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認知症は誰もが発症する可能性があり、発症予防の取組はあるようですが、認知症になったときに、どうするべきかということを学ぶ機会がないように思えます。発症前に、認知症への心構えを学習する場を設けるべきではないでしょうか。
県では認知症になってもできる限り住み慣れた地域で、自分らしく生活することができる社会を目指しています。
そのためには、ご指摘のとおり年齢等に関わらず、認知症についての正しい知識を持ち、理解を深めてもらうことが重要です。
各市町村では、認知症の発症予防から人生の最終段階まで、認知症の進行状況に合わせ、相談先や、いつ、どこで、どのような医療・介護サービスを受ければよいのか、これらの流れをあらかじめ標準的に示した「認知症ケアパス」を作成・配布しています。
ケアパスは認知症の本人やご家族の方への情報ツールとしてだけでなく、ケアパスの普及啓発を通じて住民一人ひとりが認知症について考えるきっかけにもなっています。
また、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、認知症の方やその家族を地域で見守る「認知症サポーター」の養成講座など、認知症について学ぶ機会も設けており、県内ではこれまで14万人以上が受講しています。
さらに、昨年度には、認知症のご本人お2人を「大分県希望大使」として委嘱し、各種研修や会議だけでなく、日々の様子やメッセージを紹介する大使通信などを通じて、一足先に認知症になった先輩として、認知症になってもよりよい日々を過ごすための経験や思いを発信してもらっています。
認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、正しい知識と理解に基づいて認知症への「備え」ができるよう、普及啓発に取り組んでいきます。
福祉保健部高齢者福祉課
Tel:097-506-2694