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ヒートショックを予防しましょう!

印刷ページの表示 ページ番号:0000295693 更新日:2023年2月1日更新

◎ヒートショックとは

  急激な温度変化により身体が受ける影響のことで、暖かい居間からまだ冷たい浴室、脱衣室、トイレなど、温度差の大きいところへ移動すると、身体が温度変化にさらされて血圧が急変し、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こします。

 

 

ヒートショックが起きるメカニズム 

 とくに冬場の入浴では、暖かい居間から寒い風呂場へ移動するため、熱を奪われまいとして血管が縮み、血圧が上がります。お湯につかると血管が広がって急に血圧が下がり、血圧が大きく変動することになりますので、要注意です。

  日本では、年間約19,000人が入浴中に亡くなっていると推計されていますが、原因の多くはヒートショックである可能性があります。

◎ヒートショックの危険性が高い人

  高齢者は特に注意すべきです。日頃元気な場合でも、高齢者は血圧変化をきたしやすく体温を維持する生理機能が低下しています。また、高血圧、糖尿病、肥満体質の方も注意してください。

◎ヒートショックを防ぐには

  急激な温度変化による影響を防ぐためには、住宅内の温度差を小さくすることがポイントです。

脱衣所や浴室、トイレへの暖房器具設置や断熱改修

  冷え込みやすい脱衣所や浴室、トイレを暖房器具で温めることは、効果的なヒートショック対策の一つです。

  浴室に暖房設備がない場合は、「湯を浴槽に入れるときにシャワーから給湯する」、「浴槽の湯が沸いたところで、十分にかき混ぜて蒸気を立て、蓋を外しておく」などして、

  できるだけ浴室内を暖め、温度差が小さくなるように工夫しましょう。

 

湯温設定38~41℃

  人によって影響は異なりますが、お湯の温度は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にし、長時間の入浴は避けましょう。

  寒い季節、暖房や断熱改修を効果的に取り入れ、入浴の方法に気を配ることで、ヒートショックを予防しましょう。

 

入浴の際の注意点

  入浴する際には、「一番湯」を避けましょう。浴室と脱衣所の温度差を少なくするため、なるべく、外気温が比較的高い日中に入浴しましょう。

  食事直後や飲酒後、医薬品服用後の入浴を避けることも大切です。食べた後は消化管に血液が集中し、血圧が下がり気味になります。

  入浴前に少なくともコップ1杯の水分を摂るよう心掛けましょう。入浴中に汗をかいて、体の水分が少なくなると血液がドロドロになり、詰まりやすくなります。

  いきなり湯船に入らずに、かけ湯をしましょう。心臓に遠い手足等からかけ湯をし、ある程度体を慣らしてから湯船に浸かりましょう。

 

浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう

  浴槽から急に立ち上がると、脳が貧血状態になることにつながり、一過性の意識障害を引き起こすことがあります。

  浴槽内に倒れて溺れる危険がありますので、浴槽から出るときは、手すりや浴槽のへりを使ってゆっくり立ち上がるようにしましょう。

  特に、熱い浴槽内から急に立ち上がった時に、めまいや立ちくらみを起こす方は注意が必要です。

 

入浴する前に、同居者に一声かけましょう

  入浴中に体調の悪化等の異変があった場合は、周囲の人に早期発見をしてもらうことが重要です。

  そのためにも、入浴前に周囲の方に一声かけてから入浴するようにしましょう。

  また、同居者は高齢者の入浴中は動向に注意しましょう。

 

湯温や部屋間の温度差を見える化しましょう

  温度計やタイマーなどを活用して、湯温、部屋の温度、入浴時間など普段意識しにくい部分について見える化しましょう。