を設立、その憲章で「全ての加盟国は、国際紛争を平和的手段によって解決しなければならず」、「武力による威嚇又は武力の行使を慎まなければならない」と定めました。国際約束は、強力な執行機関がないため守られないこともよくありますが、この規定だけは、少なくとも国際社会に責任を持つ国々においては、戦後ずっと守られてきました。それは、守らなければ世界が経験したあの忌まわしい戦争に帰結するため、それだけは避けようという暗黙のコンセンサスがあったからだと思います。しかし、それはやはり人々の思い込みだったのでしょうか。

 「このとき轟然と世界がどよめいた」
独裁者が現れて、歴史を無視し、約束ごとに一顧だにせず、独善的で身勝手な振る舞いが身をもたげてきました。およそ合理的な筋道のないことですから、同じような状況は、世界中どこででも起こりうることです。日本にも降りかかってこないとも限りません。

 日本はあの惨憺たる戦争から、国民主権、基本的人権の尊重、そして平和主義を原則とする憲法を定めました。前文にあるように、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意」し、「平和主義」に則って様々な体制を築いてきました。その「公正と信義」が破られたわけですから大変です。

 多分これから、この新しい状況の下で「日本はどう対応するか」、「平和なくらしを守るためどうするか」という真摯な議論が行われると思います。私たちは、この事態をよく見極め、冷静に分析して、新しい対処、備えを考えていかなければならないと思います。その時にはやはり次の点について議論を深める必要があります。

 第1は、日本の「平和主義」の拠りどころとなっている「平和を愛する諸国民の公正と信義」の再結集です。国連の中でしっかりと役割を果たし、国際社会に頼りにされる国になりたいものです。その上でさらに日米安保条約の絆を強力にしておくことです。議論もありますが、頼りになるのは価値観を共にする米国との関係であり、この維持に骨身を惜しまないようにしなければならないと思います。

  第2は、やはり自らを守る努力を最大限にすることです。世界の同情と支援は、自らを守る姿に対してはじめて寄せられるもので、このことは大事なことです。

 そして第3は、これが一番重要なことですが、私たちの覚悟です。自由と民主主義を貫いてコンセンサスに基づく国づくりを進め、不平不満はあるけれど、やはり「自分の拠りどころは家族だ」と、家族を愛し、地域を大切にし、そして自分にとってこの国はかけがえのない存在だと思ってもらうことです。何かあれば「一番大事なものを守るため、できることをやる」という決心、これが重要だと思います。

 今度のことは私たちに日本の行く末を左右する大事なことを考え、論じ、そして決定していくことを迫っています。遠い国のことのような気がしますが、同じことがどこで起こっても不思議ではありません。守るべきものは私たちと共通の価値です。是非「自分ごと」として議論したいものです。

県政ふれあいトーク

知事は下記の皆さんを訪問し、ご意見をうかがいました。

4/28(木) 大分市、由布市 > 社会福祉法人 大分県聴覚障害者協会、湯平温泉観光協会、農事組合法人 南田代、Public Houseえてふぇて、一般社団法人 大分科学普及会

5/19(木) 杵築市、国東市 > 大田ふるさとづくり協議会、国東市商工会青年部、株式会社 らいむ工房、ハウスみかんファーマーズスクール

県政ふれあいトーク1県政ふれあいトーク2

県政ふれあいトーク3県政ふれあいトーク4

問 広報広聴課 097-506-2096