本文
国東半島峯道トレイルクラブは、平成25年に国東半島宇佐地域が世界農業遺産へ認定されたことを契機に設立されました。国東半島の自然や歴史、文化などを観光・地域振興や雇用拡大に結びつけようと、六郷満山峯入行のコースをベースに、登山道や遊歩道を追加する等の工夫を加え、楽しく、心地よく歩けるトレイルとして再構築しています。
懇談では、活動の現状や課題等についてお伺いしました。九州で唯一、NPO法人日本トレイル協会のロングトレイルコースに認定されている当該コースは、自然体験や文化体験の付加価値が高いアドベンチャーツーリズムとして外国人にも人気があるそうです。一方、スタートとゴール地点が異なることによる交通手段の確保やコースの一部に携帯電話の不通地域がある等の課題のほか、本年8月の台風第10号により大きな被害を受けたことなどもお伺いしました。
自然と歴史、文化を生かした素晴らしい取組を続けていることに感謝を申し上げ、さらなる発展に向け、県も支援していくとお伝えしました。
上原農園(株)は、年間を通じて出荷可能な「小ねぎ」を栽培されている農業法人です。平成18年にみかん農家から転換し、平成19年の法人化と同時に、市場を通さない青果・加工向けの契約栽培へ移行して生産規模を拡大され、現在では、グループ全体(県内4か所)で4.7haの大規模経営体に成長しています。
懇談では、これまでの取組や今後の展望等についてお伺いしました。小ねぎの出荷先は、県内をはじめとする九州圏はもちろんのこと、大分空港に近い立地条件を生かし、空路を活用して関東圏にも商品を卸しており、東京都内では、バナナ業者の販路を活用してスーパーへ配送するなど、独自の工夫もされているそうです。今後は売上高のさらなる向上を目指すほか、働き方改革による完全週休2日制の実現、農福連携への取組、観光農園の開設などの展望をお聞かせいただきました。
大分県にとって非常に重要な産業である農業分野において、熱意を持って先進的な取組に挑戦していただいていることに感謝を申し上げ、今後も市と連携して支援したいとお伝えしました。
杵築市では、少子高齢化が進む地域を盛り上げようと、様々な団体が活動されています。今回は、自らも他県から移住され、空き家を活用した移住者の支援等を行う「一般社団法人 うつりくらす」と、地域の女性経営者4人で設立され、マルシェ等の様々なイベントを開催している「きつき小町会」をお訪ねしました。
「うつりくらす」は、空き家の掘り起こしから空き家バンクへの登録、移住者への案内といった取組を、杵築市のほか、国東市、日出町、姫島村でも行っているそうですが、地域によって空き家の活用への意識に差があるといった課題もお伺いしました。
「きつき小町会」では、老舗の料亭、お茶屋、和菓子屋、介護職という、それぞれ異なる背景を持ったメンバーが、各人の強みを活かし補い合って、また、地域の方々を巻き込んで様々な事業に取り組んでいる姿勢に感銘を受けました。
多くのチャレンジのもと、温かいまちづくりが出来ていることにお礼を申し上げ、引き続き、元気に頑張っていただきたいとお伝えしました。
別府八湯ウォーク連絡協議会は、別府八湯や市内のおすすめスポットをボランティアガイドが歩きながら案内する活動を行っている14団体が所属する協議会で、平成16年に設立され、本年で20周年を迎えます。最初に竹瓦温泉周辺をガイドする「別府八湯竹瓦倶楽部」が発足し、それを契機として市内全域に広がっていったそうで、住民自らがガイドとして参加する活動は日本初の取組として高く評価され、その後、「長崎さるく」など同様の取組が全国に広がっていきました。
懇談では、協議会の概要と所属する各団体の取組や課題についてお伺いしました。各団体の代表の皆さんからは、ガイドコースの街路灯や歩道等の整備、大正・昭和初期の別荘等の歴史的建造物の保存・活用、まち歩きガイドのPRなどについて、様々なご意見やご要望をお伺いしました。
日本を代表する観光都市である別府市の観光を足元から支える皆さんの活動に感謝を申し上げ、市と連携して、引き続きサポートしていきたいとお伝えしました。