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種苗法の改正について
種苗法が改正されました(改正内容のご紹介)
種苗法は、この法律に基づいて品種登録を受けた品種について、開発者の権利を守ることにより、新品種の開発を促進する制度です。
今回の法改正は、国内で開発されたぶどう等の優良品種の種苗が海外に流出して、他の国で増産され第三国に輸出・販売される等の事態が発生したことを受け、登録品種の開発者の意思に応じて種苗の海外流出の防止などの措置ができるように見直しが行われました。
なお、種苗法の対象となるのは「登録品種」のみで、在来種などの「一般品種」は対象となりません。
※「登録品種」と「一般品種」について
・登録品種: 種苗法に基づいて種苗登録された品種
・一般品種: 地域の伝統品種である在来種や、品種登録期間が切れた品種、これまでに品種登録されたことはないが既に1年以上販売されている品種などはすべて一般品種で、現在栽培されている品種の多くが一般品種となっています。
【種苗法の主な改正点】
1 登録品種の育成者権者(開発者)が、輸出先国や国内の栽培地域を指定することが可能になりました。(令和3年4月1日~)
○これから新たに登録される品種については、育成者権者が輸出先国や国内の栽培地域を指定して、種苗の海外持ち出しや国内の指定地域外での栽培を制限できるようになりました。
○既に登録されている品種や、登録出願中の品種については、令和3年9月末までに国に届出することで、輸出先国の指定のみ可能となります。
【大分県が開発した登録品種】
農産物の種類 | 品種名 |
いちご | 大分6号(ベリーツ) |
なし | 豊里 |
かんきつ | 大分果研4号、大分果研6号 |
トルコギキョウ | チェリービー、チェリービー2号、チェリービー3号 |
ヤマジノギク | TOYOロマン2号 |
大麦 | トヨノホシ |
※大分県の登録品種は、国に届出を行い、すべて海外への種苗の持ち出しを制限しています。
2 登録品種の自家増殖は、令和4年4月1日から、育成者権者(開発者)の許諾が必要となります。
◎大分県が開発した登録品種については、基本的に自家増殖に新たな許諾手続を求めない方針を決定しました。また、自家増殖に係る許諾料は徴収しません。
・一部の品種(いちご、果樹、大麦等)については、登録品種利用許諾契約書の条項の中に自家増殖の許諾内容(※)に関する条項を追加することで対応します。
※(自家増殖の許諾内容の記載例)
当該品種の種苗を県内で自作する直近の本田栽培又は自家増殖に全て供すること。
大分県の自家増殖許諾に関する対応方針について [PDFファイル/612KB] [PDFファイル/135KB]
◎国や他の都道府県が開発した登録品種の許諾の取り扱いについては、それぞれの品種開発者の判断になります。
なお、国が開発した登録品種の許諾方針については、農研機構のホームページで登録品種の許諾方針を確認してください。
https://www.naro.go.jp/collab/breed/permission/index.html
3 登録品種の表示が義務化されました。(令和3年4月1日~)
○登録品種の種苗を、業として譲渡する場合や販売する際は、「登録品種であること」や「海外持ち出し制限があること」、「国内栽培地域の制限があること」の表示を付すことが義務化されました。