四日市遺跡木棺墓出土品が大分県指定文化財に指定されることになりました
印刷用ページを表示する掲載日:2018年1月23日更新
玖珠町大字四日市に所在する四日市遺跡で検出された、9世紀の平安時代木棺墓2基からの出土品が
大分県指定有形文化財(考古資料)に指定されることになりました。
指定される出土品は、青磁唾壺(だこ)1点、隅入方鏡(すみいりほうきょう)2点、土師器坏3点、
和釘35点の計41点です。
青磁唾壺は、中国唐代の越州窯の製品で、国内での出土例は平城京・平安京・大宰府など少数しか確認
されていません。
また隅入方鏡は唐で作られた青銅鏡で、国内では栃木県日光市の男体山頂遺跡しか確認されていません。
こうした青磁唾壺や隅入方鏡、土師器坏は墓に副葬されたもので、和釘は木棺の部材を連結するために
使用されたものです。
このような遺物を墓に副葬することができた四日市遺跡の木棺墓の被葬者は、玖珠郡の官人や郡司クラス
と考えられます。
県内の平安時代の地方官人や郡司クラスの墓制を知る上でも学術的価値が高い資料です。
青磁唾壺・隅入方鏡・土師器坏は、現在「豊の国考古館」に展示されています。
ぜひご覧ください。