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南海トラフ地震が発生した際の津波被害を最小限に抑えるため、護岸や堤防の整備や老朽化に伴う修繕の検討をしていると思いますが、現在どの程度の進捗でしょうか。
地震による津波や台風等の影響により、海面が異常に上昇する高潮の浸水被害から人命や財産を守るため、護岸の嵩上げや堤防の強化などの整備を行っています。
コンビナートや住宅、学校、病院等が密集する大分市の大分港海岸では、住吉地区から大野川河口部までの約21kmの区間について、平成29年度から国が護岸の嵩上げ等の整備を行っています。現在は津留地区において護岸を約3.7m高くする工事などを実施しており、今年度末には0.9kmが完成の見込みです。今後も整備の加速を国に要請していきます。
県においても隣接する西大分地区から住吉地区までの海岸約4.4kmと、津波の河川遡上が想定される住吉川など4河川の約4.3kmについて、今年度から既存の施設や地質の調査を行い、対策の必要性を検討します。
このほかにも、近年浸水や海岸侵食等の被害が発生した地区を中心に対策を行っており、現在は杵築市の守江港海岸住吉浜地区や別府港海岸関ノ江地区等を整備しています。
さらに、建設から相当の年数が経過し、老朽化した護岸等の施設も多くなっていることから、破損やひび割れなどの変状を定期的に点検し、対策が必要な箇所から順次補修や施設改良を実施しています。
今後も国土強靱化のための5か年加速化対策などの国庫補助事業を活用しながら護岸や堤防の整備を行うとともに、定期的に点検を行い適切な維持管理に努めていきます。
土木建築部河川課、港湾課
Tel:097-506-4615