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知事からのメッセージ 風紋 -次は日本、大分です

印刷ページの表示 ページ番号:0001020013 更新日:2015年11月26日更新

次は日本、大分です

大分県知事 広瀬勝貞

 

 われらのブレイブブロッサムズ(勇猛桜花隊?)の活躍のおかげで、日本中が沸き立ったラグビー・ワールドカップ英国大会も終わり、次は日本、大分の番です。次期開催県の一つとして準備に万全を期すために、百聞は一見に如かず、開催中の英国に見学に行ってきました。

 あちらでも、あの日本代表の活躍は大好評で、少年ラグビーの監督をやっているという人が、「自分は、あの日本の南ア戦、特に最後の5分のテープを子どもたちに見せて、チーム一丸となって、ひるまず、休まず、前に進み続ける、これこそラグビーだと言い聞かせている。多くの監督がそうしていると思う」と言っていました。日本のラグビーが本場英国で教材になっているというのは、すごいですね。この盛り上がりを4年後につなげたいものです。

 日本のラグビーの力が上がり、ラグビー熱が盛んになれば、それだけ経済効果も期待できます。今度の英国大会では、海外から46万人の観客がやってくると見込まれており、その観客の消費等直接効果は1500億円、関連のインフラ投資等間接効果が1700億円、合計3200億円の経済効果が期待されているとのことでした。日本でも、海外から多くのお客さんを呼び込んで、大きな経済効果を期待したいですね。その意味では、欧州、大洋州だけでなく、初の東洋大会、アジア各国からも新しいファンを呼びたいものです。

 ラグビーの関連施設でも気付かされるところがありました。会場近くのホスピタリティ施設です。ラグビーは社交の場としても活用されているのか、ここで試合の前後に協賛企業などがお客さんを呼んで食事などができる施設が用意されていました。もう一つ、ラグビーをできるだけ多くの人に楽しんでもらおうという配慮もあって、会場から離れた都市中心部にファン・ゾーンと呼ばれる広い空間も用意されていました。パブリックビューの施設があり、飲食の屋台あり、それに遊園地のような施設もあったりで、高い入場料を払わなくてもラグビーを楽しむことができるようにしています。ファン・ゾーンにはもう一つ、実はこちらの方が大事なのかもしれませんが、多くの人を吸収できるようにして、会場までのシャトルバスの発着駅としての機能も果たしていました。

 これから4年と言うと長いようですが、事が世界大会の準備となると悠長にしてはいられません。ラグビー・ワールドカップは、大分県にとってもやはりスポーツ、特にラグビーの振興、またラグビー文化の定着に役立ちます。世界中の客を迎えてこれから益々重要になる国際感覚の涵養にも良いし、それにツーリズム振興と地域の活性化も期待できます。大分県民として大会受入れの意義を踏まえた準備をこれから加速させなければと思いました。

県政だより新時代おおいたvol.103 2015年11月発行