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【結果報告】宿泊施設における無人配送ロボット活用実証について

印刷ページの表示 ページ番号:0000215400 更新日:2023年4月25日更新

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令和5年4月25日
ciRobotics株式会社
株式会社五島エレベーター
株式会社西石油グループ
大分県

県内企業が開発した無人配送ロボットがエレベーターを使って宿泊客への配送を行いました!

 大分県では「先端技術への挑戦」をテーマに、無人航空機を用いた買物弱者支援など、ドローンをはじめとする先端技術を活用した地域課題解決と新たな産業創出を推進しています。

 この度、ciRobotics株式会社(本社:大分市、代表取締役社長:小野 俊二)、株式会社五島エレベーター(本社:別府市、代表取締役 松田 公一)及び株式会社西石油グループ(本社:別府市、代表取締役社長:西 貴之)、大分県(県知事:広瀬 勝貞)は、別府市内にある宿泊施設(ホテル別府パストラル)において無人配送ロボット実証実験を行い、令和5年3月13日から令和5年3月26日の間、宿泊客へのアメニティ等の配送業務で運用しましたのでお知らせいたします。

 本取組は、将来的な人手不足を見据えた宿泊業務に従事する職員の業務負担軽減を目的として、県内企業のみで構成するプロジェクトメンバーで、課題解決を目指すものです。

 宿泊施設における無人配送ロボット活用実証結果について [PDFファイル/673KB]

無人配送ロボット活用実証

本取組の背景

 大分県では「先端技術への挑戦」として、IoT やロボット、ドローン、アバターなどの先端技術を活用することで、地域課題の解決や、県内における新しい分野の産業振興を目指しています。その一環として、本年度新たに「令和4年度スマートロボット活用推進事業委託業務」を公募し、高齢化・人手不足への対応や更なる生産性など「社会課題の解決」と「新しい成長産業創出」として多岐にわたる分野での普及促進が期待されているスマートロボットの活用により、人手不足対策など県内事業者が抱える具体的な課題解決に取り組むモデル事例の創出を通じ、県内でのスマートロボットの普及促進を図ることを目的とした提案を募集しました。その結果、ciRobotics株式会社の提案を採択し、下記の実証を実施しました。

本取組の内容

 以下のソリューションを実装し、令和5年3月13日から令和5年3月26日の期間で、実際にホテル別府パストラルの宿泊客への浴衣やアメニティ等の配送業務で運用しました。

  • SLAM技術(自己位置特定センサー技術)で走行するロボットにより、指定した部屋に自動配送することを実装
  • エレベーターとロボットを制御し、ロボットが自らエレベーター移動することで、異なる階層への自動配送を実施

 なお、本取組の成果として、令和5年3月22日にメディア向けに運用デモンストレーションを実施しました。

 

本取組の成果と今後の課題

 無人配送ロボットによるエレベーターを使用した客室への配送件数は以下のとおりでした。

 

3月23日

3月24日

3月25日

3月26日

合計(平均)

配送部屋数(3階+6階)

3室

4室

4室

1室

12室

<利用者の感想>

  1. ホテル側
    ・非常に簡単で使いやすい
    ・現在地をリアルタイムで分かるのは安心
  2. 宿泊客側
    ・気軽に頼みやすくて良い
    ・ホテルにロボットがいるのが珍しい
    ・見た目が可愛い

<今後の課題>

  1. ロボットの到着通知の自動化
    今回の実証では、配送物が客室前に到着したことを、フロントのスタッフがタブレットで確認し、その後宿泊客にホテル内線電話でお知らせしました。より利用しやすい方法としては、宿泊客のスマートフォンへの通知や客室内のテレビに通知するなどの改善が考えられます。
  2. 割れやすい配送物の安全配送
    今回の実証では、安全面を考慮し、料理や瓶、グラスなど割れやすいものの配送は実施しませんでしたが、今後はそういったものも安全に配送できるような工夫をしていきます。

 3. 複数の客室への配送
   ロボットの荷台ロック扉が1つしかないため、セキュリティー上、複数の客室への配送が困難であ
   るため、扉の開閉を2段にするなどの改善が考えられます。

役割分担

番号

会社名

役割

ciRobotics株式会社

事業全体の取りまとめ

無人配送ロボットの開発・システム開発

ロボット・エレベーター連携

株式会社五島エレベーター

エレベーターのハードウェア対応

エレベーターの操作インタフェースの提供

株式会社西石油グループ

実証フィールド提供(ホテル別府パストラル)

ホテルスタッフによる実運用

大分県

関係者調整

今後の展望

  1. 実証実験で技術的に達成出来なかった項目については、継続的な開発・技術検証を重ねて利便性を高め、ユーザビリティの向上など、より省人化に貢献できることを目指します。
  2. スマートロボットの事業展開を見据え、様々な産業分野に貢献できる柔軟性を持ったカスタマイズ性の高いロボット・システムの構築を目指します。
  3. 運搬の通知の自動化(スマートフォン・TVシステムなど)を進めて、よりユーザー(ホテル・宿泊者双方)の利便性を向上させて、ユーザーにとって受け入れやすいシステムを構築します。
  4. 食事や瓶飲料など、運搬ニーズが高いが運搬難易度が高いものについても運搬できるようにし、ユーザーのニーズに的確に対応できる製品を構築します。

本件に関するお問い合わせ先

 ciRobotics株式会社
 TEL:097-585-5630、e-mail:robo-sales@cirobotics.jp
 HP:https://www.cirobotics.jp/

 大分県商工観光労働部新産業振興室
 TEL:097-506-3273、e-mail:a14140@pref.oita.lg.jp

参考

 令和5年3月22日運用デモンストレーションの様子を大分朝日放送株式会社(OAB)様から報道いただきました。
 https://www.youtube.com/watch?v=MNR6444W8KM

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