本文
竹田市は、県内でも有数の農業地帯であり、中でも野菜と畜産が主な品目となっています。特に、菅生地域では、露地野菜の栽培が盛んで、その冷涼な気候を生かし、キャベツ、大根、白菜、レタス、スイートコーンなど様々な野菜が栽培されています。
当日は、県営事業で整備された大規模なほ場を前に、菅生地域の農業関係者の皆さんからお話をお伺いしました。
菅生地域の農業の現状をお聞きするとともに、今後の地域農業を担う若手農業者を増やすための方策としての販路拡大や農産物のPRの必要性、鳥獣被害対策や昨今の燃料高騰の影響、企業誘致など、様々な課題についてご意見、ご提言をいただきました。
県として鳥獣被害対策や燃料高騰の影響、企業誘致などの課題に対して取組をすすめるとともに、若い方々に就農していただけるよう、竹田市としっかりと協力していきたいとお伝えしました。
竹田市荻町にある「Haru+(ハルタス)」は、NPO法人TetoCompanyが竹田市中心部に開設した「みんなのいえカラフル」に続いて開設した多機能地域交流拠点です。近隣地域の方々や小学校、保育園、病院、社会福祉協議会の関係者など、様々な方々と連携しながらデイサービス事業やこども食堂事業を実施されています。
当日は、デイサービスを利用している高齢者やボランティアで参加されている母子にも懇談にご参加いただき、皆で話し合って料理を作ったり、出来る人は野菜を作ったりと、年齢や障がいの有無等を超えた、家庭の延長のような施設として楽しく利用されているご様子などをお聞きしました。
また、施設の方からは、多機能地域交流拠点を開設、運営するにあたっての課題などについて数多くのご意見やご提言をいただきました。
皆さんの取組が後戻りしないように制度を変えて行くのが行政の役割であり、世の中を少しずつでも変えていかなければならないとお話ししました。
豊後大野市は、県内でも数少ない「温泉がない」市町村ですが、市内に豊かな自然と県指定有形民俗文化財である「辻河原の石風呂」など古来のスモークサウナといえる石風呂が所在する地域です。
おんせん県いいサウナ研究所は、河川や鍾乳洞など地域の特性を活かした独自のサウナで地域振興を図るため令和2年に設立されました。
令和3年には、豊後大野市が公式に、「サウナのまち」を宣言するなど、地域全体でサウナによるまちおこしに取り組んでいます。
また、「サウナ万博」というイベントを実施したり、豊後大野市内の飲食店と協力してサウナの周辺で食べる「サウナ飯」を企画したりといった取組は大きく広がりをみせ、今では、日本国内のみならずアジアや欧米豪など世界各国から観光客が訪れているとのことでした。
若い力で地域活性化を進める皆さんに感謝申し上げるともに、今後も継続して取組を続けていただきたいとお伝えしました。
豊後大野市犬飼町の長谷地区では、地域の小学校や幼稚園が相次いで閉校、閉園となるなか、地域の課題である少子高齢化問題を食い止めようと、「ながたに振興協議会」を立ち上げて地域課題に取り組んでいます。
最近では、「竹活用プロジェクト」を立ち上げ、地域の竹を活用した取組をはじめています。伐採した竹をチップにして燃料や堆肥にするほか、新たに竹パウダーを活用する「酵素風呂」を整備した結果、昨年度実績で1,500人以上が利用するほどの人気となっているとのことです。
また、この竹林を活用した地域づくり活動が評価され、令和2年度には、総務省の「ふるさとづくり大賞」で総務大臣表彰を受賞するなど、その取組が大きく評価され、地域の活性化に寄与されています。
懇談では、皆さんの日々の取組のほか、地域交通の問題や鳥獣被害対策など行政の対応が必要となる様々な事項について、ご意見、ご要望を伺いました。
中九州横断道路の整備が進めば、熊本と大分を結ぶ中間点となる豊後大野市は有望な地域であること、県としても市と協力して、今後の地域活性化を一歩一歩進めていくことをお伝えしました。