vol.15 2001年3月発行

特集1 知って、遊んで、憩える「大分農業文化公園」

特集2 「ビックアイ」のこと、もっと知りたい

県政フラッシュ
地域からのメッセージ

特 集
 知って、遊んで、憩える
  大分農業文化公園4月21日開園
 私たちの暮らしに欠かせない「食」を支えているのが農業だ。遊びながら、楽しみながら農業を知り(発見)、農業で遊び(参加)、自然と親しむ(癒し)。そんな新しい「農業・農村」のテーマパーク「大分農業文化公園」が、山香町と安心院町にまたがる日指ダム周辺に4月21日開園する。農業体験、生産者と消費者との交流、土、虫、草花など自然とのふれあいを通して、農業をもっと身近に感じ、理解を深めよう。
マップをクリックすると拡大します
 
 
大分農業文化公園IC
4月18日午後3時開通
 
車での所要時間(大分自動車道などを利用した場合)
大分市から約30分
中津市から約30分
日田市から約60分
 
入園料:
   
  高校生  400円
    小・中学生 200円
    就学前の子ども 無  料
 
お問い合わせ
大分農業文化公園
電話 0977−28−7111
 
 



特 集2
 
  「ビッグアイ」のこと、もっと知りたい

 21世紀最初のビッグイベントである日韓共催のワールドカップ開幕まであと1年余り。交通、観光、ボランティア、キャンプ誘致など様々な面で着々と準備が進む中、3月末にその会場となるメインスタジアム「ビッグアイ」が完成する。
 2002年のW杯の会場としてだけでなく、 2003年の第20回全国都市緑化おおいたフェア、2008年の第63回国民体育大会のメイン会場として利用される。

スポーツ公園を建設する目的は?
 スポーツ公園は、子どもから高齢者、障害者を含む多くの県民が気軽に楽しめるスポーツ、レクレーションの場として、「競技スポーツ」と「生涯スポーツ」の振興を目的につくられている。競技スポーツ力の向上、県民の健康増進、余暇活動の活発化、福祉・教育の充実などが図られ、また、レベルの高いスポーツを観戦できるなどスポーツ振興の拠点になる。
1期計画(平成14年W杯開催まで)
ビッグアイ、サッカー・ラグビー場(2面)、駐車場ほか
2期計画(平成20年国体開催まで)
総合体育館、サッカー・ラグビー場(2面)、サブ競技場、投てき練習場、テニス場、多目的運動広場ほか
3期計画(国体開催以降)
屋内プール、硬式野球場、宿泊・研修センター、総合スポーツ研究所、ゲートボール場、クロスカントリーコースほか

使用料は?
 使用料は、減価償却費、維持管理費のほか、W杯が開催される宮城県の施設など類似施設の使用料などを参考に設定している。
スタジアム使用料の比較表
県民が利用する場合
フィールドおよび観覧席(メインスタンドのみ)の使用
 
収容人数(人)
屋根付観客席の比率(%)
1時間当たりの使用料(円)
小・中・高校生
一    般
大分県
43、000
100.0
4,550
9,100
宮城県
50、000
66.7
5,940
10,270
 
経費節減になり環境にもやさしい
 最大の特徴は、開閉式屋根をもったスタジアムで、スポーツ大会やイベントが天候に左右されず利用できることだ。1回の開閉にかかる経費は2万円で、ドーム型の施設と比べて相当安く抑えられている。テフロン膜で透光率が25%と高く、雨天時に閉まっていても日中は1,500ルクスの照度が保たれ、照明をつけずに競技できる。
 屋根の軒下と地面との間に8.5mの空間がある。これは、芝の育成のためにフィールド内に自然の風を通す工夫で、冷暖房を使わないため経費節減にもなる。  屋根に降った雨水はタンクに貯められ、芝への散水やトイレの中水に使われるため、環境にもやさしい。
 
利用しやすい工夫
 観客席は約43,000席。そのうち、車いす専用観客席は210席、難聴者用レシーバーに対応できる観客席は144席ある。エレベーター、トイレは車いす対応型で、授乳室もある。障害者、高齢者、小さな子ども連れの女性にも利用しやすい施設だ。
 フィールドは、コンサート、物産展、見本市など多目的な利用に合わせて変えることができる。芝の保護材を敷いた上にステージが設けられ、フィールドの下からは、「ウォールカーテン」と呼ばれる仕切りが立ち上がる仕組みで、1万人、2万人と規模に応じた会場にも早変わりする。
 防災面では、火災の際に周囲180度の範囲で100mの放水ができる放水砲を3か所に設けている。
 屋根の梁にはカメラが取り付けられ、最高時速30qで梁を走行し、選手たちのすばやい動きや観客席の様子を映像にとらえられる。
 観客席から外に向かうと、競技やイベントの際に、グッズや地域の特産品などを販売できる空間「ホワイエ」があり、アイデアしだいでいろいろな使い方ができそうだ。
 
今後の予定
5月3日(祝)サッカー・ラグビー場オープニング式典
5月24日(木) ビッグアイ竣工式
 
5月下旬〜6月上旬 ビッグアイ内覧会
 
6月〜 スポーツ教室
 
問い合わせ 公園下水道課 スポーツ公園整備班
電話  097−536−1111  内線4643、4649



一村一品運動でカンボジアの復興を
 1月19日から24日まで、平松知事と一村一品運動実践家がカンボジア、タイを訪問した。
 カンボジアは、特産品「カンボジア・シルク」や世界的な遺跡「アンコールワット」などの観光資源を生かして、内戦により荒廃した地域を復興するために一村一品運動に取り組もうとしている。
 プノンペン市での「一村一品運動トップセミナー」では、平松知事が、一村一品運動の考え方、大分での実践例、人づくりの必要性について講演した。また、一村一品運動、産業、文化、スポーツ、人材などの交流について、大分県とカンボジアとの間で「友好と協力に関する覚書」の調印が行われた。

W杯開幕までのカウントダウン開始
 2002年の日韓共催のワールドカップに向けて、大分駅前広場に開幕日までの残り日数を示すカウントダウンタワーが設置され、1月13日、点灯式が行われた。タワーは、高さ8mの三角柱で、三方の壁に残り日数が表示される。式では平松知事が「2002年のワールドカップを成功させて、大分から世界へ情報発信しましょう」とあいさつした。

気軽にパソコンを習おう
 情報化社会に対応して県民にITに関する基本的知識を習得してもらおうと、豊の国IT塾の挾間町開講式が、県内の口火を切って、1月18日、別府大学短期大学部大分キャンパスで行われた。今回は、50歳以上の受講生59人が参加。2つのグループにわかれ、2月に毎週2回、全12時間で、パソコン操作の基本やインターネットの使い方を学ぶ。高齢者を対象にIT技術を養成する「シニアネットおおいた」の会員が講師となり、別府大学の学生たちも講師を手伝う。
 豊の国IT塾は、県内約68,000人を対象に、今後、各市町村で公民館などを会場に開かれる。

「雪ん子寿司」に栄冠
 「第2回大分県しいたけ料理コンクール」が、1月27日、大分市で行われた。自然食品、健康食品としてのしいたけの良さ、県産しいたけのおいしさをPRし、消費拡大を図るため昨年から開かれており、今年の応募者は昨年の倍に当たる130人となった。書類審査を通過した11人が、1時間の制限時間でそれぞれに工夫を凝らしたしいたけ料理を作り競った。審査の結果、乾しいたけや大根などを使って三倍酢で味付けしたしいたけ寿司「雪ん子寿司」を出品した高橋文子さん(本匠村)が最優秀賞を受賞。2月21日に東京で開かれる「第14回全国きのこ料理コンクール」に大分県代表として出場する。

4月1日(社)大分県緑化推進センター発足
  (社)大分県緑化推進機構と(財)大分県緑化センターの統合に関する協定の締結式が、1月31日、大分市の林業会館で行われた。行政改革の一環として統合するもので、4月1日には(社)大分県緑化推進センター(所在地/大分市大字横尾 高尾山自然公園内)が発足する。この法人は、県土緑化運動、緑の募金に関する事業を推進することで、生活環境の緑化、森林資源の造成、県土の保全および水資源のかん養を図ることを目的とし、緑化思想の啓発、緑化用樹木の供給やあっ旋、緑化に関する指導や調査、緑の募金に関する事業などを行う。


      
昔を偲ばせる木造建築
   

 きつき城下町資料館の隣接地に南台多目的広場が昨年12月に完成した。旧市役所前から移築された「一松邸」、休憩所などがあり、正面には杵築城、眼下には八坂川の河口、守江湾を見渡せる眺望がすばらしい。
 「一松邸」は、元国務大臣で名誉市民第一号の故・一松定吉さんが昭和4年に自宅として建築した建物。昭和32年に市に寄贈された。一部2階建て、ツガなどの高級材を使った純木造建築で、枯れ山水の庭も風情がある。茶道、華道などの文化的な活動や会議に利用することもできる。
観覧料 50円(9:00〜17:00)
貸し館料 500〜2,000円
問  杵築市社会教育課  電話0978-62-3131
 


      
精神障害者に夢と希望を
   

 精神障害者の自立と社会参加を目指した県内初の福祉工場「豊の郷」が11月に開所した。1.5haの農場にある33棟のビニールハウスで小ネギを周年栽培し、「大分味一ねぎ」の商品名で出荷している。「宇佐リハビリセンター」に入所し、2〜3年間の農作業訓練を受けた精神障害者10人が従業員として働いている。小ネギを3種類の長さに分け100gごとに束ねる作業に当たっている。3年後までに従業員を定員の30人に増やすことが目標だ。
 運営にあたる社会福祉法人「緑の大地」理事長の佐藤正人さんは「がんばれば給料もあがることなど仕事を通して障害者に夢や希望を持たせたい」と話す。
 

      
高齢者住宅環境整備ボランティア会
   

 高齢化が進むなかで、行政に頼るだけでなく、できることをそれぞれの立場で支え合っていこうと、平成7年から、日田市の建築関係企業18社が市内の高齢者住宅の修理をボランティアで行い、お年寄りに喜ばれている。
 毎年4月と9月に、直接またはヘルパーや保健婦を通じて申込を受け付け、修理件数は年間約60件にものぼっている。修理の内容は、サッシや網戸、雨漏り、雨樋の修理が多い。料金は、材料の実費だが、支払い能力がある人には人件費の一部を負担してもらう。
 会長の樋口健一郎さんは「息の長い活動にしていきたい。他の地域、さらに全国にこの活動が広がってほしい」と話す。
電話 0973-23-7764
 

      
地元待望の特産品が誕生!
   

 真玉町商工会が平成9年から開発に取り組んだ新しい特産品5品が昨年10月に完成。開発には商工業者、農業者、漁業者、女性グループ、行政の代表者ら28人が商品づくりに試行錯誤を重ねた。町内に樹齢約320年の原木があるおべん柿の果肉をあんこの中に入れた饅頭「おべん柿の里」、近海で捕れるざっこえびを原料に焼き上げた「ざっこえび煎餅」のほか、「真玉夕日飴」、「真玉鯛焼きみそ」、おべん柿の古木で作った工芸品がある。
 井口正則会長は「真玉町を訪れた人にお土産として買ってもらいたい」と話す。
 「スパランド真玉」で販売されている。
 
問  真玉町商工会 電話 0978-53-4320
 

      
ミネラル豊富な天然塩
   

 鶴見町丹賀浦の海水を利用した自然海塩「つるみの磯塩」が町の新たな特産品として期待されている。一日12時間かけて4tの海水から70sの塩をつくる。濃縮の過程で、海水に含まれる石灰分を取り除いているので、湿気がなく、積もりたての雪のように真っ白く細かい粒子でさらさらだ。後味がまろやかでほのかな甘みがあり、食材のうまみを引き出してくれると好評。社長の浜田加寿彦さんは「ものづくりは愛情が大事。製造過程で取り除いた石灰分や蒸留水を再利用できないか考えていきたい」とものづくりへの挑戦が続く。  鶴見町農水産物直売所、佐伯市内のお店などで販売している。 (250g入り650円)
問  (有)サンワールドつるみ  電話 0972-33-1508