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学校防災出前講座を行っています
学校防災出前講座を開催しています
学校安全・安心支援課では学校において防災に関する校内研修を実施するにあたり、専門家等を講師として派遣する「学校防災出前講座」を実施しています。
令和2年度から児童生徒対象の防災学習にも活用できるようになりました。
実践例の紹介
学校防災出前講座では、「学校防災に関する基礎講座」「学校の減災点検」「避難所開設演習」など、各学校の希望する講座を開催しています。
今回は児童生徒向け防災授業として開催した2つの講座(「地域安全マップ作成(フィールドワーク)」「タイムライン作成」)を紹介します。
地域安全マップを作ろう
学校周辺を「防災」「防犯」「交通安全」などの視点でフィールドワークを行い、学校周辺の安全マップを作成します。
事前学習でどのような場所が危険なのか、気を付ける必要があるのかを写真や動画などで学習をします。
その後フィールドワークで学校周辺を歩き、事前学習で確認したような危険な場所や安全な場所があるかを自分たちの目で調べます。
各班に専門家や当課の職員が同行し、助言などをしながら活動をサポートします。
(「地震が起きたとき、自動販売機の近くを歩いていたらどうかな?」の講師の投げかけに考えている児童たち)
「ここ、雨が降ったら危ない!」「ここを通っているときに地震が来たら倒れてくるかも!」など児童生徒自身で危険箇所に気づき、声が上がることもあります。
(この崖はなぜコンクリートで固められているのかを考える児童たち)
フィールドワーク後はマップの作成です。フィールドワークをしながら撮影したどの写真を使うか、どのような説明を書くか、他学年に分かりやすくするにはどうしたらいいかなど、班ごとに話し合いながら進めていきます。
(危険箇所をシールでマーキングし、写真を貼ったり、説明を書いたりしている様子)
完成した地域安全マップは校内に掲示したり、地域の公民館に掲示したりして全校児童生徒や地域の方々に危険箇所や安全な場所などを広くお知らせしている学校が多くあります。
(左:校内に掲示している地域安全マップ 右:完成した地域安全マップ)
学校周辺の状況は刻々と変化します。
『安全マップは一度作成したからおしまい』ではなく、安全マップを毎年見直したり、実際に危険箇所や安全な場所を確認しに行ったりしてみるなど
作成したマップを活用した学習をお願いします。
事前学習用資料(参考)
地域安全マップ作成、フィールドワーク手順 [PDFファイル/568KB]
タイムラインを考えて作ろう
タイムラインとは、災害に対する事前の備えや、大雨・台風の接近により浸水害や洪水などが発生する危険性が高まった時の避難開始の基準、「避難スイッチ」をオンにするタイミングなどを、時系列であらかじめ整理しておく【避難行動計画】のことです。
大雨や台風などの進行型災害への備えとして作成することが有効と言われています。
今年度は、9月に令和2年台風10号が一時「大型で非常に強い」台風となったことから、『事前に災害に対する備えを行ったことがある』という児童が多くいました。
タイムラインを作成するためには、事前にどんなことを調べておく必要があるか、どんなものを準備しておく必要があるか、どのタイミングで避難先に行くのか・・・など、いろいろな観点から考えておく必要があります。
「寝袋があったらいい!」「でも持って行ける?」など児童同士で話し合う様子なども見られました。
(講師の助言を受けながら事前の備えを考えている様子)
(左:シート1で事前の備えを書き出す、右:シート2に事前の備えを警戒レベルに合わせて並び替えてタイムラインを作成する)
児童生徒からは「自分の家でも作ってみたい」という声も上がっていました。
講座内のタイムライン作成では家庭ごとの立地環境や家族構成などは省いて「タイムライン作成の基本」を学習しています。
各家庭によって避難のタイミングや、避難場所に行くか家にとどまるかなど変わってきます。
是非学んだことをいかして、各家庭で「マイタイムライン」の作成をしてみてください。
タイムライン作成について(資料)
タイムライン作成説明参考資料 [PDFファイル/1.37MB]
令和3年度も「学校防災出前講座」を行う予定(令和3年4月以降に案内予定)ですので、職員研修や児童生徒の学習に是非ご活用ください。