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道路は、日常生活や産業活動を支える最も基本的な基盤としての役割を果たしています。日常生活の広域化に対応し、地域の連携と自立を促進する道路整備は、今後ますます重要になってきます。そのためにも、交流促進のための交通ネットワークの整備は必要で、特に高速道路を中心とした循環型広域幹線道路網の形成とともに、それを補完し、日常生活に直結した国・県・市町村道の整備を進めています。また、農林業の振興のために、農道・林道も整備しています。
今後は、限られた予算の中で道路整備を効果的・効率的に進めていくため、これまで以上に関係する住民や利用者などから広く意見を聴き、計画策定に反映させていきます。 |
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県の骨格となる道路は、大分市と11の拠点都市(別府市、中津市、日田市、佐伯市、臼杵市、竹田市、豊後高田市、宇佐市、国東町、三重町、玖珠町)を約60分で、各拠点都市から圏域の市町村役場までを約30分で到達できるよう整備を進めています。昨年末に東九州自動車道・津久見ICまでが開通し、また、今後日出バイパスが完成することで、佐伯市、国東町までそれぞれ約60分で移動できるようになり、県内全域で「県内60分」の構想が実現します。
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国・県・大分市などが連携して渋滞の解消・緩和に取り組んでおり、バイパスの整備、道路の拡幅、交差点の改良などを行っています。
国道10号は、東九州の重要な幹線道路で、交通量が多く渋滞が発生しています。特に渋滞が激しい別府〜大分間の6車線化や戸次〜犬飼間の4車線化など渋滞解消のための拡幅工事が進められています。
大分市内では、朝夕の交通渋滞対策として時差通勤の試行や、通勤時に最寄りの駅までは自家用車を利用し、市内中心部へは鉄道などの公共交通機関を利用するパーク&ライドの実験に取り組んでいます。
高速道路では、車を止めずに自動的に料金の収受ができる自動料金収受システム(ETC)が、大分ICなどで採用され、また、渋滞や事故などの交通情報をカーナビゲーションに送る道路交通情報通信システム(VICS)なども導入しています。 |
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交通安全対策として、自転車道や歩道、道路標識、横断防止柵などを設置するほか、スリップ防止などのために排水性舗装を行っています。また、交差点を横断中の歩行者が、右左折の車に巻き込まれる事故を防ぐため、歩行者だけが通行できる時間帯を設ける歩車分離式信号機について県民の意見を聴くなど、今後の導入についての調査を行っています。
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排水性舗装をする前の国道197号(大分市鶴崎) |
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排水性舗装をした国道197号(大分市鶴崎) |
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既存の道路では、歩行空間を安全で安心できるものにするため、市街地では「バリアフリー歩行空間ネットワーク整備地区」を選定し、歩道の幅を広くしたり、車道との段差の解消、勾配の改善を進めています。
また、新設道路については、障害、障壁をなくした構造で計画し、高齢者や身体障害者だけでなく、誰もが利用しやすい道路整備を進めています。また、低騒音効果のある舗装の敷設、道路の緑化や電線類の地中化などによる、快適な生活空間の創造を目指しています。 |
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車社会の中で、道路は私たちの生活と密接にかかわっています。新しい道路ができて、人やものの流れが大きく変わったことを実感した方も少なくないでしょう。
久住町では、近年、久住高原を訪れる観光客の増加などで、町の中心部を通る国道442号の混雑が激しくなり国道の改良計画が検討されるようになりました。平成9年に町民が参加して「久住街づくり委員会」をつくり、バイパス計画による既存の商店街への影響、役場・公民館などの公共施設や下水道整備との関係など、まちづくりについて話し合いを重ねました。10年には委員会の意見をもとに国道のバイパスのルートを決定し、13年度から事業に着手しています。 |
●道路交通圏構想、交通渋滞対策など
(問) 道路課 TEL097ー536ー1111 内線4576
●それぞれの道路整備に対する意見など
(問) 最寄りの土木事務所
●県内の道路についてのご相談
(問) 道の相談室 TEL097ー537ー7206
●道路標識や信号機についての意見・要望などについては、県庁ホームページ「標識BOX」で受け付けています。 |
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無秩序な土地開発や建物の建設などをしないように、土地の利用に一定のルールを設けるなど、計画的にまちづくりをするために都市計画を策定しています。
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大分駅周辺の現在の姿
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都市計画は、県が定めるものと市町村が定めるものがあり、いずれも説明会などを開いて地域住民の参加と協力のもとに決定されます。県内では、11市7町(平成14年1月現在)で都市計画区域が定められています。 |
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都市計画事業は、都市計画区域で、道路、公園、下水道などの都市施設を整備するものです。
大分駅周辺を県都にふさわしい市街地にしようと、大分駅周辺総合整備事業が行われています。この事業は、大分駅の高架化により、鉄道で分断されていた南北の市街地間の交通を円滑にし、一体的な市街地の発展を目指すもので、駅前広場や幅員100mのシンボルロードなどの整備、良好な住環境を創出する土地区画整理事業や街路事業です。大分県出身の建築家 磯崎
新さんがつくった構想をもとに、今後、住民の意見を取り入れてまちづくりが進みます。また、別府市、中津市、佐伯市などでも都市基盤の整備が進んでいます。
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建築家 磯崎 新さんが思い描いた大分駅周辺希望誘導空間構想 |
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都市計画区域外だからといって、無秩序な土地の利用は望ましくありません。県は、都市計画区域外の町村で、農山村地域を対象に、住民が主体となってまちづくりを進める「ルーラルプラン」づくりを支援しています。平成9年に安岐町と武蔵町、11年に久住町と三光村、12年に大野町、13年に九重町、緒方町がルーラルプランをつくり、豊かな自然、地域独自の歴史や文化などの魅力を受け継ぎながら、定住したいと思える活力ある地域づくりに取り組んでいます。さらに、ルーラルプランを実行性のあるものにするために、まちづくり条例を制定することなども提案しています。
※まちづくりについての情報は、ホームページ「まちづくりレター」をご覧ください。
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(問)都市計画課 TEL097ー536ー1111 内線4657
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