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特定外来生物アライグマについて
アライグマによる被害
カナダやアメリカからペットとして持ち込まれたアライグマは、’80年代頃から、野外に逃げ出したり、飼い主が放したことで野生化し、全国的に繁殖しており、平成17年には外来生物法で特定外来生物に指定されました。
アライグマは、国内では天敵となる大型肉食獣が存在しないため増加率が高く、短期間に急増する傾向が見られます。実際に目撃情報が出始めた数年後にはかなりの高密度になっている事例が報告されています。九州においても、急速に分布域を拡大しており、現在、長崎県、佐賀県、福岡県、大分県、熊本県及び宮崎県において、生息が確認されています。
アライグマは、これまでの生態系や農作物などに被害を与えるほか人間への健康被害も懸念されています。
被害の例 | |
人の健康 | 物理的な攻撃力、寄生虫や狂犬病等の感染症を媒介 |
生態系 | オオイタサンショウウオなどの両生類や小動物を食べる。在来動物と食べ物の競合 |
農作物等 | トウモロコシ、メロン、スイカ、イチゴ、梨、柿、ニジマス等 |
生活環境・文化財 | 家屋への侵入や生活ごみを荒らす、文化財の損傷 |
アライグマの特徴
5本指の足(足跡が明瞭に残る)
大分県での分布の状況
アライグマチェックシート
身近まで来ている可能性があります! | 畑を荒らしているのはアライグマかも! | 家や空き屋、社寺に住み込んでいる可能性があります! |
□タヌキのような動物を見たが、尾にしま模様があった。 | □田、畑、ビニールハウスなどに5本指の足跡がある。 | □建物の周りに5本指の足跡がある。 |
□池の金魚、鯉、カメがいなくなった。食べられた。 | □イチゴなどに今までなかったような農作物被害がある。 | □柱や戸袋、雨樋に5本指の泥のついた足跡があり、上部に向けて登ってている。 |
□田んぼの畦が荒らされた。 | □トウモロコシが根本から倒され食べられていた。 | □柱に5本指の爪痕があり、上部に向けて登っている。 |
□庭にある果樹が荒らされた。 | □スイカに丸い穴が開いて中身が空になっていた。 | □軒下の壁の一部が破壊されている。 |
アライグマの防除にご協力ください
平成30年度は大分市及び中津市、日田市を中心に665頭が捕獲され、また、令和元年度はこれまでにおいて最多である957頭が捕獲されるなど、大分県においてもアライグマの生息は確実に増加しています。アライグマによる被害を拡大しないためにも早期の防除が必要です。
県内の市町村の中には、外来生物法に基づく「アライグマ防除実施計画」を策定し、行政機関、地域住民の方々等が連携したアライグマの防除体制を整えている団体が増えてきています。
※アライグマ防除実施計画の策定状況:市町村防除計画 [PDFファイル/235KB]
防除実施計画による防除を有効に実施するためには、アライグマの捕獲従事者の確保が必要となります。捕獲従事者となるためには、特別の資格は必要ありませんが、アライグマの防除についての講習会を受講し、適切な捕獲と安全に関する知識及び技術を有する必要があります。詳しくは、居住地の市町村におたずねください。
もし、アライグマを発見した場合は、市町村又は下記お問い合わせ先までお知らせください。
アライグマ防除対策用DVDの作成・貸出しについて
県では、アライグマの生息実態を把握し、市町村のアライグマの防除体制を強化するため、捕獲、撮影等の情報が多数寄せられ、アライグマの生息が確実である箇所を選択し、実際に防除を行い、その様子をDVDに記録する「アライグマ防除モデル事業」を実施しました。
当該DVDの内容及び活用方法については、下記のとおりです。
1 DVDの内容及び管理
以下の内容のDVDを、生活環境部自然保護推進室において5枚保管します。
・ 捕獲の実践(箱わなの設置、寄せエサの使い方、見回り等)
・ アライグマの特徴について
・ 捕獲後の対応
・ その他参考となる事項
2 DVDの活用
当該DVDの貸出しを行います。
アライグマの防除に係る研修会、普及啓発等に使用する目的で借用を希望する方は、事前に下記お問い合わせ先まで借用状況をご確認の上、「アライグマ防除対策用DVD借用申請書」を提出してください。
3 その他
各市町村にも当該DVDを2枚ずつ配布しています。各市町村から借用を希望する場合は、居住地の各市町村へお問い合わせください。
啓発用チラシについて
アライグマに関する県民の理解を深めるため、啓発用チラシを作成しました。