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廃棄物問題について、特に過疎地では人口減少によりごみを収集すると人手や焼却炉にかかるコストなど財政面の問題があると思います。そんな中、徳島県の上勝町ではゼロ・ウェイストに取り組んでいると知りましたが、大分県の現状と今後の方向性、具体的な施策としてどのようなものがありますか。
環境省の「一般廃棄物処理事業実態調査」の結果によると、大分県のごみ排出量は県人口の減少に伴い減少傾向にありますが、コスト面では処理費や維持管理費において年々増加傾向となっています。また、ごみ処理施設の建設費については、近年の建設資材や人件費の高騰により、建設コストが増加すると言われています。
このような中、本県では持続可能な処理体制の構築に向け、ごみ処理の広域化・施設の集約化による施設整備を進めており、現在12か所に設置されているごみ焼却施設を8か所に集約し効率化を図るとともに、施設の規模を適正化することにより、建設費や維持管理経費の削減に努めています。
また、ごみの排出抑制や再生利用の推進を図るには、分別方法や収集体制の見直し、地域住民や事業者との協力も不可欠であり、今後は施設の整備と併せて、新たな運営体制の構築も必要となります。さらに、県東部に位置する国東市では、家庭から排出される廃食油を拠点回収し、バイオディーゼル燃料に活用している事例もあることから、地域独自の取組を支援、拡大する必要があります。
県では、一般廃棄物の処理主体である市町村の調整役として、広域化計画の策定により10年先の施設のあり方を検討するとともに、資源化などを推進する協議会を活用し、市町村と連携して地域に応じたごみの排出抑制や再生利用の推進に努めます。
生活環境部 循環社会推進課
TEL:097-506-3122