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水質汚濁防止法の改正について
環境省水・大気環境局長から水質汚濁防止法等について改正の通知がありました。以下の改正内容について十分御了知頂くようお願い致します。
改正通知についてはこちらを御覧下さい。 大気汚染防止法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律の施行について [PDFファイル/190KB]
水質汚濁防止法等の主な改正点について
主な改正点は以下のとおりです。
事故時の措置の範囲の拡大(水質汚染防止法第14条の2、水質汚濁防止法施行令第3条の3)
これまでは、特定事業場や貯油事業場から有害物質や油が流出した場合にのみ事故時の措置等が義務付けられていましたが、今回新たに以下の場合において、人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるときは事故の状況や応急措置について知事への届出が義務付けられました。
・指定事業場(※注1)から有害物質や指定物質(※注2)が流出した場合
・特定事業場から排水基準に適合しないおそれがある水が流出した場合
※注1 指定事業場とは、水質汚濁防止法施行令で定められている有害物質(26物質)を貯蔵又は使用する施設や、今回新たに施行令で規定された指定物質(52物質)を製造、貯蔵、使用若しくは処理する施設(指定施設)を設置している事業場のことです。
※注2 指定物質の一覧はこちら 指定物質一覧 [PDFファイル/42KB]
排出水の汚染状態の測定等(水質汚濁防止法第14条・第33条、水質汚濁防止法施行規則第9条)
水質汚濁防止法第14条の規定により、特定事業場の設置者は公共用水域への排出水の水質測定を行うよう義務付けられていますが、今回の改正で、これまで明確でなかった測定項目や、定めがなかった測定頻度が定められました。
また、測定結果の保存も義務付けられるとともに、測定記録の改ざん等に対する罰則規定が設けられました。(以下の場合は30万円以下の罰金)
- 測定記録の未記録(※測定を行っていない場合を含みます。)
- 虚偽の記録
- 記録の未保存
測定頻度、測定項目等についてはこちら 測定項目等について [PDFファイル/48KB]
測定結果の記録様式についてはこちら 水質汚濁防止法の届出様式
事業者の責務規定の創設(水質汚濁防止法第14条の4)
事業者の責務が、新たに定義されました。なお、「事業者」には、汚水又は廃液を公共用水域に排出させ、又は地下に浸透させる全ての事業者が該当します。
(事業者の責務)
事業者は、この章に規定する排出水の排出の規制等に関する措置のほか、その事業活動に伴う汚水又は廃液の公共用水域への排出又は地下への浸透の状況を把握する(※注1)とともに、当該汚水又は廃液による公共用水域又は地下水の水質の汚濁の防止のために必要な措置(※注2)を講ずるようにしなければならない。
※注1 「公共用水域への排出又は地下への浸透の状況を把握する」とは、以下のような取組みを想定しています。
・事業活動に伴う汚水又は廃液の排出先の把握
※注2 「水質の汚濁の防止のために必要な措置」とは、以下のような取組みを想定しています。
・汚濁の負荷の低減に資する施設の整備及び維持管理等