令和5年7月21日知事定例会見
動画はYouTube「おんせん県おおいた公式」へ
日時:令和5年7月21日(金)13時30分~
場所:第一応接室
記者会見時に配布した資料を掲載します。
女性起業家創出促進事業「BUTTERFLY」キックオフカンファレンスについて
大分県女性起業家創出促進事業のキックオフカンファレンスを7月28日に行います。
昨日までで議会の一般質疑が終了しましたが、その場でも女性が活躍できる社会を作るためにもっと施策を充実していくべきだという意見を議員の方々からたくさんいただいています。
ここ数年、起業される方は増えており、令和4年度ですと、創業実績で643件、令和3年度は560件です。そのうち、女性の企業は約3割です。令和4年度が198件、令和3年度は190件です、
女性の企業に対しては、平成29年から女性起業家創出促進事業を行っており、女性起業家の発掘や育成等を進めています。
その結果としまして、オーガニックコスメ(化粧品)を売り上げるグレイスプラスの工藤さんなどの女性起業家を輩出しております。
そういう方々の活躍をさらに後輩の方々にも、つなげていこうということで、女性が羽根を広げて新たな世界へ羽ばたいて欲しいということで、「BUTTERFLY(バタフライ)」という名前で進めることにしています。
これまで輩出された女性起業家50名の方が成長を目指す取り組みや、先輩起業家が起業に挑戦する人を支援する取り組みなどをこれから進めていきます。
キックオフカンファレンスでは、NPO法人WELgee(ウェルジー)代表の渡辺カンコロンゴ清花さんにキーノートスピーチをしていただきます。
そして、別府で同じように起業の推進をしている、ONE BEPPU DREAM(ワンベップドリーム)事業のファイナリストの方からの報告。
先ほどご紹介した、工藤由美さんをはじめで、15名の女性起業家による事業の紹介をしていただきます。
また、金夕貴(きむそっき)さんとサポーター起業とのトークセッションを行います。
その他に、女性起業家の取組や商品等を紹介する「起業家おしごと展」も同時開催します。
起業に関心のある女性や起業家、また支援していただく企業の方々など企業に関心ある方々などたくさんの方にお越し頂きたいと思っています。
大分県女性起業家創出促進事業「BUTTERFLY」キックオフカンファレンスについて [PDFファイル/77KB]
第20回九州地域戦略会議「夏季セミナー」についていて
8月3日から4日の2日間、第20回九州地域戦略会議夏期セミナーが別府市の城島高原ホテルで開催されます。
このセミナーは、九州地域の発展を図ることを目的として、九州各界のリーダーが介しまして意見交換を行います。
今回で20回目となり、大分は平成22年日田市での開催以来13年ぶり2回目の開催です。
参加される方は、九州各県の知事、経済団体の役員や大学の関係者等です。
全員で約133名が今回参加する予定です。
今回のテーマは「誰もが輝くKYUSHU未来~九州ならではの価値を創り、磨き上げる~」としまして、デジタルの力産学官が連携した九州ならではの取り組みを議論して課題に取り組んでいきます。
2日目には立命館アジア太平洋大学の新教学棟、地熱を活用した大林組のグリーン水素実証プラント、それから九重の愛彩(あいさい)ファーム九重の大規模園芸施設を参加者に見学をしていただく予定にしています。
こういう機会をとらえて輝く九州未来づくりに向けての意見交換を行う予定にしています。
第20回九州地域戦略会議「夏季セミナー」について [PDFファイル/94KB]
「じゃらん宿泊旅行調査2023」について
じゃらんの宿泊旅行調査2023の結果が出まして、2022年度の総合満足度で、大分県が4年ぶりに1位になりました。
この調査は、全国の旅行者を対象に宿泊旅行の内容を知るために実施するもので、今回19回目となります。
前回は10位でしたが、今回、90.9%の旅行者から高い評価をいただいて1位となりました。
その他の項目では、「魅力的な宿泊施設が多かった」で2年連続12回目の1位、「ご当地ならではの体験・アクテビティが楽しめた」で3位、「地元の人のホスピタリティを感じた」で6位など、7つの項目で10位以内に入っています。
温泉をはじめとして、雄大な自然や歴史文化、食材に加えて、県民一人一人のおもてなしの心についても、評価をいただいていることが、非常に強みではないかなというふうに思います。
特に観光関係の皆さんが、コロナ禍の厳しい時期を経て、ずっと磨き上げていただいた努力の結果ということで大変ありがたいなと思っています。
大分―ソウル線が復活しましたし、来年がデスティネーションキャンペーン等々ありますので、引き続き観光関係者の皆様と一緒になって、満足度の向上に努めていきます。
「じゃらん宿泊旅行調査2023」結果について [PDFファイル/37KB]
記者質問
大雨災害について
(記者)
大雨災害について知事の受け止め。
(佐藤知事)
線状降水帯の発生により、大量の雨が狭い範囲で降り、それにより甚大な被害が発生しました。
過去と比べると雨が降った割には防げているところもあったようですが、場所によって井はやはり大きな被害が発生をしております。
例えば、過去に被害が出た天ケ瀬や湯平などでは、今回はあまり大きな被害が出ておりません。
日田市の小野地区などでは、過去に土砂崩れが起こっていたところがまた、また被害が起きているというようなところも出ております。
局地的な被害が非常に出たのではないかなという印象です。
尊い人命が、奪われてしまっているとこういう状況もありますし、道路が塞がれたり、復旧を急がんでならないところも多々あります。
災害に強い県土づくりを、一層進めていかなければならないという思いです。
また、県民の皆様に対しては、空振りになってもいいので、災害の警報等、危険な状況が報道された場合、早めの命を守る行動、避難をしっかりと呼びかけていくことが一層重要だということを改めて感じました。
激甚災害について
(記者)
激甚災害について。
(佐藤知事)
激甚災害については被害の全体像を一刻も早く整理をし、激甚災害にあたるのかどうかですね、国としっかり調整していきたいと考えています。
(記者)
岸田総理が来週から九州北部に視察にくると聞いている。
(佐藤知事)
今回の大雨により大分県よりもっと被害が大きかったところが、九州の中でありますので、そういうとこ優先されるのではないかとは思いますが、スケジュールがセットされたというふうに伺っておりませんので私もわかりかねます。
文化財の被害状況について
(記者)
大雨の被害額に関して、文化財のところは調査中となっているが、調査が長引いている要因は。
(佐藤知事)
文化財の復興に関して、金額的に見積もるのが難しいのではないかと思います。
国の重要文化財である耶馬溪の眼鏡橋が崩れてしまっています。そういうものを復興でありますとか、そういうところう、ちょっとこれから専門家の、評価がいるんだろうなと思います。
災害時における氏名等の公表について
(記者)
災害時における氏名等の公表に関する考え方は。
(知事)
氏名等の公表については、公表することによって効率的な捜索ができるという場合に、公表をします。
例えば、ご本人が、どこにいるかわからないが、避難所にもしかしたら避難しているかもしれないような場合は公表、そうでない場合は、基本的に個人のお名前というのは個人情報ですので、公表しないというのが県庁内で作ったルールであり、そのルールに従って考えたときに、今回は行方不明の方のがわかっており、公表することによって効率的に捜査ができるということが期待できませんでしたので公表しないということにさせていただきました。
由布市の方については、捜索の時には公表をしていなかったですが、お亡くなりになったことが確定をしまして、遺族から心配している知人もいるので公表して欲しいというご希望があったので公表しました。
ケースバイケースでの検討も必要になってくるかと思いますが、基本的には個人情報保護法に基づく対応ということで、効率的な救助・捜索に資する場合であって、住民基本台帳の閲覧制限がない場合に、公表するという考え方です。
(記者)
効率的な捜索に資するというのはどういう基準で判断するのか。
(佐藤知事)
大規模な地震があった場合に多くの避難所に分かれて避難をされている時に、どこかいるかもしれないけれど、どこの避難所にいるのかわからない場合などに、本人も報道等を見た時に自分はここにいるのに行方不明者として捜索されていることがわかると、自分はここにいますと改めて連絡をすることがあります。そういう場合が1つの例です。
具体的には個別のケースごとに、判断をしていかないといけないと思いますが、今回は当時の状況から、氏名を公表したからといって、効率的、効果的な捜査ができるということにはならないと判断をしました。
(記者)
災害時の氏名の公表のスタンスは。
(佐藤知事)
個人情報保護法に基づいて、条件に合わなければ公表しないというのが基本であるというふうに考えます。
(記者)
知事として氏名公表をすることの意義は、捜索活動に資するか否かの点か。
(佐藤知事)
災害に遭われた方の、捜索を最優先で取り組むべきでありますので、効率的な救助と捜索に資するかどうかということを最優先に考えて、公表するかどうかというのを判断すべきだと思います。
避難者の公営住宅への避難について
(記者)
公営住宅の入居について、現状何人の入居希望があるのか。
(橋本危機管理監)
現在、3地区20世帯、34名の方がまだ避難をされておりますので、今後自宅に帰ることができる状況かあるいは避難が長引けば、市営住宅棟に住まれるのか市の方で調整していると聞いています。
生成AIについて
(記者)
ChatGPTなどの生成AIへの認識は。
(佐藤知事)
最先端の技術ですので、使えるものはルールをしっかり作った上で、使っていくべきだろうと思います。
ただ、今もう、様々な課題が指摘をされておりますし、それから特に著作権の問題などで対外的に問題を引き起こす可能性もありますので、そういうところについてはしっかりルールを作り、活用していくということが大事だと思います。
(記者)
大分県は先端技術に対して全国に先駆けて導入を目指していると思うが生成AIの導入については遅れているのではないか。
(佐藤知事)
遅れているということはないかと思います。どこの自治体もルールをしっかり整備して問題点が発生しないように、使っていきましょうという姿勢という点では、同じような対応にはなっているのではないでしょうか。
消防連絡体制の一元化について
(記者)
消防連絡体制の一元化についての考えを。
(佐藤知事)
県内に14ある消防本部の通信指令を大分市の消防本部が受託をして事業を行う。これにより、コストの削減や災害があった時の119番通報対応など体制の強化が図られることになります。
大分市長時代に市町村間で特に議論したのは、地域毎の地形の実情に応じた消防車や救急車の発信指令ができるだろうかというところです。
新防災センター開設スタートの時点では各14の消防局から人を派遣していただき、地域の実情に明るい方が、通信指令センターの職員として、対応していきます。
もう一つは最新のテクノロジーを活用して、今と比べても遜色のない形で消防車、救急車の配車、指令ができるという判断をしまして、実施をすることになりました。
そういう意味で非常に意義のある事業だと思います。
元荷揚町小学校の場所に複合公共施設コミュニティセンターを作ります。そこに防災センターが措置されるというのは、大分県民の安全安心に繋がる、そういう事業になっていくことが期待できると思っています。
半導体について
(記者)
九州各県を見ると、半導体関連企業の進出の動きがある。大分県はどうか。
(佐藤知事)
企業の進出つきましては、大分県においても様々な動きがあります。
大きな工場ですと、ジャパンセミコンダクターやソニーがあります。
半導体製造装置の研磨剤の企業や、半導体の製造装置の中で使う、特殊な配電盤が必要になりますが、この関連企業など、半導体の関連の立地というのは着々と大分の中でも進んでいます。
熊本県のTSMC級のものはありませんが、中九州横断道路の整備とあわせて、九州全体がシリコンアイランド化しつつあります。
特に熊本・大分というのはその中心として、活動ができるのではないかなと考えています。
(記者)
熊本県は、半導体の推進ビジョンを県でとりまとめている。大分県でも熊本県のようなビジョンを策定予定はあるか。
(佐藤知事)
ものづくり全体のビジョンがありますが、半導体はその中でも大事な部分を占めると思います。
企業が立地をしたいところに立地できるような、要件緩和や、新たな支援措置の充実をやることにより、半導体をはじめとした企業の立地を促進していくための措置を、一つずつ講じていくという予定にしています。
県議会について
(記者)
県議会代表質問の感想は。
(佐藤知事)
代表質問、一般質疑に関して、有意義な議論ができたのではないかなと思います。
重点的な施策、例えば、少子高齢化対策、子育て支援、それから農林水産業の振興など非常に多岐にわたるテーマについて、議員の皆さんの問題意識や提案をお聞きできました。
また、広域のインフラ整備や広域交通の整備等についても、執行側の考えについて説明をすることができたのではないかなというふうに思います。
8月の頭に予算に関して審議していただくスケジュールになっていますが、有意義な議論をしていただきたいと思います。
(記者)
特に印象に残った議論は。
(佐藤知事)
個別の案件もそれぞれ、大変大事なことでありますが、産業の振興から安全の問題など特に、困っている方々に寄り添う取組をどういうふうに進めていくべきかは、それぞれの議員の皆さんの問題意識、問題提起があったと思います。
(記者)
東九州新幹線、久大線ルート、豊予海峡については。
(佐藤知事)
新幹線につきましては、東九州新幹線と豊予海峡を通った四国新幹線で大阪・四国経由を大分までという2つが基本路線なので、その2つを整備新幹線のステージに格上げをすることをやっていく必要があるということ、国のプロジェクトでやっていくものであるので、大分県民だけの負担でやるというのではなく、国のプロジェクトとしてやってもらうための取り組みをしていくというメッセージが少なくとも、議員の方々には伝わったのではないかなと思います。
その中で、東九州新幹線は、福岡から大分を通って宮崎、鹿児島に行く路線というふうに基本路線はなっておりまして、今までの議論から日豊線沿線という印象を持たれた方が多いかもしれませんが必ずしも基本計画でそういうふうになっているわけではありません
どうやってつないでいだ時に、費用対効果が高いかということを議論する上で、久大線のルートもあるのではないかというのは昨年の東九州新幹線シンポジウムの時に議論があったことを踏まえて、費用対効果の調査が始まっています。
どういうルートがあるかというのをこれから整理していくことが必要だと思います。
そこら辺もしっかり考えておかないといけない課題だというのを議員の皆さんにもご認識いただいたと思います。
(記者)
各議員の問題意識、テーマ性の違いなど大分市長時代との違いは。
(佐藤知事)
大分市議会の方が、非常に生活に身近なテーマが多いです。
県全体を見据えたとか、産業の振興全体、例えば農業漁業の振興をどうやっていくかなど、議論の幅が広いと感じました。
市議会でも、もちろん広い議論もしますが、住民生活に密着した視点になるので、それよりは広いという印象を受けました。
災害時の氏名公表について
(記者)
警察の案件でいくと、事件とか事故の場合、よっぽど特殊な事情がないときには、氏名公表されている。
基本原則としては、原則、災害時も個人情報を出す姿勢を県が持たないと、条件をクリアしたら公表するとなったら、どんどん出しにくいような状況になってしまうのではないか。
(佐藤知事)
繰り返しになりますが、今回お亡くなりになった方のお名前を出すことによって公益性が上がってくるかどうかということも含めて、この点については、引き続き議論させていただければと思います。