本文
温泉地として有名な別府市ですが、様々な芸術イベントやアートスポットの多い「芸術のまち」としても知られています。 懇談では、芸術関連イベントの企画・運営や地域情報の発信、商品開発等を行う「NPO法人 BEPPU PROJECT」から、アートを活用して地域の課題解決を図るともに新たな可能性を作る、という20年近くにわたる取組について、また、地域とアーティストのつなぎ手として入居相談等を実施している別府市創造交流発信拠点「トランジット」からは、設置に至る経緯や将来展望等についてお聴きしました。
また、秋田県から移住したアーティストやイベント等の運営ボランティアの方からは、活動のきっかけや内容等についてお伺いしました。
懇談後は、トランジット内の展示室や、移住したアーティストの住居兼アトリエとして活用されている「清島アパート」にて作品の一部を拝見しました。
皆さんには、それぞれが持てる力を最大限に発揮して、アートを活用したまちづくりに取り組んでいただいていることに感謝申し上げるとともに、大分県の魅力の一つとして、アートを発信する環境づくりに取り組みたいとお伝えしました。
別府市は、全国有数の源泉数と湧出量を誇り、特に鉄輪地区は「地獄」と呼ばれる100度近い温泉の源泉を見ることができる観光地としても有名です。
「鉄輪ツーリズム」は、鉄輪地区で長期滞在による「湯治」の活性化を目的として、旅館の女将等で結成された団体です。6月4日を「蒸しの日」として開催しているイベント「鉄輪蒸し通(ツー)りずむ(リズム)」や、宿泊施設の予約機能を有し、地域の魅力を一元的に発信できる鉄輪温泉公式サイト「鉄輪温泉.com」を運営しています。
当日は、別府に唯一残る明治時代からの旅館建築「冨士屋ギャラリー一也百」を訪問し、旅館の女将やカフェのオーナー、ワーキングスペースやWEBを運営している方々と懇談しました。
皆さんからは、旅館後継者や観光ガイド等の人手不足といった現状や、移住者向けの空き家確保といった課題、将来的な泉源の維持・管理への要望などについてお聴きしました。
また懇談後には、地獄蒸しや蒸し湯、県の補助で整備したワーキングスペース等をご案内いただきました。
皆さんには、地域の方々が永年にわたって積み重ねてきた取組があってこそ、現在の魅力ある鉄輪が存在しているので、その歴史や環境を大事にしていくとともに、これからどのように魅力を向上・発信していくかを一緒に考えたいとお伝えしました。