市
町村の財政状況等一覧表の公表にあたって
T 公表の趣旨
地方分権の進
展に伴い、地方公共団体の行財政運営については、住民に対する説明責任を果たすことがますます重要になっております。特に地方財政の状況が極めて厳しい中
で、各地方公共団体が住民等の理解と協力を得ながら財政の健全化を推進していくためには、自らの財政状況についてより積極的に情報を開示することが求めら
れています。
各地方公共団
体においては、これまでも地方自治法に基づく決算や財政状況の公表などの情報開示に努めていますが、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の全面施行や公会計改革の推進も踏まえ、一般会計等に加え公営企業などの公営事業会計の状況や地方公
社・第三セクター等の経営状況及び財政援助の状況も含めた、各市町村ごとの総合的な財政情報として「財政状況等一覧表」を公表するものです。
U 公表内容
1 一般会計等
の財政状況
市町村の財政
の中心をなし、行財政運営の基本的な経費を網羅している「一般会計」と、特定の収入を特定の歳出に充て、一般会計とは区分して経理する「特別会計」の決算
状況を示しています。なお、「一般会計等」とは、地方公共団体財政健全化における実質赤字比率の対象となる会計です。
【用語解説】
・形式収支
…歳入決算額から歳出決算額を差し引いた額。
・実質収支
…形式収支から翌年度に繰り越すべき財源を除いた額。
・他会計等から
の繰入金…一般会計、基金等から収入(受け入れた)された金額。
2 公営企業会
計等の財政状況
水道事業、病
院事業、下水道事業等の「公営企業」、競輪等の「収益事業」、国民健康保険・老人保健医療・介護保険事業等の公営事業会計の決算状況を示しています。
【用語解説】
・総収益 …地方公営企業法適用企業(以下「法適用企業」という。)
における営業活動に伴う収益。(サービス提供の対価として料金収入が主体)
・総費用 …法適用企業における営業活動の費用。(サービスの提供に
要する人件費、物件費等の営業費用が主体)
・純損益 …
総収益から総費用を差し引いた額
・資金剰余額…流動資産(現金預金、有価証券、未収金など)から流動負
債(未払金など)を差し引いた額。(負数の場合は、不良債務を抱えている事業)
・一般会計等繰
入見込額
企業債(地方
債)現在高のうち、一般会計等が今後負担すると見込まれる額
3 関係する一
部事務組合等の財政状況
市町村の区域
を越えて、広域で取り組んだ方が効率的である、事務の一部(常備消防、ゴミ処理、火葬等)を共同で処理するために設立させた一部事務組合の決算状況を示し
ています。(当該市町村が加入している組合等を記載しています。)
【用語解説】
・一般会計等負
担見込額
一部事務組合
等の地方債現在高のうち、当該団体が今後負担すると見込まれる額
4 地方公社・
第三セクター等の経営状況及び地方公共団体の財政支援の状況
地方公共団体
と民間が共同出資した法人の経営状況及び地方公共団体の財政支援の状況を示しています。対象は市町村の出資等が総額25%以上の法人、出資割合は25%未
満であるが、財政支援[補助金(負担金、交付金等を含む。)]、貸付金、債務保証、損失補償]を行っている法人となっています。
【用語解説】
・経常損益
…毎期繰り返す事業活動の結果としての利益(損失)
・純資産又は正味財産…法人の総資産額から総負債額を差し引いた正味財
産のことで、この額が負数の場合は「債務超過」であることを表します。
5 充当可能基
金の状況
当該地方公共
団体に設置されている基金のうち、当該基金を廃止するものと仮定した場合に地方債の償還額等に充当が可能な金額を記載しています。
【用語解説】
・財政調整基
金…地方公共団体における年度間の財源の不均衡を調整するための基金。
・減債基金 …地方債の償還を計画的に行うための資金を積み立てる目
的で設けられる基金。
6 財政指標の
状況
【実質赤字比
率】
当該地方公共
団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模(地方公共団体の標準的な状態で通常収入されるであろう経常一般財源の規模を示すもの)に対する比
率です。
【連結実質赤字
比率】
公営企業会計
を含む当該地方公共団体の全会計を対象にした実質赤字額又は資金の不足額の標準財政規模に対する比率です。すべての会計の赤字と黒字を合算し、地方公共団
体全体としての赤字の程度を指標化し、地方公共団体としての財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます。
【実質公債費比
率】
当該地方公共
団体の一般会計等が負担する元利償還金及び準元利償還金の標準財政規模を基本とした※に対する比率の3年間の平均値です。(全国平均=11.8%、大分県平均11.6%)
地方公共団体財政健全化法の実質公債費比率は、起債に協議を要する団体
と許可を要する団体の判定に用いられる地方財政法の実質公債費比率と同じです。
※標準財政規模
から元利償還金等に係る基準財政需要額算入額を控除した額(将来負担比率において同じ。)
【将来負担比
率】
地方公社や損
失補償を行っている出資法人等に係るものを含め、当該地方公共団体の一般会計等が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模を基本とした額に対する比率で
す。(全国平均=100.9%、大分県平均88.1%)
地方公共団体の一般会計等の借入金(地方債)や将来支払っていく可能性
のある負担等の現時点での残高を指標し、将来財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標ともいえます。
【財政力指数】
当該地方公共
団体の財政力の強弱を表す数値で、財政力指数が大きくなるほど財政力が強いことになります。これが1.0を
上回ると地方交付税の不交付団体となります。(全国平均=0.56、大分県平均0.44)
【経常収支比
率】
人件費・扶助
費・公債費等の経常経費に、地方税・地方交付税を中心とした経常一般財源がどの程度充当されたかを見る指標で、この比率が低いほど、普通建設事業費等の臨
時経費に充当できる一般財源があり、財政構造が弾力に富んでいることとなります。(全国平均=91.8%、
大分県平均94.4%)
【資金不足比
率】
当該地方公共
団体の公営企業会計ごとの資金の不足額の事業の規模に対する比率です。
公営企業の資
金不足を、公営企業の事業規模である料金収入の規模と比較して指標化し、経営状態の悪化の度合いを示す指標ともいえます。
○
問い合わせ先
総務部市町村振興課財政班 TEL 097-506-2415 |