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令和6年10月4日 大分県は古くから「豊後刀」の産地として知られ、現在県内では2名の刀匠が活動しています。10月4日の「日本刀の日」にあわせ、「豊後刀再現プロジェクト」に取り組む刀匠らが県庁を訪れ、知事を表敬しました。 「豊後刀再現プロジェクト」は、大野川の砂鉄を使い、古代から続く「たたら製鉄」という製鉄法で、青黒く光る鉄の色が特徴の豊後刀を現代に再現する取組です。大分市高田地区でこの取組を行う新名(にいな)公明(こうめい)さんは、「新作日本刀 研磨 外装 刀職技術展覧会」において3年連続で入賞した刀匠です。展覧会に入賞した日本刀や大野川の砂鉄で製造した玉鋼を持参し、受賞報告をしました。 新名公明[刀匠名:平清明(たいらのきよあき)]さんは、「刀匠となり7年が経ちますが、昨年の『新作日本刀 研磨 外装 刀職技術展覧会』では銀賞をいただくことができました。『豊後刀再現プロジェクト』では、大分の砂鉄、土を使って地金づくりから再現に取り組んでいます。豊後刀は古い時代からあり、大友宗麟の時代には大量生産され、秀吉の朝鮮出兵にも使われた記録があります。この文化と伝統がなくなってしまうのは忍びないと思い、私は刀匠になりました。現在弟子が2名おりますが、この先10年20年刀匠をしながら技術を教え、伝統を継承したいです」と、技術伝承への意気込みを語りました。 佐藤知事は、「展覧会での入賞おめでとうございました。刀剣は海外でも注目されている日本の大切な文化で、また大切な産業でもあると思います。これまで県立歴史博物館のイベントにもお力添えいただいていますが、今後も引き続き伝統産業を盛り上げていっていただければと思います」と、激励しました。
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