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第3章 3 二酸化炭素(にさんかたんそ)をすいこむ森林-1

印刷ページの表示 ページ番号:0001029985 更新日:2019年6月11日更新

1.二酸化炭素(にさんかたんそ)をすいこむ森林

 植物は太陽の光をかりて、空気中の二酸化炭素(にさんかたんそ)と根から吸収(きゅうしゅう)した水を使って、自分で養分(ようぶん)を作り、酸素(さんそ)をはき出しているんだ。この働(はたらき)きを光合成(こうごうせい)というんだよ。
 植物は、この光合成(こうごうせい)により、二酸化炭素(にさんかたんそ)を吸収(きゅうしゅう)して炭素(たんそ)を体内にたくわえることから、炭素(たんそ)の貯蔵(ちょぞう)庫と言われているんだ。

 森林にたくさんの二酸化炭素(にさんかたんそ)を吸収(きゅうしゅう)してもらうためには、山に木を植えたり、しっかり手入れしたり、木に十分に光があたるようにしたり、木が健康(けんこう)に育つ森林をつくらないといけないんだ。また、木材(もくざい)は、二酸化炭素(にさんかたんそ)を吸収(きゅうしゅう)してできたものなので、そのなかに炭素(たんそ)を閉(と)じこめているんだ。木材(もくざい)をたくさん使えば、それだけ炭素(たんそ)の貯蔵(ちょぞう)庫を多く作ったことになるんだよ。
 大分県でも、「健康(けんこう)な森林をつくる」「みんなで森林をつくる」「木材(もくざい)を使う」などの取り組みをやっているんだ。

大分県の森林

 森林面積(めんせき)は44万8千ヘクタールで、県の面積(めんせき)に占(し)める森林の割合(わりあい)は71%(パーセント)もあるんだ。日本の面積(めんせき)に占(し)める、森林の割合(わりあい)は66%(パーセント)だから、森林の割合(わりあい)では全国平均(へいきん)より多く、森林に恵(めぐ)まれた県なんだよ。

大分県の土地利用面積区分

大分県の土地利用(りよう)面積(めんせき)区分(「平成27年度大分県林業統計」より)

これからの取り組み

○ 健康(けんこう)な森林をつくる


 森林を育てるには、
  ・ 木を植える(植林)、
  ・ 木の成長(せいちょう)をじゃまする雑草(ざっそう)をきる(下刈(したが)り)、
  ・ 木が大きくなって混(こ)み合ってきたら一部の木を切って、残(のこ)った木の育ちを良くする(間伐(かんばつ)) 
 など作業をする必要(ひつよう)があるんだ。

人工林の図
出典:林野庁 森の資料館

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○ みんなで森林をつくる
 以前(いぜん)は、山で仕事(林業)をしていた人はたくさんいたんだ。だけど、外国から木が輸入(ゆにゅう)されて、日本の木の値段(ねだん)が下がったから、林業で収入(しゅうにゅう)を得(え)ることが難(むずか)しくなったり、若(わか)い人が山から町に出ていったから、林業をする人が少なくなったんだ。林業をする人が少なくなると、森林が荒(あ)れ、森林の水を蓄(たくわ)える働(はたら)きや、二酸化炭素(にさんかたんそ)を吸収(きゅうしゅう)する働(はたら)きなどが失(うしな)われてしまうんだ。
 そこで、県民の多くの人に木を植える作業などに参加(さんか)してもらうボランティア活動を通じ、森林をみんなで守って、育てていく必要(ひつよう)があるんだ。
森林づくり大会
(写真)森林づくり大会の様子

 

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○ 木材(もくざい)を使う
 木材(もくざい)は、木材(もくざい)自体が炭素(たんそ)を貯蔵(ちょぞう)しているから、地球温暖化(おんだんか)防止(ぼうし)に大きく役立つんだ。家や机(つくえ)、イスなどの日用品に、木材(もくざい)を多く使い、炭素(たんそ)の貯蔵(ちょぞう)庫をたくさん作る必要(ひつよう)があるんだよ。
 また、木材(もくざい)をたくさん使うことになると、木を切ったり、木を売ったりする仕事が増(ふ)えるから、林業をする人の収入(しゅうにゅう)も増(ふ)え、森林の手入れをする人も増加(ぞうか)するんだ。
竹田高校施工前
木造(もくぞう)・木質(もくしつ)化の事例(じれい)・施工(せこう)前(竹田高校)
竹田高校施工後

木造(もくぞう)・木質(もくしつ)化の事例(じれい)・施工(せこう)後(竹田高校)