下郡遺跡群(第152次調査)発掘調査速報
印刷用ページを表示する掲載日:2024年4月18日更新
下郡遺跡群(第152次調査)発掘調査速報
事業名
都市計画道路庄の原佐野線街路改良事業に係る埋蔵文化財発掘調査
所在地
大分市下郡南
調査期間
令和5年5月30日~令和6年3月13日
調査概要
下郡遺跡群は大分川東岸の自然堤防上、宗麟大橋を抜けたJR豊肥本線の沿線に位置する遺跡です。これまでの調査により、弥生時代から近世にいたる広大な集落地であったことが確認されています。令和4年度に実施した第151次調査に引き続き、今年度は4つの調査区を設定し、約1,200平方メートルの埋蔵文化財調査を実施しました。
検出遺構
調査では以下の4つの時期の遺構を検出することができました。
1 弥生時代(紀元前3~3世紀頃):竪穴建物跡、土坑
2 古代(8~9世紀頃):掘立柱建物跡、柱穴、土坑
3 近世(16~18世紀頃):土坑、柱穴、溝、井戸跡
4 近代(19~20世紀頃):柱穴、溝、井戸跡
1 弥生時代(紀元前3~3世紀頃):竪穴建物跡、土坑
2 古代(8~9世紀頃):掘立柱建物跡、柱穴、土坑
3 近世(16~18世紀頃):土坑、柱穴、溝、井戸跡
4 近代(19~20世紀頃):柱穴、溝、井戸跡
遺物の出土状況
遺物は上記遺構を中心に、弥生土器や石器、古代の土師器や須恵器のほか、青磁や白磁をはじめとする陶磁器類の破片が出土しています。
調査のまとめ
今回の発掘調査では、弥生時代から近世まで幅広い時代の遺構や遺物を確認することができました。遺構の中には、後世の削平などの影響を受けず、良好な状態で検出できるものもありました。今後、発掘調査報告書刊行のための整理を通じて、遺跡の性格を詳細に検討していきます。
調査区遠景(区域3を望む)
調査区空撮(区域4)
近世の井戸の検出状況
弥生土器検出状況
調査風景