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五ヶ瀬中遺跡発掘調査速報

印刷用ページを表示する掲載日:2018年3月22日更新

事業名

県道庄内久住線道路建設事業に伴う埋蔵文化財発掘調査

所在地

由布市庄内町大字五ヶ瀬

調査期間

平成29年10月6日~平成29年11月15日

調査概要

 五ヶ瀬中遺跡は丘陵の斜面に位置し、五ヶ瀬神社の向かいにあります。調査対象地は南側の丘陵裾部から低地に向かって、西側を区域1、東側を区域2と分けました。調査区には包含層(遺物が含まれる層の堆積)はなく、盛土が厚く堆積していました。その下の地山面で遺構が検出されました。

検出遺構

 区域1の北側には柱穴(ピット)が多数見られ、柵列を2基確認しました。この柵列の間の土は固くしまっており、道路として使われたと考えられます。南側では4本柱と焼土をもつ構造の竪穴建物を確認しました。

 区域2は南から北に向けて傾斜しており、谷地形をなしています。遺構は南半分に集中しており、柱穴(ピット)や土坑とともに竪穴建物を2基確認しました。そのうちの1つは4本柱の構造でした。

 区域1と区域2では谷部には遺構が少なく、比較的高い位置に遺構が集中することが共通して見られます。

遺物の出土状況

 盛土から縄文時代の遺物が、区域2の土坑から弥生時代の土器が出土しました。区域1・区域2の竪穴建物から古墳時代の土師器が出土しました。

調査のまとめ

 五ヶ瀬中遺跡からは縄文時代から古墳時代までの遺物が出土しました。この地域では、これまで遺跡の存在はあまり知られていませんでしたが、今回の調査により五ヶ瀬中遺跡を含め、周辺に遺跡が広がっている可能性が考えられるなどの成果が得られました。

写真

 五ヶ瀬遠景

                五ヶ瀬中遺跡 空撮写真

調査区 遺構

      区域1 空撮写真              区域2 遺構の完掘状況