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第23回豊の国木造建築賞入賞作品

印刷ページの表示 ページ番号:0000003909 更新日:2010年1月4日更新
建築主

 建物 所在地

用途 設計者 施工者

最優秀賞

野口 邸

玖珠町

住 宅 現代建設(株)現代建設(株)

優秀賞

H 邸杵築市住 宅 清末一級建築士事務所榎本建築

優秀賞

坂田 邸大分市住 宅 (有)石井建築研究所(株)幸建設
協賛賞 (大分県建設業協会賞)住 宅 梅林建設(株)一級建築士事務所梅林建設(株)
佐藤 邸津久見市
(大分県建設組合連合会賞)仏教教会 三ヶ尻設計事務所本堂(株)高原建設
宗教法人霊鷲山大法輪寺日出町庫裏管建材工業(株)
(大分県建設合同労働組合賞)住 宅 (有)尾形設計山口工務店
清藤 邸玖珠町
(大分県建築士会賞)住 宅 桑田 一敏(株)幸建設
桑田 邸大分市
(大分県建築士事務所協会賞)住 宅 山道勉建築(株)佐伯建設
嵜野 邸大分市
(大分県職業能力開発協会賞)調剤薬局 アスカ建築総合研究所坂田工務店
(有)朝倉薬局日田市
(大分県森林組合連合会賞)住 宅 (有)角建築設計工房園田建築
N 邸大分市
(大分県木材協同組合連合会賞)住 宅 (有)宮川設計工房下村建設(株)
後藤 邸宇佐市
(大分県木材商業協同組合賞)住 宅 ラッツ・アーキテクツ(株)(株)平野工務店
Noah Dental Office大分市
(大分県木造住宅事業協会賞)住 宅 九州大学大学院准教授

田上 健一

アキラホーム(株)
KK 邸大分市
(大分県住宅供給公社賞)住 宅 アーキテック・一級建築士事務所(株)平野工務店
高見 邸大分市

                                                                                                        応募数45点(住宅39点、非住宅6点)  

最 優 秀 賞

■作品データ  【 野口 邸 】   

建設地:玖珠町
用   途:住宅
設計者:現代建設(株)
施工者:現代建設(株)
延面積:140.65 m2

木造建築物の写真

■作品のポイント

 30代前半の夫婦が改修を検討したのは、角牟礼城下の挟間にある玖珠森藩の武家屋敷である。歴史に興味を持つ夫婦は、倒壊寸前の家屋と萱葺き武家屋敷の残る土地柄に「愛着と保存」の強い意思を覚え、この地に住むことを決意したそうである。当初改修を依頼されるも劣化から不可と判断し復元を選択した。復元と共に快適な住宅機能も付加し、茅の断熱・調湿作用と通風の相乗効果で夏でも快適である。
 大分方式乾燥木材を活用し、外観は萱葺きと板壁・わらじゅらくによって以前にも劣らぬ趣を演出している。また、環境と歴史への配慮として古木を残すよう造成は最小限に止めたため、地域景観にとけ込んだ落ち着きが感じられる。
 この復元が玖珠町森地区の街並み保全の一助となることを願う。

木造建築物の写真

木造建築物の写真

 優 秀 賞 

■作品データ  【 H邸 】   

建設地:杵築市
用   途:住宅
設計者:清末一級建築士事務所
施工者:榎本建設
延面積:129.94 m2

木造建築物の写真

■作品のポイント

土間種玄関のある、涼風が通り抜ける家
・この建物はローカを設けず、洋室居間を核とし、家族のふれあいを主にした平面計画としています。
・外観は城下町・杵築の景観に配慮し、シックイ壁の和風作りとし、バリアフリー及び内外共自然素材仕上げで心地よい癒し空間となっています。
・夏期の省エネ思考
 ・土間主玄関の効用:打ち水を行う事による冷却効果。併せて、よしず建具(夏期取替え)による視覚的効果。
 ・外壁通気工法及び室内東西南北の全体計画、及び居室建具の引込み型式による視覚効果。
 ・押入等(収納部分)の壁、天井面及び食堂トップライト光り筒+ランマ障子部分に風洞(道)利用としての工夫を施してみました。また、軒裏(面戸部分)からの小屋裏通気の工夫。
・冬季の省エネ思考
 ・外壁断熱材を土塗り壁裏戻し仕様とし、小屋裏+床下断熱・ペアガラス及びシーリングファンの採用。
・照明の省エネ思考
 ・洋室居間及び北側面(食堂・ローカ・便所・脱衣室)に対して、トップライトの採用。

木造建築物の写真

木造建築物の写真

優 秀 賞

■作品データ  坂田邸  

建設地:大分市  
用   途:住宅
設計者:(有)石井建築研究所

施工者:(株)幸建設
延面積:191.37 m2

木造建築物の写真

■作品のポイント

 戸次本町街並み保存地区内のこの住宅は、明治29年築で、本酒場として、その後貸し店舗、借家として使用されていたが、最近は空き家となり、また度重なる改装で老朽化がかなり進んでいた。再生工事は木造軸組だけ残し、コンクリート基礎を新設し、軸組に耐力壁を設け構造的な補強を行った。外観は修景基準に従い建設された当初の外観意匠の復元に努めた。
 内部空間構成は本町通りに面して広い土地空間を設けている。地域の活性化に向けて、食文化を伝承する為の茶房を営業する計画である。ご主人の夢であった、茶の間にいろりを切り、上部を吹抜けとしている。また庭に面して広い開口部を設け、家の通風や採光に配慮した。2回の天井は取り払い、既存の梁を補強して、そのまま小屋組みを見せている。ご夫婦で退職後の終の棲家として、壊れかけた町屋を再生して、また地域の活性化のために貢献したいという熱い思いに感謝したい。

木造建築物の写真

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