
令和7年7月1日知事定例会見
動画はYouTube「おんせん県おおいた公式」へ
日時:令和7年7月1日(火曜日)13時30分~
場所:第一応接室
記者会見時に配布した資料を掲載します。
ホーバークラフトの定期運航開始について
7月26日(土曜日)から、定期運航が始まることになりました。大分第一ホーバードライブから発表されましたが、7日(月曜日)の12時から予約が開始されるとのことですので、ぜひ多くの皆さんに、ご活用いただければと思います。
また、西大分のホーバーターミナルおおいたでは、本日から、物販スペースとカフェスペースの2つのテナントの募集を開始します。物販スペースは広さ60平方メートル、バックヤード16平方メートルで、おにぎりやサンドイッチ、県特産品などの販売を想定しています。カフェスペースは広さ97平方メートル、キッチン24平方メートルです。ホーバークラフトの利用者だけでなく、地域住民や観光客の食事の場、憩いの場として活用されることを期待しています。
スケジュールは、8月25日(月曜日)まで募集したのち、29日(金曜日)に審査を行い、9月1日(月曜日)に入店候補者を決定、11月上旬からの営業開始を想定しています。
このホーバーターミナルの設計は、大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーも務めている藤本壮介さんです。空へと舞い上がっていくことをイメージして設計いただいており、別府湾を一望できる素晴らしい建物となっています。
これまでの別府湾周遊運航では、延べ約5,000人の方にご利用いただいていますが、定期運航開始に伴い、さらに多くの方に訪れていただき、西大分の魅力のスポットのひとつとして楽しんでいただければと思います。
周辺には「道の駅たのうらら」や海開きをしたばかりの「田ノ浦ビーチ」、ライブハウス「ブリックブロック」などのイベント施設、その他にも「うみたまご」や「高崎山」、さらに北に進むと別府市内の「上人ヶ浜公園」など魅力的なスポットが数多くあります。ホーバークラフトの利用をきっかけに、このエリアが大分の魅力の地となることを期待しています。
配 布 資 料:ホーバークラフト空港アクセス便就航 チラシ [PDFファイル/2.83MB]
熱中症対策について
今年は梅雨が早く明けまして、全国的にも気温が上がっており、これまで以上に熱中症に対する警戒が必要です。
昨年度、県内における熱中症での救急搬送数は1,525件で、うち5人の方がお亡くなりになりました。熱中症は重大な健康被害を引き起こす可能性もあります。
今年も5月以降すでに236名搬送されておりまして、幸いなことにお亡くなりなった方はいませんが、例年、梅雨明け前後から熱中症患者が増加する傾向にあるため、外出する際は、水分・塩分補給や日傘・帽子など、暑さ対策を十分にとることが重要です。
加えて、大分県の取組として、熱中症一時休憩所を、薬局やコンビニ、金融機関等の皆さんにご協力いただき、県内で796か所設置しております。例えば外出時に気分が悪くなったとか、涼みたいときなどにご利用ください。
もう1つ国の施策として、令和6年度からクーリングシェルターの運用が始まっています。これは、熱中症特別警戒アラートが発令された際に、一時的な休憩所として利用できる施設です。
現在、各市町村の公民館や商業施設など164か所が指定されており、これらの施設には、目印としてのぼり旗が設置されています。
暑い日差しの中を歩いていて、少しでも体調に異変を感じたら、早めにこうした施設を利用し、休憩をとっていただければと思います。
配 布 資 料:なし
救急安心センター(♯7119)運営事業の県内全域運用開始について
急な病気やケガで救急車を呼んだ方がよいか、それとも病院に行った方がよいかなど対応に迷った時に、すべて119番に電話すると混雑しますので、迷った時の電話相談窓口として救急安心センター♯7119というものがあります。県内では、大分市が、昨年の10月から実施していましたが、本日の19時から県内全域で運用開始となります。
こどもの場合の相談窓口は、こども救急電話相談♯8000を運用していますので、お子さんの具合が悪く、対応に困った時は♯8000に電話をしていただければと思います。
いずれの場合も、平日や土曜の日中にはかかりつけの病院にご相談ください。電話相談は、かかりつけの病院等に相談ができない時間帯、平日と土曜日については午後7時から翌朝8時まで、日曜と祝日については24時間の対応となっています。
大事なのは、緊急時はためらわずに119番通報をしてもらいたいということです。どうしようか迷った時には、♯7119または♯8000を活用いただき、救急車の適正な利用や医療機関の適正受診促進にご協力をいただければと思います。
♯7119の大分市の運用実績を聞いたところ、昨年の10月から今年の3月までで7,521件の相談があったそうです。そのうち、119番にすぐ連絡してくださいと返答したのが1,051件で全体の約14%、医療機関の受診を促したのが3,347件で約45%と、合わせて60%程度は何らかの対応が必要という返答をしたとのことでありました。
119番は緊急を要する方を優先にご利用いただきたいため、まずは♯7119を知っていただいてご活用いただければと思います。
配 布 資 料:「#7119」 チラシ [PDFファイル/680KB]
大分県ビジネスチャレンジコンテスト 「OITAゼロイチ」について
今年度で3回目になります大分県ビジネスチャレンジコンテスト「OITAゼロイチ」の募集を本日から開始します。
11月30日(日曜日)まで、県内での創業を考えている、または創業してから10年未満の中小企業者や新たな事業展開を考えている中小企業者の方々を対象に、ビジネスアイデアを広く募集します。
また今年度はアイデア段階のプランを補強して、より精度の高いビジネスアイデアでコンテストに挑戦していただくため、応募期間中に、「ゼロイチ起業講座」を計4回開催し、アイデアのブラッシュアップを支援します。
募集期間終了後、事前審査を経て、来年2月26日(木曜日)にコンパルホールで行われる最終審査会で、受賞者を決定するスケジュールになっています。
今年度も受賞特典として、県知事賞100万円のほか、事業化に向けた伴走支援など、審査員自らが提供する賞の授与も予定しています。
ぜひ多くの方々にチャレンジいただいて、県経済の将来を引っ張っていっていただきたいと考えております。
配 布 資 料:OITAゼロイチ チラシ [PDFファイル/1.77MB]
「大分県少年の翼」の募集開始について
「大分県少年の船」という事業を昭和55年から開始して、今年で46回目になります。令和5年度から、飛行機を利用して「少年の翼」ということで、県外での研修を実施しております。
例年夏休み期間中の7月または8月に実施してきましたが、昨年は暑さなどで体調を崩した方もいたため、今年度は実施日を冬休み期間の12月25日(木曜日)から28日(日曜日)までに変更しました。
気候的に過ごしやすい冬の沖縄で、青く澄んだ海、そして亜熱帯の植物などの自然を体感する環境学習、現地のこどもたちとの交流会などに参加をしていただきます。
なお、応募期間が本日7月1日(火曜日)から8月3日(日曜日)までとなっており、小学生の団員が192人、中学生の副班長、高校生の班長がそれぞれ24人ということで募集をいたします。
以前団員として参加した小学生が、その当時の班長・副班長のお兄さんお姉さんに憧れて、今度は自らが班長、副班長として、再び参加していただく方も結構多いようです。
県内各地から集まった年齢も異なる参加者が、集団生活やいろんな経験をして学び合うとともに、沖縄のこどもたちとの交流などを通じて心身共に成長できる、絶好の機会となります。
平和学習として、ひめゆりの塔やひめゆり平和祈念資料館などを訪れるほか、環境学習として、自然体験活動を行うとともに、異文化・交流体験として、伝統芸能の鑑賞を行うなど、さまざまなプログラムが組まれておりますので、ぜひ多くの皆さんに、応募していただきたいと考えております。
配 布 資 料:令和7年度「大分県少年の翼」の実施について [PDFファイル/447KB]
大分県少年の翼募集チラシ(団員向け) [PDFファイル/1.06MB]
大分県少年の翼募集チラシ(班長・副班長向け) [PDFファイル/471KB]
ハーモニーライナーの運行開始とバスの利用促進について
大分空港・JR杵築駅・ハーモニーランドを結ぶ直通バス「ハーモニーライナー」を8月2日(土曜日)から11月15日(土曜日)まで実証運行します。1日5月5日往復運行し、大分空港からハーモニーランドまでの運賃は片道1,000円です。
運行車両は、ハローキティやクロミ、シナモロールなどのサンリオキャラクターでラッピングされた特別仕様で、内部の座席なども装飾される予定です。
サンリオキャラクターは非常に人気が高いため、県民の皆さんをはじめ、県外から訪れた方、そして大阪・関西万博等で大分を訪れる外国人旅行者などぜひ多くの方に利用いただきたいと思います。
次に、バス利用促進に関連して、お願いがあります。
昨年度12月と1月に実施したバス無料デーの実施結果をまとめました。
路線バスを維持していくためには、県民の皆さんが普段からバスに乗っていただくことが大事です。バスに乗る経験が少ない方に、まずはバスに乗っていただいて、バスが公共交通として利便性があり、乗ってみると楽しい乗り物であると体験してもらうため、昨年12月15日(日曜日)、今年の1月15日(水曜日)、22日(水曜日)の合計3日間、バス無料デーを実施しました。その結果、利用者は14万人と、前月比の約1.6倍の方に利用いただき、特に臼杵・津久見・竹田・豊後大野などの地域では約2倍の方に利用いただきました。
明野・鶴崎地区などで渋滞緩和効果も確認されたほか、利用者のアンケートでは、9割の方に満足いただき、無料でなければ乗らないという方は約6%で、きっかけがあればバス利用が期待できることもわかりました。また、定時性や便数の増加、運転手の確保、鉄道との接続など、利便性の向上が利用促進につながるという結果も得られました。
各バス事業者も、休日のファミリー割引やこども乗車の特典、サマー定期券、運転体験など、利用促進のためのキャンペーンを行っています。実施時期に合わせてバス事業者からリリースされますので、その際はぜひ報道等で取り上げていただきたいと思います。バスが果たす役割は非常に大きいため、県もバス事業者と連携し、様々な取組を進めていきたいと思います。
配 布 資 料:ハーモニーライナー運行開始について [PDFファイル/5.77MB]
乗合バス利用効果実証事業の実施結果について [PDFファイル/531KB]
各バス会社の利用促進キャンペーン一覧について [PDFファイル/462KB]
記者質問
ハーモニーライナーについて
(記者)
ハーモニーライナーの運行開始について、観光客も多くなる夏休み時期にホーバークラフトの就航も決まり、大分空港の交通アクセスが強化されるが、観光客へのアピールを含めて改めて伺いたい。
(佐藤知事)
大分ハローキティ空港は全国的にも、そして世界的にも台湾をはじめ注目を集めており、多くの観光客に訪れていただいています。特に現在、大阪・関西万博に来られた世界の方々を大分に呼び込むための取組を進めているところです。
大分ハローキティ空港とともに、世界で唯一の屋外型のサンリオキャラクターのテーマパークであるハーモニーランドが大分にあるということを十分に発信していくことで、より魅力が高まっていくだろうと考えておりますので、しっかりやっていきたいと思います。
(記者)
ハーモニーライナー運行でどのような効果を期待しているか。
(佐藤知事)
ハーモニーランドを運営するサンリオエンターテイメントの小巻社長からも、車で来場する方が圧倒的に多いので、公共交通がもう少し充実すればもっといろんなお客さんに来ていただけるのではというお話をいただいています。
また、ハーモニーライナーは杵築駅を経由しますので、鉄道との連携による利用拡大の可能性も出てくると思います。
実証運行をしていきながら、公共交通のニーズがどういうところにあるのかを、アンケートや利用実績などを参考にしながら研究していきたいと思います。
バス自体に魅力的なラッピングが施されていますので、万博期間中、外国人の方やお子さん、ハローキティファンの皆さんにもぜひ利用していただきたいです。
(記者)
ハーモニーライナーの運賃は片道で、大人もこどもも同額の1,000円でよいか。
(佐藤知事)
こどもの運賃は、大人の半額です。
ホーバークラフト就航開始について
(記者)
これまで安全性の確保を重視する旨の発言があったが、夏休み前、万博期間中というこのタイミングで就航が正式に決まったことへの所感は。
(佐藤知事)
安全確保が何より重要ですが、九州運輸局から検査の合格通知を受け、安全確保について認証が得られたということがまず一つです。また、これまでの別府湾周遊運航で、約5,000人の方に楽しんでいただきましたが、この間に事故やトラブルもなく、安全に周遊を楽しんでいただいておりますので、安全の観点での実績も、大分第一ホーバードライブの自信にも繋がったのではないかと思います。
今回の定期就航は、十分に練習を重ね、検査に合格した上での就航となりますので、ようやく定期就航への第一歩が踏み出されたなというのが感想です。
(記者)
定期就航となれば別府湾周遊運航に比べて便数が増えるが、県として大分第一ホーバードライブへの向き合い方は変わるか。
(佐藤知事)
向き合い方に変わりはありません。大分県は裸傭船契約によって船を貸している船主として、大分第一ホーバードライブと共に、空港へのアクセス改善に取り組んでいきます。
(記者)
昨年度、西大分のホーバーターミナルと大分駅を結ぶバスの予算措置があるとのことだったが、今年度も同様の予算措置をしているのか。
(佐藤知事)
はい、あります。3か月限定の実証運行として、現在その詳細を詰めているところです。県の事業ですので、改めて発表させていただきます。
(記者)
県はホーバークラフトの船体購入やターミナル整備に多額の税金を使ってきたが、定期就航にあたり、県としての責任感と、事業者に担ってほしい責任感について、どのように考えているか。
(佐藤知事)
県としては、船体購入とターミナルの整備を通じて空港アクセス改善を進めてきました。定期運航の第一歩が開かれたわけですが、これまで別府湾周遊運航に5,000人近い方に乗船いただき、ホーバー自身が観光資源としても魅力的なものだと再認識できました。西大分側のホーバーターミナルは、大阪・関西万博の木製リングを設計した方が手掛けたもので、大分の新たな魅力スポットになることを期待しています。
先日も、このターミナルで婚活イベントが行われ、男性15名、女性15名に参加いただきました。結果として9組のカップルが成立するなど、イベントの開催場所としても活用されています。また、これからテナントも入居しますので、テナント自身が魅力のひとつとなることも期待しています。
大分第一ホーバードライブには、空港アクセス便の運航により、大分空港の利便性を高めていただきたいと考えています。そして何より安全確保が重要ですので、安全に就航を続けていただくことを強く望んでいます。また休日別府湾周遊についても続けていくとのことですので、引き続きご利用いただきたいと思います。
(記者)
運航はあくまでも事業者が担うことを前提として、当初計画から就航が1年ほど遅れたが、今後収益を上げていくためにも、県として魅力の発信など、できる後方支援は行っていくのか。
(佐藤知事)
それはそのとおりです。予定より1年ほど定期就航は遅れましたが、その間にアイデアを出しながら、周遊運航で実績を上げていこうということで、大分第一ホーバードライブが開始をしたということもあります。安全かつ定期的な運航がベースにあってこそですが、今後は西大分のホーバーターミナル周辺を魅力的なスポットにし、例えば、恋人の聖地と呼ばれる田ノ浦ビーチのように、デートスポットになるような魅力ある環境づくりなど、県も一緒になって取り組んでいきたいと思います。
(記者)
検査に合格したと聞いたとき、ほっとしたか。
(佐藤知事)
おそらく検査に合格する準備ができているだろうと思っていました。なぜかというと、ホーバークラフトの定期就航への二つの大きなハードルに徐々に対応できていたからです。
一つ目は、運転が思った以上に難しかったわけですが、県が間に入って、ホーバークラフトの製造元であるグリフォン社と、県が傭船契約をしている大分第一ホーバードライブをつなげて、操縦技術の指導を進めてきていました。
二つ目は、船体の整備が思った以上に難しかったわけですが、エンジンメーカーであるドイツのMan社に連絡し、技術者を呼んだほか、南日本造船や三浦造船、佐伯造船といった県内の造船会社の皆さんが協力してくださり、船体の整備力を高めることができていました。
このような仲介役を県も担ってきたという経緯があり、まさにその流れで準備ができているだろうと思っていたということです。
(記者)
今後、二次交通の整備が重要なポイントになると思うが、実証運行にどう取り組んでいきたいか。
(佐藤知事)
定期就航から3か月間、大分駅前と西大分のターミナルを結ぶバスの実証運行を行いますが、正直なところ、どのような使われ方をするかは運行してみないと分かりません。もしかすると、空港まで自家用車で行っていた方が、西大分の駐車場は無料ですので西大分に車を停めて、ホーバークラフトに乗り換える方もいれば、実証運行するバスを利用する方もいると思います。また、タクシーやレンタカー、カーシェアリングのニーズが出てくるかもしれません。県の予算で行う3か月の実証運行期間中、様々なことを試行し、アンケートやデータを見ながら、どういったニーズがあるのかを研究・検討していきたいと思います。
(記者)
県議会などでは、県のホーバー事業への関与について、もっと強く関与するべきとの声があがっていたが、県としては十分な支援・仲介を行ってきたという認識か。
(佐藤知事)
県は支援という形で、一緒に取り組んできたつもりではあります。県がすべてを仲介したわけではなく、大分第一ホーバードライブが独自に頑張った部分も大きいと思います。県内の造船会社との協力関係においては、必ずしも県ということではなく、大分第一ホーバードライブに尽力いただいた部分も大きいと思います。
ただ、製造元のグリフォン社やエンジンメーカーのMan社とは、県がホーバーの購入契約をしていますので、県が間に入って、人材やトレーナーの派遣などを要請する必要がありました。
県議会の中で議論が出ていた県の関与という点については、例えば赤字補うを県が行うべきだという意見もありましたが、これは構想の段階から、収益については裸傭船契約で大分第一ホーバードライブが担うということになっていますので、赤字補うを県が行うということは契約内容もそうなっていませんし、考え方そのものが変わってしまいますので、それはできないという話をしてきています。
(記者)
現状は1日4往復の運航だが、今後、多くの航空便にアクセスできるような運航に向けて、どのように進めていくべきと考えているか。
(佐藤知事)
まだ運航がスタートしていない状態です。増便した方が収益性は高まると思いますが、まずは、この4往復8便をしっかりと運航することに注力していただきたいと思います。
これまでの別府湾周遊の運航が大きな実績となり、大分第一ホーバードライブも自信をつけたと思います。定期運航についても実績と自信を積み重ねて、そこから便数をどのように増やしていくのかにつなげていくことになると思います。
救急安心センター(♯7119)について
(記者)
♯7119の運営組織、運営方法、事業費について伺いたい。
(佐藤知事)
電話相談では、まず看護師が相談員として対応します。看護師が判断に迷った際には、オンコールで待機している医師にすぐ相談できる体制になっており、相談者が希望すれば医師に代わることも可能です。コールセンターのような場所で、看護師さんに電話が繋がり、その場で119番につなぐこともします。
費用分担は、事業主体である県が2分の1を、各市町村が残りの2分の1を人口案分で分担します。今年度の当初予算の総額は3,000万円弱です。
(記者)
コールセンターのような場所というのは医療機関が対応するのか。
(福祉保健部審議監)
民間事業者に委託しているのでそこが対応します。
(記者)
県内の自治体からの反応は。
(福祉保健部審議監)
ぜひ県で統一した運用をしてほしいと伺っています。
東京都議会議員選挙について
(記者)
東京都議会議員選挙の結果の受け止めは。
(佐藤知事)
都民の判断ではありますが、国政の与党にとっては厳しい結果だったのではないでしょうか。都政の与党である都民ファーストの会が議席を増やしましたので、そちらにとっては良い結果だったと思います。国政と都政は別だと思いますけども、やはり国政の与党にとっては厳しい判断だったのではないかと思います。
(記者)
今回の都議選の結果は、大分での参議院選挙に影響を与えると思うか。
(佐藤知事)
それは分かりません。東京都と大分県では、産業構造や人口構成が大きく異なります。また、それぞれの課題についての発信力も違うかもしれませんので、どのような影響が出るかは分かりかねます。
(記者)
改めて、参議院選挙にどのような論戦を期待しているか。
(佐藤知事)
国政選挙ですので、日本全体の制度設計や発展のために、どのような政策をとるべきかということについての論戦を期待しています。また、大分県から1名参議院議員に選出されますので、大分県の発展のためにどのようなことに取り組んでいただけるか、その点も注目して見守りたいと思います。
(記者)
知事として、具体的にどのような争点について論戦を深めてほしいか。
(佐藤知事)
物価高対策の支援の仕方、中長期的に国民負担をどういうふうに考えるか、国のあり方としての地方創生をどう進めるか、憲法改正、夫婦別姓、外国人受け入れなど、それぞれの争点が非常に重要なテーマだと思います。これらは将来の日本のあり方を決めていく重要なテーマだと思いますので、多くの県民の皆さんが関心を持って、しっかりと判断していただきたいと思います。
知事の公務と休息のバランスについて
(記者)
先日、名古屋市の広沢市長が会見中に倒れ、6月は休みが1日しかなかったと報じられている。民間企業やサラリーマンと立場が違うとはいえ、佐藤知事ご自身の休息は取られているか。
(佐藤知事)
はい、休んでいます。丸一日休む日も何日かありますが、あまり休みすぎない方が、かえって調子が良いこともあります。休日もイベントでご挨拶に伺うなどすることがありますが、それが調子を保つことにつながる場合もあります。しっかり体調を管理しながら仕事を行うことが重要と考えています。
(記者)
公務と休息のバランスをどのように考えているか。
(佐藤知事)
自己管理が大事だと思います。きちんと仕事ができるように、休むべき時にはしっかり休むことも重要だと思います。
中国への水産物輸出再開について
(記者)
中国への水産物輸出が再開されるとの報道があったが、今回の再開に関する受け止めと、今後の輸出促進策について伺いたい。
(佐藤知事)
昨年9月、中国の駐福岡総領事の楊慶東氏がお見えになった時に、中国は本県にとっても重要なマーケットですので、水産物輸出禁止の早期解除を要請しました。当時、楊氏は、要請を非常によく理解してくださり本国に報告する、よい結果になることを信じているとお話されていました。それから半年以上を経てようやく再開されることがアナウンスされました。
本県の農林水産物の輸出は、令和6年が計57億9千万円で、そのうち水産物が20億1千万円でした。今現在、中国向けはゼロとなっていますが、規制前の令和4年ですと、計43億3千万円、うち水産物が14億2千万円、そのうち中国向けが約2億円でした。規制後は台湾や米国への販路開拓を進めてきましたが、今後は中国マーケットが再開されることで、輸出額はさらに伸びることが予想され、大いに期待しています。
佐伯市にブリの加工場も新たに整備されており、今後輸出を進めていくことが重要です。輸出には厚生労働省への加工施設の登録や放射性物質の検査証明書が必要になり、これには多少時間がかかりますが、重要なマーケットですので、大分県としては再開を歓迎し、また大いに期待したいと考えています。
(記者)
他県の漁業関係者からは、漁獲量・養殖量の不足から、輸出再開で値上がりを心配する声もあるが、大分県として心配はあるか。
(佐藤知事)
心配よりも期待の方が大きいです。
これまで中国以外の販路開拓を積極的に進めてきました。例えば、台湾の百貨店でブリの解体ショーを行い、多くの関心を集めました。今後は中国本土でも同様のプロモーションを行うことも考えられます。
また、加工施設整備への補助金などで機能強化を図り、生産量が増え、好循環が生まれるよう取り組んでいきます。
米の政策について
(記者)
石破首相が米の安定供給に関する関係閣僚会議で、意欲ある生産者の所得が確保され、不安なく増産に取り組めるような新たな米政策へ転換すると発言したことへの所感は。
(佐藤知事)
意欲ある稲作農家を支援していくことは大変重要であり、賛成です。
現在、県内の米のマーケットは3つに分かれてきています。新米の銘柄米が4,000円強/5kg、入札で落札された備蓄米が3,000円台/5kg、そして随意契約の備蓄米が2,000円台/5kgと、それぞれニーズが分かれています。
増産意欲を示している農家は、高価格帯の銘柄米の生産を増やそうとしている方々ですから、消費者のニーズに応え、おいしいお米を増産していこうということです。
県としても、大規模化や生産性の向上、暑さに強い品種改良などの課題はありますけども、しっかりと取組を支援していきたいと思います。