本文
先ごろ全国のがん患者の10年生存率が発表され、全体で59.4%、前立腺がんは98.7%、女性の乳がんは87.5%でした。
そこで、国と同様に、県もがん拠点病院のデータを活用し、大分県のがん患者の10年または5年生存率を発表してはどうでしょうか。がんが“死の病”でなくなったことがわかり、がん検診の受診率の向上にもつながると思います。
国立がん研究センターでは、「がん診療連携拠点病院等院内がん登録生存率集計報告」(※拠点病院のみの集計)として、10年生存率については全国のデータを、5年生存率については都道府県別のデータを公表しています。
また、2016年から全国がん登録が始まり、がんと診断された人のデータは、国のデータベースで一元管理されるようになりました。県では、この「全国がん登録データ」を集計し、現在2017年分までのがん罹患率等を公表しています。5年生存率についてはデータを集計できる5年後に公表予定です。
なお昨年度、県ではがん検診受診率50%達成に向けた啓発キャンペーン月間にあわせ、県庁内展示ブースでの啓発物の配布や広報誌・県ホームページ等での啓発を行うなど、がん検診を受診することの重要性について県民の皆さまへお伝えしてきました。
あわせて、将来に希望を持ってがん治療に取り組んでいただけるよう、治療前に卵子や精子等を採取し、凍結保存する治療に対し助成する「大分県小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」や、がん患者さんの治療と就労、社会参加等との両立を応援する「大分県がん患者社会参加応援事業」などにより、がんになってもよりよい療養生活が送れるよう応援しています。
がんの早期発見、早期治療は、健康寿命日本一の実現に欠かせない要素ですので、県民の皆さまにがん検診の意義や重要性について、引き続き広く伝えていきたいと考えています。
福祉保健部健康づくり支援課
Tel:097-506-2674