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重ねて、よろしくお願いします
大分県知事 広瀬勝貞
このたび、県民の皆様から信任をいただいて、重ねて県政を担当させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします。
県政の主役は何と言っても県民です。県政の推進に当たっても、その県民の気持ち、要望をしっかり頂いていくことが大切です。県政ふれあいトークなどでこちらからも皆さんの所に伺ってお話を聞かせていただきます。そして皆さんとともに知恵を出し汗をかいて安心・活力・発展の大分県をつくっていきます。これからも「県民中心」の県政です。
そして、先ずは県民だれもが景気回復を実感できるようにすることです。そのための好条件も揃ってきました。東九州自動車道が2年前倒して県内全線開通、県立美術館OPAMの開館、さらには夏のJRデスティネーションキャンペーンと、イベントが目白押しです。各市町村でプレミアム商品券を発行して消費喚起に拍車をかけます。
もう少し長い目で見れば、「大分県版地方創生」に取り組み、人口減少に歯止めをかけ、地方が元気を取り戻すようにしなければなりません。私は選挙期間中、大分県版の地方創生に取り組むことをお約束しました。
一つは、人を大事にして人を育てることです。高齢者に元気で長生きしていただく健康づくり、障がい者の就労・自立支援、それに「子育て満足度日本一」を目指す取り組みです。さらに、学校、家庭、地域が連携して教育の充実を図ります。
二つは、仕事をつくり、仕事を呼び込むことです。農林水産業の構造改革や中小企業・小規模企業の振興、商業・サービス産業では、「おんせん県おおいた」など観光・ツーリズムの展開で盛り立てます。もとより、企業誘致には引き続き力を入れます。
三つは、地域を守り、地域を活性化することです。県立美術館の開館やラグビーワールドカップ2019の大分開催など、芸術文化やスポーツイベントも活かして地域の活性化を図ります。このたび県内くまなく回りましたが、空き家や廃屋の多いのにあらためて驚きました。そんな地域では皆さんが力を合わせて守ってきた集落の機能を守り切れなくなっています。それでも住み慣れた地域に住み続けたいという住民の思いに沿えるよう、新たに集落の機能を広域で補い合う「ネットワーク・コミュニティ」の取り組みも進めます。
地方創生は、人を招き、仕事を呼ぶ地域間競争でもあります。大分県として後れをとらないように取り組まなければなりません。
丁度今年度は、地方創生と方向性を同じくする「安心・活力・発展プラン2005」の目標年度であり、その仕上げと同時に、次期長期総合計画を練り上げる時でもあります。従ってその作業の中で地方創生の考え方も取り込んでいきたいと思っています。
複雑で動きの激しい時代です。こんな時こそアンテナを高く掲げ、いろいろの動向に敏感に対応する必要があります。私もお陰様で4期目、回を重ねて来ましたが、むしろ初心に帰って、謙虚に皆様の話に耳を傾け、柔軟に事に当たらなければならないと自ら戒めているところです。
県政だより新時代おおいたvol.100 2015年5月発行