
令和4年7月12日知事定例会見
動画は「おんせん県おおいた!ちゃんねる」へ (動画は近日中に掲載します)
日時:令和4年7月12日(火曜日)13時30分~
場所:第一応接室
記者会見時に配布した資料を掲載します。会見録は近日中に掲載します。
新型コロナウイルス感染症に関する今後の対応について
本日9時から行った新型コロナウイルス感染症対策本部、社会経済再活性化緊急推進本部合同会議の報告から始めさせてもらいます。
まず最初に、感染の状況について、感染力の強いBA.5への置き換わりが進んでいると、6月17日に最初の遺伝子解析の結果を発表したのですが、その時には新規感染者24件のうち、3件がBA.5の感染者と、全体の8分の1ぐらいでした。7月12日には、24件のうち11件がBA.5と半分を占め、1ヶ月足らずで8分の1から2分の1まできています。これが2週間前ですから、今の状況だと7~8割まで来ているのではと専門家は言っています。それが大変大きな要素で、全国的に再び感染が拡大をしている状況です。先週一日あたりの新規感染者数が500名を超える日が続き、本日も1,113名と初めて1,000人を超え過去最多になり、感染が再び急速に拡大しています。6月29日には4.3%まで下がっていた病床使用率も、感染の急拡大により、30.1%まで急上昇しています。
従って、県内の感染状況は、6月28日にレベル1に一つ下げましたが、この状況はレベルを上げざるを得ないということで、今日からレベル2に変えることになりました。重症者用病床使用率は0、病床使用率が30.1%、感染経路不明者割合は、29.9%となっています。一番心配なのが病院の負担がひっ迫してくるということを示す、病床使用率です。それが20%を超えて50%未満まできているので、レベル2に上げざるをえないかなと。レベル2というのは全国の基準に従っています。
県としては、引き続き、医療提供体制の維持に万全を期します。コロナ対応の病床508床を前提に30.1%まできたということですが、重症がなく全体として症状が軽く済んでいるケースが多いので、病院での手当も比較的、短い日数で済み、入れ替わりが早く進んでいます。従って、これから先も少し上がっていくと思いますが、その回転との関係で、今のところ急激に病床がなくなることはないと思います。しかし、必要な場合には病床数をさらに確保することも検討しなければいけないと憂慮しています。
宿泊療養施設は、さらに増やしているところですが、7月13日に1棟150室、7月22日に、さらに1棟120室を追加開設し、全体で10棟、1,270室まで拡充します。当分の間は、これでやっていこうかなと考えています。病院、宿泊療養施設、それから自宅療養併用して対応していこうと思っています。
状況が大変、変わってきていますので、住民の皆さんにも、次の取組について、引き続き、ご理解・ご協力をお願いします。オミクロン株の亜種ではありますが、その感染防止には、こまめな換気、屋内でのマスク着用。手洗い、3密の回避といった基本的な感染対策が有効です。その徹底を改めて、お願いをします。特に、新型コロナウイルス、特に感染力の強いBA.5はエアロゾル感染のリスクが高いことから、換気が極めて重要です。冷房を使用する時期ではありますが、30分に1回以上、数分間程度、窓を全開してください。複数の窓がある場合には、二方向の窓を開け、扇風機なども活用し、空気の入れ替えをしてください。
換気が十分に行われているかどうかを確認するためには、二酸化炭素濃度計の活用も有効です。このため、県では、クラスターが発生しやすい幼児教育、保育施設や学校、高齢者施設など約3,000ヶ所に二酸化炭素濃度計を配布することにします。施設におかれては、濃度計を活用しながら、多人数が集まる場所等で十分に換気ができているか注意を払っていただきたいと思います。これが、二酸化炭素濃度計です。今は、548ということで、換気がよくできています。1,000以上になると良くないということで、500台なら大丈夫です。これを今、申し上げたような保育施設や学校や、高齢者施設などにお配りをします。加えて、屋内スポーツの競技団体にも配布し、体育館等で開催される大会等で積極的に活用していただきたいと思います。
2つ目のお願いがワクチンの接種です。オミクロン株の亜種であってもワクチン接種によって重症化が予防できます。3回目接種から5ヶ月が経過した方のうち、60歳以上の方や、18歳以上の基礎疾患をお持ちの方などの4回目接種が進められています。重症化リスクを押さえる抑えるためにも、速やかな接種をお願いします。大分県の場合、1回目の接種率が81.1%、2回目が79.8%。3回目が62.1%ということです。4回目は今始まったばかりですから、まだ少ないのですが、ぜひ4回目接種をお願い申し上げたいと思います。
県営接種センターでも、1回目から4回目まで全ての接種に対応しています。1回目、2回目は事前予約が必要ですが、3回目、4回目は、当日予約も受け付けていますから、どうぞ、よろしくお願いします。それから、ファイザーやモデルナにアレルギーがあり、1回目、2回目を未接種の方や、副反応により2回目、3回目が受けられない方などを対象に、ノババックスの接種も行っています。副反応が少ないということですので、ぜひご活用ください。
こういうことで、基本的な感染対策の徹底とワクチン接種について、県民の皆さんにご理解とご協力をお願いしたいと思います。
新型コロナウイルス感染症に関する今後の対応について [PDFファイル/86KB]
ステージ表(7月12日12時30分時点) [PDFファイル/46KB]
「産地担い手ビジョン」の公開について
農林水産関係では、担い手の確保が大きな課題になっています。大分県の農林水産業の新規就業者数は、平成16年以降、右肩上がりの傾向が続いています。そんな状況ですからチャンスではあるということで、本日、「産地担い手ビジョン」を「農林水産業・就業総合サイト」の「おおいたで働こう」に掲載しました。このビジョンには、「産地の目指すべき将来像」、「求める担い手」を明確にしており、大分で農業をやってみようかなと思う方には、いろいろ参考になる「地域に溶け込みやすい環境づくり」が示されています。簡単に担当課からご説明をさせていただきます。
新規就業・経営体支援課の藤原から説明をさせていただきます。ディスプレイをご覧ください。大分県のホームページの中の「大分県農林水産ポータルサイト」から「新たに農林水産業を始めたい方」を開きます。「おおいたで働こう」の下に、「担い手ビジョン」のタグを今回作成しました。こちらのタグをクリックすると、県内の16市町、51ヶ所で策定された「産地担い手ビジョン」を掲載しています。
各ビジョンは、県内の就農学校やファーマーズスクールで習得できる品目とリンクをしています。例えば、豊後高田市の白ねぎをクリックすると、「経営の特徴」や「就農5年目の経営目標」、「モデル経営体の紹介」「就農までの技術習得などのサポート体制」、「市の移住支援や子育て支援」等を紹介しています。また、産地が求める人材ということで、具体的に記載をしています。
こういうことで、都市部に住んでおられても、農業経験がない方に、すぐに農家になったイメージをもっていただけるようにビジョン作成しています。
白ねぎの経営目標は、就農5年目に栽培面積2ヘクタールを目標にしていただいて、販売額は1,632万円で、経費1,150万円を差し引いて、農業所得が482万円で、家族労力2名、雇用労力1名ということで、農業所得を5年目の目標と定めています。
というように、思い切っていろいろな数値を出し、具体的に大分県のどこで何を作ったら、どうなるかを頭に描けるビジョンを作っています。大分県で農業をやろうかなという方の参考にしてもらえばということです。
産地担い手ビジョンポータルサイト [PDFファイル/975KB]
産地担い手ビジョンの策定および研修機関の認定状況 [PDFファイル/98KB]
建設産業女性活躍推進事業について
建設産業も担い手の確保が課題となっています。そのような中で、建設産業で働いておられる女性ももちろんありがたく大歓迎です。その女性が最近はだいぶ増えてきており、平成27年が6,990名だったのですが、令和2年には7,546名と、だいぶ増えてきています。
そういった女性を対象に、「建設産業に女性のチカラを!」をキーワードに、経営者の女性活躍に対する意識改革や、女性のロールモデルづくりに重点的に取り組んでいるところです。
今年度も、「トップリーダーズセミナー」を、7月から8月にかけて、県内3ヶ所で開催します。トップリーダーだけではなく、建設業で働く女性の皆さんにも大変参考になりますので、ぜひご参加いただければと思います。
加えて、これを皮切りにして、女性向けの「スキルアップセミナー」や、建設産業で働く女性の「ネットワーク構築」なども、実施していく予定です。いろいろやりながら女性が元気いっぱい能力を発揮できるような、そういう建設業になっていこうということで、セミナーをやらせていただきますので、ぜひご参加ください。
建設産業女性活躍推進事業「トップリーダーズセミナー」の開催について [PDFファイル/120KB]
TOP LEADERS SEMINAR(チラシ) [PDFファイル/443KB]
公金納付キャッシュレス対応の拡大について
民間では、クレジットカードやコード決済などのキャッシュレス化が進んでいますが、県でも、昨年度から手数料等の公金納付について、キャッシュレス対応を開始しています。
このたび、7月14日から対象となる窓口を拡大します。本館・新館における納付窓口として、大分県納付センターを設置します。佐伯総合庁舎でも、南部振興局・佐伯納税事務所・佐伯土木事務所の分がキャッシュレス対応を開始します。その他、地方機関8ヶ所でも、キャッシュレス対応を開始する予定です。便利になると思いますので、ご活用を願えればと思います。
令和6年度までに全ての公金納付窓口でキャッシュレス対応ができるようになります。
公金納付キャッシュレス対応の拡大について [PDFファイル/117KB]
マイナンバーカードの取得促進について
大分トリニータと連携して、マイナンバーカード取得促進をPRするため、今月21日にパートナーシップ協定をトリニータと締結します。
当日は、社長さんと監督、選手にご出席をいただきます。
いろいろな人の力を借りてマイナンバーカードの取得促進を図っていきます。
大分トリニータと連携したマイナンバーカードの取得促進について [PDFファイル/46KB]
大分県次世代プログラマー発掘コンテスト “Hello, World ! 2022”キックオフイベント等開催のお知らせ
県内の小中学生に、プログラミングのスキルやアイデアを活かしてゲームやアプリ等の作品を制作してもらい、大分県No.1を発掘します。それだけではなく、全国大会の候補者も選びます。
さあ作って持ってきてくださいというだけではなくて、コンテストに至るまでに、小中学生を対象にプログラミングの教室を開いて教育をします。そして、小学生の作品は、「TECH KIDS GRAND PRIX」にもエントリーされ、1番、2番の人に、全国大会に出ていただくことになります。
去年は、大分県のトップで全国大会に出た人は、全国のトップになりました。そんなことで大分県も小中学生のプログラマーの教育に力を入れています。成果も出ていますので引き続き力を入れていきたいです。いろいろ体験をして、いろいろ勉強・研究をして、コンテストに出るという、段階を追って力をつけてもらおうと考えています。
私からは以上です。
Hello, World ! 2022”(チラシ) [PDFファイル/2.43MB]
幹事社 コロナに関して、感染者数も非常に増えて、国の専門家会議でも第7波に入ったという認識をしたという報道が出ています。県内でも第7波に入ったと言えるのか教えてください。
広瀬知事 なかなか難しいのですが、私ども第6波がまだ高いレベルでずっと推移していると思っています。しかし、これまでの動きと違って1,000人は初めてのケースで新しい段階に入っているのではという心配もありますが、今のところ、私は第7波に入ったとは思いません。思いたくないですが、状況はなかなか厳しいので、ここ数日の動きを慎重に見ておく必要があります。
幹事社 先日ステージを引き下げたのが6月28日だったと思いますが、2週間ほど前というところで、ここ最近の感染者数の伸びとステージの引き下げに何か関係があるという認識がもしあればお教えください。
広瀬知事 ステージを引き下げたから、感染者が減ると期待していたわけではありません。関係はないと思います。あの時にも、下げなくてもいいと思っていると申し上げましたが、真剣に対応していただいている県民の皆さんのことを考えると、ステージがよくなったらステージを下げる、その代わり悪くなったら上げると、弾力的に対応した方がいいということで、あの時に下げたわけです。
もう少し安定していくかと思ったら、急にまた上がってきたという感じです。状況によって柔軟に対応する考え方からすれば、しょうがないかなと思っています。
記者 初めて1,000人を超えたということですが、行動制限について、その必要性等の考えを教えてください。
広瀬知事 デルタ株等の初期のころだと、外出自粛や営業時間の短縮などのお願いを考えたと思います。今回、その議論はしましたが、大事なことは基本的な感染防止対策を、1人1人にご協力願うことだと思っています。
そうは言っても、病院の状況が逼迫しているなどの大変せっぱ詰まった状況になったら、外出自粛などもお願いして、一時的でも感染を抑える方向にしなければいけないと思います。今回は、まだ病院の状況が逼迫しているわけでもなく、症状もそんなに重症化されていないので、今のところは行動制限までは、お願いしなくていいかなと思っています。
しかし、基本的な感染症対策については、これまでのように、皆さん方ぜひ気をつけて行動していただきたいと思います。
記者 今回の対策の中で、二酸化炭素濃度計の配布をされるということですが、いつからという目標があれば。
広瀬知事 7月中には納入されて、それぞれの施設に配布予定です。
記者 大分県は、ステージという言葉を使っていますが、その分類はまだ変わってなく、ステージは3に下げると、ただそれは国で言うところのレベル2だよっていうこと。
つまりステージという4段階の分類はまだ変わってないということですね。
広瀬知事 大分県方式を中心にとっていたのですが、他県と全国的な比較をせざるをえない状況になってきたので、レベルを中心にするということです。
記者 過去最多を更新するような感染者数の傾向は、この後も続く可能性があると見られていますか。
広瀬知事 そうですね。今の傾向からいうと、500人が600人、600人が1,000人と、急激に上がってきていますから、新しい亜種の感染力はそれほど強いということだと思いますので、その可能性もあると思います。楽観はできないと思います。
そこを何とか、皆さんのご協力で1人1人注意していただいて、抑え込めればいいなと思っているところです。
記者 コロナの関係ですが、全国的に感染拡大しているので、政府は7月に予定していた全国旅行支援を見送るという見方が強まっています。社会経済の再活性化に向けて期待は大きかったと思うのですが、これについての受け止めを教えてください。
広瀬知事 社会経済の再活性化から言うと、やってもらったらいいと思いますが、これだけ新しい亜種が出てきて急速に感染が拡大する中で、国が補助金をつけてまで旅行を促すわけにはいかないという考え方もあると思いますから、国も悩んでいることだと思います。
記者 関連して、大分県の新しいおおいた旅割も、今、九州各県に対象を広げ、14日まで実施になっていると思いますが、今後どういう対応をされるか決めていますか。
広瀬知事 大都市の東京・大阪・名古屋などの人が対象に入っているわけではないので、経済回復の流れを止めないためにも、やったらいいのではないかなと私は思っています。
記者 参議院選挙の、大分選挙区の結果が出ました。これについて、どう受け止められているかを伺います。
広瀬知事 コロナで動きがとれない一方で、エネルギーや食料関係の物価高騰があり、非常に挟み撃ちにあっているような気持ちです。国際社会ではヨーロッパ、東アジアでも非常に緊迫が高まり、こっちの方も東西、両方から攻められているような感じがあります。
そういう中で、国民の皆さんは政治の安定を求められ、こういう結果になったのではないかと思います。そういった意味で、与党もそういう国民の気持ちを酌んでしっかりと対策を打っていただきたいと思います。大勝に驕ることなく、野党の皆さんとも真剣に対応しながら、いい政策を選択していってもらいたいと思います。
幹事社 他にいかがでしょうか。
司会 よろしければ、これで終了させていただきます。
幹事社 ありがとうございました。
※知事及び記者の発言内容については、単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、作成しています。[記録作成:企画振興部広報広聴課]