本文
湯の国おおいた 利用者にやさしい温泉宣言
基調講演
演題 温泉の観察と表示の関係
講師 郡司 勇
講師のプロフィール
温泉研究家
東京都出身。一級建築士としての仕事の傍ら全国各地の温泉地を旅し、これまでに訪れた温泉地は4,100を超え、入った温泉の数は実に6千近くに及ぶ。テレビ東京「テレビチャンピオン温泉通選手権」第3,4,5回大会で3連覇を果たした実力を持ち、得意とする「利き湯」では泉質、成分含有量、温度はほぼ確定できるほど。現在も講演、執筆活動など多忙な中湯巡りを続けている。「一湯入魂温泉」など著書多数。
講演内容
まず自己紹介なんですが、テレビチャンピオンで3連覇したというのが温泉に深くのめりこむきっかけになったのですが、それ以前からオフロードバイクで走るのを趣味にしていたんですが、日本という国は山に行けば必ず温泉がある。また、風光明媚な海岸とか観光地にいけば温泉はつきもののようにして必ず存在しています。
一番最初にテレビチャンピオンに出たのは1995年なんですね。そのとき597カ所入っていまして、全国浅く広くいろんな所の温泉地を巡って入っていました。
私は性格的に、いわゆるオタクというんですか、同じ所に行くんではなく、次々と違うところに行くんですね。温泉も597カ所を記録していたのが優勝するきっかけになったと思っています。
温泉を記録するのに以前から続けているのは、至って入浴方法は同じなんですが、色、味、においを観察するんですね。それから、入ったときの感触、体感を記録していたんですね、これによって非常に温泉というのは様々な個性を持っていることが分かって、いろいろなところに行くにつれてますます楽しくなってきたんですね。 今、温泉地別に数えると4187カ所、施設別に数えると6000位入っているのかなという記録なんですが、たくさんの温泉を経験してみて、温泉というのは一期一会だと思っています。
温泉の感触というのはある程度入っていると慣れてしまうんですね。それで、まず最初に色、味、におい、温度などを一瞬にして感じとっています。
たくさんの温泉に入って、一言でどんな温泉がいいのかというと、新鮮さが一番であると思っています。なぜ新鮮だといいかというと、松田先生もよくおっしゃっていますけども、生ビールに似ているもんなんですね。一日おいた生ビールに商品価値がないように、新鮮でない温泉には商品価値は無いんですね。地中の奥深くにあった源泉が単なる分析表に書いているもの以上にいろんなものを含んでいるんですね、特に気体成分。酸素でも窒素でも炭酸でも硫化水素でも実際にそういうのを含んでいるんですね。
新鮮なお湯というのは、気泡が体に付いたり、気体の持つにおいが放散されている。それで、最近藤田さんという友人が書いた本で感激したんですが、ある温泉地で貯湯槽をやめた。そうすると大変いいにおいになったんだよ、という話がありまして、確かにそうだと・・・。実際に成分は変わらないにしても、においが違う・・・。ああ、そうだなと思いました。
それと色なんですが、色は温泉の存在感が分かるもので、実際は透明なんですが、時間とともに色づいてくるということで、私はプラス要素だと思っています。それを温泉の老化とは呼びたくなくて、熟成だと考えています。
後でいいますが、戸倉上山田温泉という温泉地がありまして、数年前からレジオネラ菌の問題が出てから、町自体で温泉を毎日換水するということを決めちゃいましてね、実はすごくいい源泉なんですが、毎日換水しているもんですから、どこに行ってもさら湯みたいなお湯しかないんですね。ですからある程度の熟成も必要かなと。かけ流しにもレベルがあって、あまりにも新鮮すぎてこなれてないとちょっとピリピリしたりとかするんですね。
最近おもしろい体験をしているんですが、源泉を掘るときに櫓を建てて源泉を掘るんですが、温泉が出たよという話を聞くと飛んでいくんですね。出たばかりのお湯のゆう出量を量るためのノッチタンクというのがあって、そこに入ることがあったんですが、非常に源泉というのは荒削りなんです。大自然なんです。冷たいときもあれば、熱湯の時もあれば、メタンガスでぶくぶくいう時もある。硫化水素が多いところは死んでしまうほど強烈なお湯もありますし、それくらい荒削りなんですね。ところがそれを2つ目の浴槽に入れると気泡が減って、少しまろやかになる。今までコーヒー牛乳みたいな色だったけど、もともとの温泉の色になったり、3つめの浴槽に入れると今度はつるつる感が出てきたりですね、ある程度の熟成も必要なんですね。
かけ流しにもレベルがあるというのは・・・、悪い例でいうと、「ここはかけ流しだ」といっても10立米タンクに2日間ためておいて、それをかけ流しているんだったら、におい成分や気体成分は飛んだあとですよね。
だから、極端な例でいくと、源泉の荒々しい湯、ため置いたもの、たとえば4つの源泉を合わせて貯湯タンクでためておいてかけ流している、それらはずいぶんレベルが違うんですね。ですから、かけ流しというよりも新鮮さが重要なんだと思っています。
さて、別府と私のつきあいの話なんですが、温泉チャンピオンになってから、いろんな方からどこの温泉が一番好きかとよく聞かれるんですが、別府または万座と答えているんです。それで、別府に近づいてくるだけで心がわくわくしちゃいましてですね、いつも空港から別府に入って湯煙が見えてくると、子供のように心がわくわくします。
そういうわけで、別府温泉道という88カ所巡りでも名人になりましたし、そのほか個人宅の温泉だとか、旅館、共同湯など含めて、別府で200カ所以上入っていると思うんですね。でも別府には2840カ所くらいの源泉があって、毎分94000リットルも出ているということで、まだまだ課題も多くて別府を知り尽くすのはライフワークだなと思っております。
今まで、オンパクというのが1年に2回かあるんですが、そのときに観光バスにお客さんを乗せて一緒に温泉巡りをするということで、4回ほどやりました。別府はいろんな泉質の温泉がありますので、色の美しい温泉3カ所とか、えびすやさんの白とか、神和苑さんの青とか、花菱さんのうす褐色などを回ったり・・・。また、別府には驚くことに150カ所とか170カ所とか共同湯がたくさんあって、その中にはですね、創建当時から大事に使われてきて鄙びた共同湯があるんですね。
温泉の湯そのものの観察や泉質の表現の楽しみもありますが、鄙びた温泉は違った喜びを私に与えてくれるんですね。そういう意味で昔ながらの温泉も大好きです。やはり、私と同じようにバスに同乗した人も感動するらしく、そういう建物が見えてくると、バスの中がざわざわっと、どよめきともつかない言葉が聞こえて、皆さん鄙びた歴史をもった建物とか、存在感に圧倒されているんだなということが私にも分かりました。
今回のメインの話は、今日から施行になりました新表示の施行についてなんですが、非常にいいことだと思っています。
温泉協会に聞きましたら、観光省からもパンフレットを発行しているんだよ、ということで、全旅館に配ったらしいですが、ここに細かく書いているんですが、先ほどから皆さんおっしゃられていた、加温、加水、循環、投薬、この4つを表示するということで、非常にいいことだと思っています。
私がもう20年くらい温泉に入り続けて、毎日のように観察していますので、私としては、すぐ扉を開けたとたんにここは循環だなとかここは加水しているなとか、分析値と違うなとか。一般の方は源泉の湯と浴槽のお湯の違いはほとんど分からないと思います。そういう意味でこれは非常にいいことだと思っています。
実際にこの連休に山形県に行きまして、小野川温泉にいったんですね。そうしましたらかけ流しです。循環はしておりません。加水率20%ですということで、20%だからいいのかなと思っていったんですが、総硫黄が小野川4.2mgですね。しかし、20%くらいの加水では源泉とほとんど変わって無くて、同じくらい硫黄臭がして、塩味もはっきりと分かるしそれほど問題にならない程度の加水だということで、評価は全然下がらなかったです。
その後山を登っていったら白布温泉なんですが、ここは同じ4.2mgの硫黄分なのに、ほとんどイオウの感触が無いんですね。それと、硫黄が時間が経って熟成されていくと白い析出が出来たり、硫黄を好む細菌によって細い糸状の析出物がみられることがあるんですが、それが出ていた。こちらの温泉は加水率を書いてなかったですが、かなり加水しているなというのがそれで分かりました。今後加水率とか加温とか循環投薬とかの表示が出てくれば、さらに詳しい観察ができるようになると思います。
大分県はすごいですね。日本一の温泉県だと思っていますし、何せ私が好きな別府がありますし大好きなんですが、今日もらったパンフレットを見ると温泉マークだらけですね。これでもかというくらい温泉がある県で、私も体力勝負くらいに思って過去何度も廻ったんですが、まだ廻り尽くしていない。
特に別府なんかはライフワークになってしまうくらいで、それくらいのすごい県なんですが、別府を含めて大分県では分析表の表示もあまりないところが結構あるんですね。これは、あまりにも温泉が当たり前なので、あえて表示をしなくてもいいんではないかという、循環、濾過、加水、投薬などとは無縁の世界で、かけ流しが当たり前で、温泉が当たり前なので・・・表示が少ないですね。
それに比べて群馬県では県で統一したのか、同じ表示形態で必ず脱衣場に張ってある。でも今後ですね、このあと別府の表示の話もあると思いますが、大分県でも表示をしていくということで非常にうれしく思っています。
そのほかに、大分では先ほどの加温、加水、循環、投薬以外にも表示をしていこうではないかという取り組みがあるらしくて、私が今まで観察していた色、味、におい、体感、5感のうちの4つですね、これを一緒に表示していこうという試みがなされているということで、全国に先駆けて進んでいる県になっていただければいいなと思います。
あと余談ですが、分析表というのが必ず張ってありますが、これの見方について説明したいと思います。少量で非常に個性を発揮してくる物質があるんですね、特にすごいのが水素イオンですね。これは0.何ミリグラムという量で非常に少なく、1mgになると酸性泉になるという物質で、今朝も鉄輪に入ってきたんですが、鉄輪温泉でも酸味を持っているところがありまして、ひょうたん温泉というところなんですが、そこは0.7ミリグラムの水素イオンが入っていました。ここは食塩泉なんですが、たったこれだけの水素イオンで酸味を感じるんですね。
それと鉄イオンですね。これは色の変化に非常に重要な物質で、薄く入ってますとちょっと黄色っぽくなるんですね。これが濃くなってくると緑っぽくなったり、ちょっとオレンジ色っぽくなったり、20mg以上になると鉄泉ていう赤いお湯になるんですね。
もうひとつ、陰イオンのほうで硫化水素イオンというのがあります。これも個性を発揮する物質で、1mgから温泉法上の温泉になってくる。これは濃くなってくると卵のにおいがして、硫黄のにおいがして、卵の味がする物質です。
気体成分の遊離硫化水素というのは白濁する原因になることが多いです。こちらも2m~3mg入っているとお湯が真っ白になってくる。
あと分析表では気体成分も大事ですね。主に炭酸が入っていますと新鮮なお湯は炭酸飲料のように体がヒヤッとします。こんな不思議な温泉が全国に数カ所あります。
湧出量は多ければいいというものではなくて浴槽とのかねあいなんですね、毎分500リットルでも浴槽が小さければかなり鮮度がよくなります。浴槽が小さいと同じ量流しても人が入る旅にお湯がざーっと流れて、洗い場が洪水状態になって湯量を感じることができます。
使い方によって、温泉の個性が変わってしまうものなので、まず野沢温泉と城崎温泉の違いとして、野沢温泉は個別源泉をいくつか持っているのと、「おがま」という大きな源泉があって、それを13カ所の共同湯に分散して分けているんですね。ところが13カ所の温泉が配管の長さや時間の経過によって全部個性が違う。それに比べて城崎は集中管理方式といって、源泉は大変にいいお湯なんですよ、さすが名湯城崎というような、それが全くなくなってしまって、金太郎飴のようにどこの浴槽に行っても同じなんですね。それが使い方の違いだと思っています。
先程言いましたけど、戸倉上山田と草津温泉の違い。草津は湯量が豊富ですから18カ所の共同湯どこもちょろちょろかけながししているんですが、それで個性が出ている。戸倉上山田は旅館のお湯を毎日全部入れ替えているので全く無個性になっている。ところが、入れ替えないでずーっとかけ流しを続けている従業員用の小さな浴槽はきれいな緑白濁でいいお湯でした。
あと東京の温泉で後楽園のところや豊島園のところに温泉ができたんですが、源泉は非常に濃い食塩泉でアンモニアやヨウ素を含んでいる個性のあるものなんですが、徹底的に加工して、まずアンモニアを中和して濾過、循環して、全くきれいな食塩泉になって、ですから真水に塩を入れたのと同じ状態になっている。
それと加温についてなんですが、やはり源泉の新鮮さが大事なので、夏がいい温泉と冬がいい温泉があるんですね。ぬるめの温泉は冬になると加熱してしまうので夏がよかったりするんです。逆に泉温が高いので夏は加水してしまう温泉がある。そういう意味で加温とか加水が行われてしまうことがあります。
最後に、全国の愛すべき珍湯ということで、スライドで見ていきたいと思います。
○まず、名湯ベストテンをあげます。
・まず別府温泉です。これは鄙びた共同温泉のはごろも温泉というところです。
・2番目に草津。これもほんとにすばらしい温泉地で、ほとんどの記録は別府が日本一なんですが、草津は自噴量が日本一ですね。
・万座温泉、こちらは硫黄泉日本一ですね。それと年中車で行けるところとしては標高も一番です。ここは313mgという強烈な硫黄含有量がありまして致死量に達していますので、プロペラで源泉の所でところでとばしています。
・長湯温泉はぬるめの源泉が炭酸を非常に多く含んでいまして、30度台の温泉は非常に炭酸を感じることができます。ただ、メインが四十四、五度のところが多いのでゆう出口のところで炭酸が飛んでしまっています。
・野沢温泉は13カ所の無料開放の共同湯があります。こちらは硫黄分で硫化水素イオン型の方なので緑色のお湯の色が分かると思います。
・鳴子温泉。別府が西の横綱なら鳴子が東の横綱だなといつも思っています。徹底的に廻って50カ所以上廻っていますが、まだ課題がたくさん残っています。
・温泉津温泉は山陰の小さな温泉で、内湯がなくてみな共同温泉にいきます。
・指宿はどこを掘ってもお湯がでてしまうという。当然海岸もお湯が出ているので海岸では砂蒸しができてしまうという温泉です。
・渋温泉、こちらは街並みというか温泉街としてのまとまりがよく、平日でも込み合っています。
・肘折温泉。こちらも泉質は炭酸を含む重曹系の温泉なんですが、街並みとしてのまとまりとしてベストテンに入りました。
○次に泉質のベストテンです。
・まず1番目に日本3代薬湯の松之山温泉。ここの臭素臭というか油臭が個性的な強力な食塩泉。カルシウムの効いた苦みのある個性的な温泉です。
・塩原元湯、ここの析出物のこてこてになっているのが好きですね。
・湯ノ本温泉、鹿児島の北側にあるんですが、硫化水素の硫黄型でバスクリンを入れたような湯の色が特徴ですね。
・別府の明礬温泉。地蔵泉系の白濁した硫黄泉と鶴寿泉系の純粋な明礬泉の2種類あります。
・西山温泉、こちらは会津福島県にありまして、6つの宿に全部違う源泉があります。
・安楽・妙見温泉。鹿児島空港の近くで湯量豊富で川の中や野湯も豊富で、どの温泉もかけ流しどころか97%は捨てられていて、残り3%くらいをちょこちょこつかっているくらいの湯量です。
・津軽湯の沢、こちらは3軒で泉質が違って、非常に個性的です。特に「でわの湯」はマグネシウム含有量が日本1ですごい析出物です。
・毒沢温泉、諏訪湖の近くにある温泉で純粋な明礬泉はここと福島県のぬるゆ温泉、北海道の恵山温泉、別府の明礬のうちの1軒から2軒。
・乳頭温泉、泉質的にはなかなか良い硫黄泉とか土類泉とか、宿の古さが演出されているのもなかなかいいんではないかなと思います。
○次に、景観とか風情がいい温泉のベストテン
・ニセコ五色温泉、標高が高く景観が良い。
・南紀勝浦温泉、風光明媚な海岸にあります。
・妙見温泉も景観が良い。渓流沿いで川との一体感がある。
・国見温泉、岩手と秋田の県境の温泉で景観もいいしお湯もいい。
・角間温泉、「せがいづくり」といったかたな、昔ながらのつくりの宿が並んで風情があります。
・駒ヶ岳温泉、こちらは乳頭温泉に近いところで川沿いの景観がいい露天風呂があります。
・三朝温泉、こちらは泉質が最高ですね。何せ足下湧出の源泉が3つならんでいる体育館のような浴槽があって、建物は文化財指定なのに全然高ぶったところがなくて気軽に入浴させてくれて、感動しまして、私は全国で100点を5カ所しか付けていないんですが、ここはその一つです。
・小谷温泉
熱湯という別源泉が非常につるつるしていて、とろとろとした中華スープのようで非常に気に入っています。
・湯ノ倉温泉はランプの宿で有名ですが、断層に沿って小さな滝があって、温泉が湧出している。地層と温泉の仕組みがよく分かるという温泉です。
・新安比温泉
間欠泉で強食塩泉が炭酸とともに出ていて析出物が個性的。
○色の美しい温泉
・月岡温泉の緑色は日本一でしょうね。硫化水素は170mg位で万座に続いて2位です。
・大田区の銭湯群の黒さは有機物です。最高値はまつの湯435mgで最高値です。
・新菊島は琥珀色のきれいなお湯が毎分1500リットル出ている。プールのようなお風呂で渦を巻いて排出されるような大湯量です。
・湿原温泉
釧路のほうですが、モール線の大田区の黒湯に至る寸前のような黄茶色のうつくしい温泉。
・別府のいちのいで温泉で日本に誇る名湯で、メタ珪酸の青い温泉。
・舟唄温泉は硫化鉄で薄墨色になるめずらしい温泉です。ふつう硫黄泉は白濁するんですが、鉄分のある泉脈と硫黄の合体で硫化鉄の習性によって薄墨色になります。
・万座温泉は白濁です。これは硫黄泉です。
・熊の湯温泉は硫黄泉でも緑色になるタイプです。
・嘉瀬温泉の赤湯は硫酸塩泉なんですが、鉄分を含んで赤くなっています。
○変わり種。
・広河原温泉は5~15分に一回間欠泉で自噴します。析出物日本一ではないかとおもいます。200m位にわたって析出物の光景が広がっています。
・東鳴子の馬場温泉は簡素な建物ですが国指定文化財です。
・湯俣温泉の析出等は白亜の大理石のような見事なものです。
・別府にも天然記念物にしないといけないような泥湯があります。別府保養ランドはほとんど泥田状態で全国最強の泥湯でしょうね。
・体に泡が付くお湯がありまして、宮崎朝日温泉はビロードのお湯といいまして、いろんな気体成分が体について真っ白にビロードのようになります。これはにおいがすごい。ほとんどトイレのようなアンモニアのにおいがしておどろきました。
・こちらは新津温泉は油臭。石油のにおいがします。
・羽根沢温泉はとろみが多くて炭酸イオンでつるつるする。
・真賀温泉は足下ゆう出で浴槽自体がお湯が沸いている。
以上です。
今後、(別府の温泉カルテは)今まで職人のようにお湯を観察していたことが表示によって分かるということで、非常にいいことだと思います。全国に普及されることを願っております。
(注)講演内容の録音テープをもとに一部要約しています。
紹介された温泉地名のうち、聞き取れなかったものについては割愛させていただきました。