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石綿(アスベスト)による健康障害について

印刷ページの表示 ページ番号:0000005694 更新日:2010年1月7日更新

石綿(アスベスト)による健康障害について

  1.  石綿(アスベスト)による健康被害は、石綿を吸ってから長い年月を経てから現れることが多いと言われています。
    例えば、中皮腫は平均35年前後という長い潜伏期間の後、発病することが多いとされています。
  2.  石綿(アスベスト)が原因で発症する疾患については、ある程度進行するまでは無症状のことが多いと言われています。
  3.  石綿(アスベスト)を吸い込んだ量と中皮腫や肺がんなどの発病との間には、相関関係が認められていますが、短期間の低濃度曝露における発がんの危険性については、不明な点が多いとされています。
     現時点では、どれくらい以上のアスベストを吸えば、中皮腫になるかということは明らかではありません 。
  4.  石綿(アスベスト)を吸い込んだ可能性のある方で、呼吸困難、咳、胸痛などの症状 がある方、その他特にご心配な方は、医療機関を受診することをお勧めします。
     胸部X線写真でアスベストを吸い込んでいた可能性を示唆する所見が見られる場合もありますが、ご心配な方は、最寄りの保健所及び医療機関へ相談してください。
  5.  過去、石綿(アスベスト)にばく露したことによる中皮腫や肺がんの発症を予防することについては、現在有効な手段は明らかではありませんが、石綿を吸い込んだ方がすべて中皮腫を発症するわけではありません。吸い込んだ石綿の量、時期、種類によって異なります。
  6.  過去に在籍していた事業場で、石綿(アスベスト)を取り扱う作業に従事していた方で、労働基準監督署の認定を受け、業務上疾病とされる方は、労災保険で治療できます。                                             

石綿(アスベスト)の吸入により生じる恐れのある疾病等について

 石綿を吸い込むことによって発生する可能性がある疾病としては、次のものがあると言われています。 

  1. 石綿肺
     病理学的には、び慢性間質性肺線維症。
     通常、石綿曝露から10年以上後に胸部X線で下肺野に不整形陰影を呈する初期病変が現れる。肺の線維化を起こすものとしては、石綿のほか、粉じん、薬品等多くの原因があるが、石綿の曝露によって起きた肺線維症を特に石綿肺と呼んで区分している。
     特に、肺がん、中皮腫、気胸、胸水、気管支炎などの合併症に注意が必要。
     石綿曝露中止後も石綿肺は、徐々に進行することもある。
  2. 肺がん
     石綿のばく露量が多くなるほど肺がんのリスクは高くなるが、石綿が使われていた産業分野でかなりの差がある。
    喫煙と石綿の両者のばく露を受けると、肺がんのリスクは相乗的に高くなることが知られている。
  3. 悪性中皮腫
     胸膜、腹膜、心膜、精巣鞘膜に発生する悪性腫瘍であり、石綿ばく露から概ね30~50年後に発症する。頻度は、胸膜原発がもっとも多く、次いで腹膜。石綿ばく露歴があり、原因不明の胸水や頑固な胸痛、健診時の異常陰影を見た場合には胸膜中皮腫も考慮に入れる必要がある。
     若い時期にアスベストを吸い込んだ方のほうが、悪性中皮腫になりやすいことが知られている。
     潜伏期間は、20~50年と言われている。
  4. 良性石綿胸水
     石綿ばく露によって生じる非悪性の胸水。石綿ばく露から10年以内に発症することもあるが、多くは20~40年後に発症。 
     胸膜腔内に浸出液が生じるので、半数近くは自覚症状がなく、症状がある場合は咳・呼吸困難の頻度が高いと言われている。
  5. び慢性胸膜肥厚
     呼吸によって肺がふくらむときに便利なように、臓側胸膜と壁側胸膜は本来癒着していないが、良性石綿胸膜炎が発症するとそれに引き続き、胸膜が癒着して広範囲に硬くなり、肺のふくらみを傷害し呼吸困難をきたす。胸部X線写真上胸膜の肥厚を認めるようになるが、この状態をび慢性胸膜肥厚という。
     良性石綿胸水の後遺症として生じることが多いが、稀に、明らかな胸水貯留を認めず、徐々にび慢性の胸膜肥厚が進展する場合もある。
     必ずしも石綿によるものとは限らない。
※ このページに記載されている情報については、
県福祉保健部健康づくり支援課 管理・疾病対策班(電話番号:097-506-2671)にお問い合わせください。