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由布市災害ボランティアバイク隊は、大分県中部地震や阪神淡路大震災において、多くの交通途絶が発生したことを教訓として、防災士を中心としたバイク愛好家により平成26年に発足されました。
災害時には、現地に向かう実行部隊と、各関係機関との連携を図る事務局に分かれて活動し、情報収集や物資の輸送等を行います。
令和4年9月の台風14号では、由布市内でも多くの土砂崩れ等の災害が発生しましたが、土砂崩れ箇所の確認や住民の安否確認を行うなど大いに活躍されました。
また、中津市、豊肥地区の県内ボランティアバイク隊とも連携し、大規模災害に備えるなど、日々訓練を行っているそうです。
懇談では、皆さんの活動についてお聞きするとともに、活動に必要な資機材提供や防災訓練への参加など、多くのご意見、ご要望を伺いました。
懇談後には、毎週皆さんが練習しているトライアルバイク練習場にて、モトクロスバイクの走行を見学させていただきました。
大分県立由布高等学校は、令和4年に80周年を迎えた歴史ある学校です。
平成23年には由布市内の中学校と中高連携型の中高一貫教育を開始し、その際に観光コースをはじめとする4コースからなるコース制が導入されています。
学校の取組として、まず観光コース2年生が取り組んだフィールドワークの様子を発表していただきました。由布市グリーンツーリズム研究会の協力のもと実施した農村民泊体験と、ボランティアスタッフとして参加した「由布院牛喰い絶叫大会」の様子とともに、これらの体験により得られたものを今後の活動に活かしたいという意気込みをお聞きしました。
次にデータを活用した地域活性化のための活動である「Taview」に取り組んだ生徒の方々から発表があり、「湯布院に長期滞在をしてもらうためには」をテーマにアンケートを実施し、メディアの活用や詳細なマップの作成することが必要と結論に至るまでのデータ分析の手法などについて説明いただきました。
その後の懇談では、生徒の皆さんから、勉強のコツや由布市で行ってみたいところについてなど様々な質問をいただくともに、今の若い世代に求めるものについてお尋ねがありました。
「若い方々と意見を交わすたびに、皆さんがしっかりとした意見を持ち、積極的に取り組んでいる姿に日本の将来は明るいと感じていること、今後も将来を考えて、やりたいことや可能性を追求し続けていただきたい」とお伝えしました。
大分県立情報科学高等学校は、変化の激しい世の中で活躍できる人材の育成等を目的として、令和5年に学科を再編し、仕事でITを活用・推進できる人材を育成する「デジタル創造科」、AIに関する知識の習得などを通じて設計・開発に携わる人材を育成する「AIテクノロジー科」、ビジネスにITをプラスできる人材を育成する「ビジネスソリューション科」を設置しています。
対話では、「一歩先行く情報科学高校」を目標に、先生と生徒が一体となって行っている学習活動について説明いただきました。デザインシンキングの手法を取り入れ、生徒自らが課題を発見し解決を図ることを実践する学習では、学校外の企業と連携してAIなどの先端技術を積極的に学習しているとのことです。
また、生徒自身の考えを積極的に伝えるため、実際に企業と商談を行うほか、小中学生向けイベントの開催や韓国ソウル市の学校と共同研究し、現地の教育関係者にプレゼンするなど様々な取組を実施しているとのことでした。
懇談後には、先端技術連携企業として株式会社オートバックスセブンが学内に設置した研究室や、中山間地域の高校への教育支援を目的としてプログラミング授業をオンライン配信する「COREO-Net. (コレオネット)」、AIによるラジコン車の自動運転、県政への提言をテーマとした総合的な探究の時間の授業風景などを見学させていただきました。
大分県立さくらの杜高等支援学校は、大分県で初めてとなる知的障がいのある方を対象とした高等特別支援学校として、令和4年4月に開校しました。
一般就労100パーセントを目指して、一般教科の学習や専門教科の学習、職場実習に取り組んでおり、雇用ニーズの高い「クリーンコース」、「流通・販売コース」、「調理コース」を設置しています。クリーンコースでは列車の車両清掃等を、流通・販売コースでは食堂での接客実習等を、調理コースではホテルでの野菜カットや盛り付け等といった専門性の高い職場実習を行っています。
実習先の企業の方々からは、生徒のみなさんが授業で身につけたスキル、誠実な姿勢、臨機応変に対応する姿などが高く評価されているそうです。
学校関係者から概要を伺った後、クリーンコースのポリッシャー練習、調理コースの野菜の切り込みなどの実習風景を見学させていただきました。流通・販売コースでは、接客サービスの実習として紅茶をいれていただきました。
懇談では、生徒の皆さんから高校時代の思い出や、今の仕事のやりがい、理想の大分県の姿について質問があり、「誰もが笑顔で元気で暮らせることが理想であり、そのためにも県民の皆さんに、働く場所、活躍できる場所を提供することが大事です」とお答えしました。
また、個室タイプのグループホーム設置や街中の案内看板のふりがな表示など、多くのご意見、ご要望をいただいたほか、第2回全国特別支援学校フットサル大会に九州代表として出場し、初出場で6位入賞したお話などを伺いました。