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令和2年3月に改正された「大分県原子力防災」パンフレットでは、愛媛県の伊方原子力発電所で事故が発生しても放射性物質が来ないという前提でまとめられていますが、果たしてそうなのか、疑問が残ります。福島県で発生した東京電力原子力発電所の事故を振り返ると、関東地方でも放射線のホットスポットが数カ所認められています。
伊方原子力発電所で万が一事故が発生した場合、風向き次第では、伊方から大分県の半径100km以内に放射性物質が到達するという前提で大分県の原子力防災計画を立てて欲しいです。また、安定ヨウ素剤の問題も再検討してほしいです。
県は、愛媛県の伊方原子力発電所から最も近い所でも約45km以上離れており、原子力災害対策重点区域である原発30km圏内の外に位置していますが、万が一、放射性物質が到達する事態に備え、県が策定した「原子力災害対策実施要領」により、重点区域に準じた対策を講じることとしています。
なお、パンフレットは、伊方原子力発電所で事故が発生しても放射性物質が来ないという前提で作成しているものではありません。今後、より県民の皆さんの理解が進むよう見直しを考えています。
また、安定ヨウ素剤の事前配布については、重点区域外に位置する大分県においては、放射性物質の影響が及ぶまでは一定の時間的猶予があるため、県が安定ヨウ素剤を集中管理し、緊急時に一時集結所まで運んで、配布することとしています。
生活環境部 防災局 危機管理室
TEL:097-506-3152