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毛内嘉威先生を招いて実施した道徳教育実践力向上研修 <第1回> 

印刷用ページを表示する掲載日:2016年6月3日更新
  1. 目的:道徳の時間の指導改善と充実に係る講義、演習及び協議を通して、道徳の時間における実践的指導力の向上を図る。
  2. 主催:大分県教育委員会
  3. 期日:平成28年6月2日(木曜日)13時20分~16時40分
  4. 会場:ホルトホール大分大会議室
  5. 対象者:各小・中学校の教職経験者4~6年目の教諭、参加を希望する教諭等、参加を希望する教育委員会関係者。
    ※今回の参加者の人数は90名

大分県教育庁義務教育課
米持武彦課長挨拶

開会行事では、「育む」「培う」「養う」という3つの言葉を示し、道徳性は「養う」という言葉が使われているのはなぜなのか問いかけました。「養う」には、鍛錬し、少しずつ作り上げるという意味があるそうです。このように道徳性は週1時間の授業で、考え、議論させ、小学校6年間、中学校3年間でつくりあげることが大切であるとお伝えしました。

米持武彦課長挨拶の画像1
米持武彦課長挨拶の画像2

趣旨説明

本研修は、2回の研修と学校での授業をリンクさせ、授業力の向上を目指します。1回目の研修では、日常の授業実践に役立つように、教材分析や発問づくりなどを学んでいただます。

※下図は、県教委が進める道徳教育の取組の全体像です。クリックすると拡大します。

参考資料:道徳の教育の充実(平成28年度の取組) 

第2回目は、平成28年10月25日(火曜日)13時20分~16時40分

講師: 東京学芸大学教職大学院 
教授:永田繁雄氏 
会場:ホルトホール大分大会議室

秋田公立美術大学 
毛内嘉威教授講義

発問の種類について

  • 中心発問・・・授業のねらいと直結する
  • 基本発問・・・中心発問を支える発問
  • 補助発問・・・ゆさぶりの発問等

教材分析について

  • 教材をいくつかの場面にわけて、「心の動き」「気づかせたいこと」「考えられる発問」などの観点で考えてみる。
  • 教材のどの場面を授業の中心(中心発問)にするかは、教師のねらいによって変わってくる。

中心発問と道徳性の様相

  • 道徳的心情を育てることを意図した授業と、道徳的判断力を育てることを意図した授業では、中心発問が異なってくる。

毛内教授の配布資料

毛内教授の配布資料1
毛内教授の配布資料2

授業づくりの演習
教材「ブランコ乗りとピエロ」

(内容)本教材はスター気取りで自分勝手なサムに対して、怒りと嫉妬で苦悩するピエロに焦点を当てた話である。ピエロはサムの真剣な姿を目にし、怒りや憎しみがいつの間にか消え去り、サムに対して尊敬の念さえ抱くようになる。

(ねらい)寛容・謙虚
謙虚さが、相手を受け入れることに(寛容)つながることに気づかせ、自分と異なる意見や立場を大切にしようとする態度を育てる。

参考

授業づくりの演習

演習につかったワークシート

  1. 教材分析シートを使って、まず、教材の主要場面を4つ(起・承・転・結)に区切ります。
  2. 次に、それぞれの場面での、登場人物の心の動きを探ります。
  3. そして、それらの事実から、子どもたちに気づかせたいことや考えさせたいことを検討します。
  4. 最後に、これらの分析結果から、思いつく発問を自由に書いていきます。

※左のシートは、分析の一例です。他にも様々な分析の方法があります。
※時間がないときは、ぎっしり書く必要はありません。メモ程度やキーワードを書いていく程度でよいです。 

※このシートは日頃から活用してください。コピーして教室や職員室に置いておきと、時間があるときにすぐに教材研究ができます。
※校内研修等にも使えます。

演習につかったワークシート

演習の様子

演習の様子1
演習の様子2
演習の様子3
演習の様子4

参加者の感想(演習、協議に対して)

  • 児童の実態に応じて、いろいろな授業展開があることがわかった。
  • 他の方の発問を聞き、自分にない考えにめぐり会うことができた。子どもたちに毎回、こんな思いをさせられる授業をしたい。
  • 指導案づくりは苦しかったが、とてもやりがいや充実感があった。同時に道徳の授業を早くしたいと感じた。
  • 頭がかたく、思うようにはできませんでした。発表の方の話を聞いて、目からうろこでした。
  • 道徳的論点がどこにあるのか、生徒に何を考えさせたいのか、明確にすることが大切であると気づいた。
  • 教材やねらいによっては、終末の活動や考えさせる内容も変わってくることがわかりました。

参観者の感想(毛内先生の講義に対して)

  • 毛内先生がおっしゃった「視点の違い」という言葉が心に残った。生徒同士による視点の違い、生徒と教師の視点の違いが、現場で今後役立つと思った。
  • 教材研究の際に、その視点に立って考えさせるのかを検討することが重要だと再認識した。
  • 毛内先生のピエロとサムの見ている方向が違うという話がとても心に残った。
  • 誰目線で授業をつくっていくのか、誰がどこで見ているのか等、新たな視点がもてました。
  • 資料の中に発問例などを載せてくださっているので、今後の授業の参考になります。
  • 知らなかったことが多く、大変勉強になりました。もう一度、資料を読み返します。

参観者の感想(毛内先生の講義に対して)

※こんな意見もありました。

  • ねらいが定まらないと、演習用のシートが進まなかったので、どちらが先なのかなーと感じた。
    ⇒先生のおっしゃる通り、ねらいを定めてから分析シートをもとに教材研究をする方法もあります。
    また、教材研究をする中で、ねらいが明確に定まったり、ねらいが変更したりする場合もあると思います。
    いずれにしても、事前に学習指導要領解説を使って、指導内容について確認しておく必要はあります。
  • 指導案を作成するポイントが多く、困りました。
    ⇒情報量と設定時間が、ややかみ合わなかった部分はあったかと思います。
    貴重な意見をありがとうございます。次回は、少し精選します。

これらのご意見は、次回に生かします。ありがとうございました。

※道徳に関する質問や情報提供等が欲しい場合は、下記のメールに連絡ください。できる限り協力します。
また、日々の道徳の授業の板書の写真を送ってください。こちらでコメントをして返信いたします。
⇒ono-yuuichi@oen.ed.jp

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