令和5年10月24日知事定例会見
動画はYoutube「おんせん県おおいた公式」へ
日時:令和5年10月24日(火)13時30分~
場所:第一応接室
記者会見時に配布した資料を掲載します。
令和6年度県政重点方針及び当初予算編成方針について
本日、令和6年度の県政重点方針と当初予算編成方針を決定しましたので、ご報告します。
県政重点方針は、県政運営の長期的・総合的な指針である長期総合計画の着実な実行を図るため、年度ごとにアクションプランとして定めているものです。
これまで、県政全般の取組を「県政推進指針」として、策定・公表してきましたが、今回、県民にわかりやすく情報提供するため、新規・重点の取組に絞るとともに、イメージ写真なども掲載した「県政重点方針」として見直しました。
現在、新しい長期総合計画の策定に向けて、県民の声を伺いながら議論を進めているところであり、これらの議論との整合性にも留意し、令和6年度の取組の方向性を示すものとして、本方針を策定しました。
今後は、この方針に沿って、予算編成や組織改正等を進めていきます。
2ページをご覧下さい。本県を取り巻く情勢及びそれに対応する取組を掲載しています。
この本県を取り巻く情勢は、先月開催した大分県新長期総合計画策定県民会議において、計画策定に向けての論点としても議論いただきました。
「1 多様性を認め合い共生・共創する社会への要請」、「2 想定を上回るスピードで進む人口減少」など、ここに掲げる項目は、いずれも大変重要な課題であり、来年度はこれらへの対応に重点を置き、取組を進めていきたいと考えています。
次のページをお開き下さい。これは、いまお示しした取組を「安心」「元気」「未来創造」の分野に分類したものです。
まず、「安心」の分野では、こども・子育て家庭への経済的支援等の充実をはじめ、プラごみゼロなど循環を基調とする地域社会の構築、県土の強靱化などに取り組み、県民が安心して暮らせる社会づくりを進めます。
「元気」の分野では、大規模園芸団地などの重点整備や、物価高騰への対応と賃上げの促進に取り組むとともに、福岡・大分デスティネーションキャンペーンの成功とインバウンド誘致の強化などにより、地域の元気を創出します。
「未来創造」の分野では、東九州新幹線及び四国新幹線の整備計画路線への格上げに向けた機運醸成や中九州横断道路など、交通ネットワークの整備を促進します。
また、半導体産業等の集積への環境整備、次世代空モビリティ等への挑戦のほか、遠隔配信も活用した教育の推進など、将来の発展を見据えた取組にも注力していきます。
4ページ以降には、来年度の取組のうち主なものについて、記載しています。詳細については会見終了後、担当課長から説明します。
また、14ページには「予算特別枠」について記載しています。本県を取り巻く情勢の変化にしっかり対応し、これらの課題の解決を強力に推進するため、予算特別枠「新おおいた創造挑戦枠」を設定しました。
これにより、効果的な新規・重点事業を投入し、新しい大分県の創造に挑戦していきます。
次に、この県政重点方針に基づき、当初予算の編成方針も併せて決定したところです。お手元の「令和6年度当初予算編成方針のポイント」をご覧ください。
1点目は予算特別枠の設定についてです。
令和6年度予算の要求に当たっては、先ほどの県政重点方針に掲げた新規・重点事業を積極的に構築できるよう、予算特別枠「新おおいた創造挑戦枠」を20億円、設定することとしました。
なお、下の【主な要求の枠組み】の「予算特別枠」欄に記載していますが、国の経済対策に対応した物価高騰対策等については、令和5年度補正予算の中での編成も検討していきます。
2点目は行財政改革の推進です。
「安心元気・未来創造」の大分県づくりを下支えする安定的な行財政基盤の構築は不可欠であり、財政規律を堅持しなければなりません。
そのため、引き続き職員一人ひとりが常在行革の精神で、行財政改革の取組を進めていくよう、編成方針に盛り込みました。
本日の部長会議においても、そうしたことを踏まえたうえで、積極的に要求するよう指示したところです。
説明は以上となりますが、詳細につきましては、会見終了後、担当課長から説明します。
令和6年度当初予算編成方針のポイント [PDFファイル/156KB]
パートナーシップ宣誓制度の県域導入について
パートナーシップ宣誓制度については、大分県内の市町村のうち6市町が導入しており、この度、大分県においても、導入をしたいと思っています。
本年1月の調査研究会では、県全体での導入が望ましいという提言もいただいており、検討を進めていました。
6月にLGBT理解増進法が施行され、より一層多様性を認め合う共生社会の構築が求められています。
パートナーシップ宣誓制度を導入することにより、安心感の醸成や困りごとの解消など、実際に困っている課題について、性的少数者の方が暮らしやすい社会を構築していきたいと思っています。
また、制度未導入の市町村もありますので、県内での格差の解消にも取り組みたいと思っています。
来年の早期に実施できるように市町村とも制度のすり合わせ等、調整を行いながら、実効性のある制度となるように準備を進めていきたいと考えています。
制度が導入されると、公営住宅や医療機関における同意や民間のサービスでも家族としての取り扱いが行われることになりますので、こういう取組を進めていきたいと考えています。
パートナーシップ宣誓制度の県域導入について [PDFファイル/159KB]
おおいたうつくし感謝祭について
10月28日に大分いこいの道広場で「おおいたうつくし感謝祭」を開催します。
このイベントは、環境問題について広く県民の皆様に考えていただくイベントということで毎年実施をしております。
今年はプラスチックごみ削減に向けて、県民総参加で取り組むための「今日からできるおおいたプラごみ宣言」を行ったところです。
感謝祭当日に似顔絵アーティストに似顔絵を書いていただき、似顔絵横の吹き出しの部分に「今日からできるプラごみゼロ宣言」をしてもらうブースを用意しています。
私は「楽しくみんなで取り組もう」と書いています。
また、お手元に配布していますが、捨てられないイベントチラシを目指し、人気画家 北村直登さんの絵でポストカードを制作しました。
加えて、ステージの電源は、トヨタ自動車の燃料電池自動車から供給するなど環境に配慮したイベントとなっています。
その他、海洋ごみで作った楽器での演奏など、さまざまな企画を予定していますので、ぜひ参加していただければと思います。
おおいたうつくし感謝祭ポストカード [PDFファイル/438KB]
大分県次世代プログラマー発掘コンテスト「Hello,World!2023」の開催について
大分県No.1小中学生プログラマーを決定する「大分県次世代プログラマー発掘コンテストHello,World !2023」を10月29日(日)にレンブラントホテル大分で開催します。
当日のコンテストでは、1次審査を通過した11名の子どもたちが、作品のプレゼンテーションを行います。
これまで、子どもたちは約4ヶ月間プログラミングスキルを学び、自分の作品づくりに励んできました。
その作品の完成度やプレゼン内容について審査員が採点し、「大分県No.1小中学生プログラマー」を決定します。
アイデア溢れる作品ばかりと聞いていますので、大変楽しみです。
なお、小学生の作品については、全国の小学生と競う「Tech Kids Grand Prix」にもエントリーされています。
大分県からは3年連続出場者を輩出しており、一昨年は3,000名を超す応募者の中、見事、日本一の小学生プログラマーも誕生しました。
今年も全国の舞台で上位入賞が狙えるような作品を期待しています。
このコンテストに参加した子どもたちの中から、大分県の次世代を担う優秀な人材がたくさん誕生することを期待しています。
大分県次世代プログラマー発掘コンテスト「Hello,World!2023」の開催について [PDFファイル/761KB]
第162回九州地方知事会議及び第44回九州地域戦略会議の開催について
明日から、第162回九州地方知事会議及び第44回九州地域戦略会議が佐賀県で開催されます。
今回の九州地方知事会議では、「新生シリコンアイランド九州の実現に向けた取組」として、熊本県に台湾の大手半導体メーカーTSMCが進出することを契機とした、オール九州・山口での効果の最大化を議論するとともに、「九州・山口における農産物輸出を含む農業政策」として、農業産出額が全国の2割を占めるフードアイランド九州の更なる推進に向けた連携策等を検討します。
また、地方創生の加速やこども政策の充実など、国に対する7つの特別決議をとりまとめます。
九州地域戦略会議では、新生シリコンアイランドやフードアイランドの取組に加え、アプリにより鉄道やバスなどの予約・決済等を一括で行うサービスである九州MaaS等についても議論します。
第162回九州地方知事会議及び第44回九州地域戦略会議の開催について [PDFファイル/75KB]
記者質問
重点方針
(記者)
県政重点方針についての考え方は。
(佐藤知事)
県政重点方針は、令和6年度の政策を進めていくに当たり、重点的に取り組んでいく方針ということになります。
当然今後5年、10年の中長期的な視点との整合性も必要になります。
そのところは今策定作業を進めている新長期総合計画における県民会議での議論や庁内で行っている議論との整合性を持たせた形でこの重点方針も決定をしました。
パートナーシップ宣誓制度
(記者)
このタイミングでの導入は、調査研究会の提言があったからか。
(佐藤知事)
様々な意見を踏まえて、県全体で導入に向けた合意形成が望まれていると考えています。
県政ふれあい対話で、地域にお伺いした時にも、やはりこういう取組を進めて欲しいという意見もお伺いをしました。
そういう県民の皆さんの意見や提言も踏まえて、やはりこういうことはしっかりやっていこうということになりました。
ライドシェア
(記者)
タクシーやバス運転手の人手不足が深刻化する中で、岸田総理はライドシェアに関する答弁をした。ライドシェアに対する受け止めは。
(佐藤知事)
具体的な制度設計等についてまだない状況で、ご提案と受け止めていますが、今後の動向をしっかり注視しないといけないと思います。
私もライドシェアは、有効な手法の一つではないかなと考えています。
ドライバーがしっかり運転できるのか、事故を起こした時にどうするのかなど、安全性やリスクの問題は解決していかないといけないと思いますが、そういうリスク等があっても、導入していくことのメリットが大きいという政策的な判断もあわせて、検討を進めていかないといけない課題ではないかと思います。
所信表明演説
(記者)
岸田総理の所信表明演説に対する受け止めは。
(佐藤知事)
所信表明演説自体は、大事なことが盛り込まれていると思います。
こども・子育て、経済の問題、それから物価高騰対策などについて、私たちも国の動きに合わせて必要な対策を講じないといけないと思っています。
具体的な提案がまだ示されていませんので、項目については、大変重要なところが盛り込まれていると思いますが、具体的にどういう設計をしていくのか、国の動きに応じて必要な対応が出てくるということであれば、補正予算で対応していきたいと思います。
フリースクール
(記者)
不登校時特例校やフリースクールについて、県としてどのように関わっていくのか。
(佐藤知事)
大分市長のときにもフリースクールの見学をさせていただきましたが、大変社会の中で大きな役割を果たしていると思います。
フリースクールとしっかり連携をしていきながら、必要な支援措置があれば、しっかりと対応していくべきだと考えています。
日米共同訓練
(記者)
日米共同訓練について地域住民は情報がなくて不安というようなことをおっしゃる方もいる。国からの情報提供の在り方についてどう考えるか。
(佐藤知事)
訓練の状況がどのようになっているかを県のホームページに公開しており、この情報は九州防衛局からの情報提供に基づいています。
このことについて苦情等は今のところ来ていない状況ですので、そういう意味では必要な情報が提供されているということではないかなと思います。