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     臼杵八町大路の挑戦
特集3 保存版 こんな手口にご用心
     消費生活・男女共同参画プラザ(アイネス)の相談事例
風紋  農業を考える
地産地消・とよの国の食彩
県民レポーターによる訪問記
心ひらいて
21世紀に伝えたい「大分の風景」
地域の風だより



特集2 対談 合併後の夢のあるまちづくり

県内では、平成17年3月3日に新佐伯市が誕生することが決定するなど、各地で市町村合併についての協議が進んでいます。
佐伯南郡地域で合併に向けた取り組みについて取材を行ったレポーター二人と広瀬知事が、合併後のまちづくりについて語り合いました。
1 豊かな素材を生かす
志賀 取材の中でまず話が出たのは、雄大な自然や海・山の幸、多様な人材が共有できるので、それらを生かしたまちづくりをしたいということでした。
知事 佐伯南郡地域は自然の恵みが豊かなところです。
岩崎 多くの方が、単独の市町村ではできなかった大規模な物産館の整備を行い、豊かな海や山の幸を集めた情報発信の場をつくって、地域全体に波及効果を及ぼしたいとおっしゃっていました。
知事 私は大分に帰ってきて、改めて、素材はいいものがあり、潜在力は非常に高いと感じました。情報発信といえば、大山町の「木の花ガルテン」は、福岡市に新たに出店するなど大変元気があります。成功例でしょうね。
岩崎 一つの町でもできるのですから、9つ集まればすごいことができそうですね。佐伯でも、福岡からの寿司列車を企画するとすぐに満席になるそうです。素材がよければ、遠くからでもお客は来るということですよね。
知事 恵まれた素材をいかに生かすかがポイントです。
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岩崎 朋美(レポーター)
ハロー大分(テレビ大分)
などで活躍中
津久見市出身、大分市在住
2 ソフト面の?しかけ?と産品のブランド化
志賀 宇目町と弥生町にある道の駅には、それぞれ何10万人もお客が来ますし、蒲江町のマリンカルチャーセンターもマンボウの人気が高いようですね。
知事 マリンカルチャーセンターは社会教育施設としてだけでなく、これからは観光施設としての活用も考えたいと思っています。また、観光振興や地域づくりには、ハード(施設)だけでなく、イベントの企画などソフト面の“しかけ”が必要です。
岩崎 ソフト面のしかけで思いついたのですが、例えば佐伯南郡では六市町村で七つのマラソン大会を行っていますが、時期が重なっているものもあります。今後、四季折々に分散して行うようにすれば、何回も地域に来てもらえるようになりますよね。
知事 面白いアイデアですね。交流人口を増やす材料になるでしょう。他の地域でもそうですが、これまで個々の市町村でやってきた祭りやイベントを、新しい市で工夫することによって、より面白い情報発信ができて、何回も足を運んでいただけるようになるでしょう。
志賀 情報を受けとる側としても楽しみが増えますね。大分は温泉に恵まれているので、例えば、竹田直入地域では共通温泉パスを作って、竹田、荻、直入、久住のどの温泉にも入れる、ということもできるのではないですか。
知事 それもいいですね。温泉巡りは私も大好きなんですよ。地域のイメージアップにつながると思います。
志賀 民間の方から、産品のブランド化(差別化)を進めるため、生産・加工から販売までを全て地域内でやってしまうことができるとうれしいという話を聞きました。
知事 消費者に売り込むということになると、ブランドのあるなしで違ってきますからね。今や、関アジ・関サバを知らない人はいませんし、大分産の干しシイタケは有名で、県内外で偽物が出回るほどになっています。何かしらの工夫、付加価値をつける、そういった仕組みづくりが必要でしょう。
岩崎 素材にいかに磨きをかけるかということですね。
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志賀 江梨子(レポーター)
おはようナイスキャッチ
(大分放送)などで活躍中
佐賀関町出身、久住町在住
3 地域の特性や個性を重視
志賀 合併で地域の個性やコミュニティ(共同体としての意識)が失われるのではないかという心配があると聞きました。ある首長さんは、これまでの市町村の個性が生かせる仕組みが必要だと考えておられました。
知事 日田市郡では、合併しても「中津江村」の名前を残すことにしたようです。本来は中津江町となるんでしょうが、あれだけの知名度は一種のブランドですからね。
岩崎 大分県よりも中津江村の方が有名だったりして(笑)。
知事 今回の合併は行政のあり方の改革です。これまでの中央集権的な一極集中といった仕組みを変えて地方分権型の行政システムをつくることを目指しています。新しいまちづくりは、むしろ、それぞれの地域特性や個性を重視していかなければなりません。
岩崎 本当にそうですね。
知事 合併することで、地域固有の文化や伝統は新市全体で支えることができますし、そうしなければならないと思っています。合併で地域が均一化しては意味がないので、そういう意味でもコミュニティは大切です。
岩崎 それぞれの地域で良いものを残していかなければなりませんね。
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広瀬知事
4 地域の未来図を描こう
志賀 面白いと思ったのは、ある首長さんが地産地消にならって「地学地就」という言葉を使い、人材が地元に残るような教育を行い、地域振興を進めていこうと考えておられたことでした。
知事 子どもたちが地域に誇りを持ち、将来も地元で暮らしたいと思えるようになることが大切です。例えば、清流番匠(ばんじょう)川や豊かな森や海で環境を学び、地域の良さを体感するなど、いろいろな工夫ができます。
岩崎 そうですね。
知事 しかし「地就」を実現するには働き口が少ない。地域の資源を生かして観光と地域振興を結びつければ、就業の場の創出も期待できると思っています。またそれが21世紀的な新しい産業の誘致にもつながっていくことでしょう。
私は、観光と地域振興を一体で進めていこうと、新年度からこの2つを一緒に進める庁内横断的な組織をつくることにしています。
岩崎 そこまで考えているんですね。
知事 そうなんです。新しい組織にアイデア豊富な2人をスカウトしたいくらいです。
志賀
・岩崎
えー(笑)
知事 合併協議は苦労もありますが、地域の未来図を描く絶好の機会です。合併してよかったと思えるまちづくりを議論してほしい。皆さんも大きな夢をもって合併に進んでいると思うし、それに応えることが私の責任だと感じています。
(担当・市町村振興局)
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