養蜂用タイラン水溶散について

　タイラン水溶散の販売開始後、最初の採蜜シーズンである平成３０年５月、タイラン水溶散を購入した養蜂家の自主的な検査により、出荷前の蜂蜜から、残留基準値（0.2mg/kg）を超える濃度のタイロシンが検出されたとの報告があり、製造販売業者及び養蜂家に販売または使用の自粛を要請しました。

　農林水産省は、（一社）日本養蜂協会及び（一財）生物科学安全研究所が実施したみつばち腐蛆病予防薬活用等調査研究事業の成果を活用し、タイラン水溶散の使用方法について次のように取りまとめました。

　タイラン水溶散を使用する際は、次の使用方法を遵守いただきますようお願いします。

用法・用量について

○　蜜蜂の巣箱１箱（成虫として概ね４万匹程度）当たり

　・一回の投与で、タイロシンとして200mg（力価）と粉砂糖20gを均一に混ぜる。
　・週１回、３週間巣箱の上から散布する。

○　投与時の成虫の数が少ない場合（成虫の数に比例）
　・１万匹当たり、一回の投与でタイロシンとして50mg（力価）と粉砂糖5gを均一に混ぜる。
　・週１回、３週間巣箱の上から散布する。

○　継箱について

　・３回目投与１週間後以降に継箱を必ず設置する。その際、育児箱に本剤（粉糖）が残っている場合には、へら等で取り除いた上で実施する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※育児箱内の巣板は継箱内に移動しないこと。

○　捨て蜜について

　・継箱内の蜂蜜にもタイロシンが含まれるため、３回目投与から28 日間以上経過し、かつ、継箱に蜂蜜が１箱当たり５kg 以上貯まった時点で、継箱内の蜂蜜、ローヤルゼリー等を取り除く。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※その蜂蜜、ローヤルゼリー等は食用に供する目的で出荷しないこと。

　・本剤の投与期間中または３回目投与１週間後までは採蜜用の継箱を設置しないこと。

　・やむを得ず３回目投与１週間を待たずに継箱を設置した場合には、３回目投与１週間後以降に継箱内の蜂蜜、ローヤルゼリー等を取り除いた上で、改めて上記「捨て蜜について」の作業を実施すること。

　・本剤を投与した育児箱内の蜂蜜、ローヤルゼリー等には、タイロシンが残留しているため、食用に供する目的で出荷しないこと。

　　　 参考 [PDFファイル／167KB]